UAEがツールメンバー発表　ポガチャルのツール奪還に向けAイェーツやアユソが選出

UAEチームエミレーツがツール・ド・フランスの出場メンバーを発表した。ジロ・デ・イタリアと連続総合優勝を目指すタデイ・ポガチャル（スロベニア）を軸に、ツール・ド・スイスを制したアダム・イェーツや初出場の若手フアン・アユソなど山岳に特化した布陣を敷いてきた。

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タデイ・ポガチャル（スロベニア）が狙うのはジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスの連続総合優勝。2冠達成となれば1998年のマルコ・パンターニ以来となる偉業に臨むべく、世界最強チームと呼べる8名を揃えてきた。

ストラーデ・ビアンケで81kmの独走勝利という鮮烈なシーズンデビューを果たしたポガチャルは、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュでも34kmの独走勝利を決めたのち、ジロで区間6勝を挙げて初制覇。「僕自身5度目となるツールが待ち切れないほど楽しみだ。ここまでチームとして厳しい準備をし、観ている皆がワクワクするような3週間のレースにしたい」とポガチャルは自信を語っている。

その脇を固めるのは、昨年大会でポガチャルを支えながら総合3位に入ったアダム・イェーツ（イギリス）。前哨戦であるツール・ド・スイスをジョアン・アルメイダ（ポルトガル）と共に4連続ワンツーフィニッシュを決めるなど、この上ないコンディションで大一番にやってくる。また2020年からジロやブエルタ・ア・エスパーニャの総合エースを任されてきたアルメイダは、満を持してツール初出場を決めた。

UAEが昨年のチーム構成から変更してきた点は、より山岳に特化したチームになったこと。山岳で最後まで残れるであろうイェーツとアルメイダに加え、今年は新加入のクライマーであるパヴェル・シヴァコフ（ロシア）を選出。そして2022年に19歳でブエルタ・ア・エスパーニャの総合表彰台（3位）に上がったフアン・アユソ（スペイン）がツールデビューを果たす。

今年3月のティレーノ～アドリアティコでは、一層磨きのかかった個人タイムトライアルで元世界王者フィリッポ・ガンナ（イタリア、イネオス・グレナディアーズ）を退けたアユソ。4月のイツリア・バスクカントリーでは地元で総合優勝を飾り、直前のクリテリウム・デュ・ドーフィネでは落車リタイアの影響が心配されるものの、山岳でライバルチームの脅威となることは間違いない。

またツール5度の出場と経験豊富なマルク・ソレル（スペイン）も選ばれ、平坦区間ではニルス・ポリッツ（ドイツ）とティム・ウェレンス（ベルギー）がペースメイクを担う。