ベルギー北部フランドル地域を舞台に行われたバロワーズ・ベルギーツアー photo:Baloise Belgium Tour 同時期開催のツール・ド・スイス、そしてツアー・オブ・スロベニアと時を同じく、自転車大国ベルギーを舞台にバロワーズ・ベルギーツアー(UCI2.Pro)が開幕した。初開催が1908年という歴史深い本大会は(ツール・ド・フランスに次ぐ世界で2番目に古いステージレース)、ベルギー北部フランドル地域を舞台にした5日間レース。ツール間近ということもあり、高地トレーニングの成果を確かめるべくヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)やファビオ・ヤコブセン(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)などトップスプリンターたちが集結した。
第1ステージ;個人TTをソーレン・ヴァーレンショルト(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)が制す photo:Baloise Belgium Tour 第2ステージ:登り勾配のスプリントをティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が勝利 photo:Baloise Belgium Tour 2日目は未舗装路が4箇所設定された平坦路で争われ、勝負は大方の予想通り集団スプリントに持ち込まれた。最終ストレートではリドルのトレインからアルペシンに先頭が代わり、オラフ・コーイ(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)の背後についていたティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が先にスプリントを開始。フィニッシュ手前50mから始まる登りでもメルリールのスピードは落ちず、フィリプセンやコーイを退けて勝利した。
第3ステージ:脅威的なトップスピードを発揮したヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:Baloise Belgium Tour デュルビュイに設定された35.4kmコースを5周回する177kmで争われた4日目。コース上にはクラシックレースのような4つの短い丘が設定され、激しいアタック合戦が勃発。そのためウノエックス・モビリティが中心となる集団は脱落者が続出し、フィニッシュラインの引かれた最後のミュール・ド・デュルビュイ(登坂距離1,200m/平均6.2%/最大12.4%)に突入した。
第4ステージ:急勾配の丘を駆け上がり、勝利したアレクサンデル・アランブル(スペイン、モビスター) photo:Baloise Belgium Tour 第5ステージ:フィリプセンを退け、区間2勝目をゲットしたティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) photo:Baloise Belgium Tour ベルギーの首都ブリュッセルを舞台にした平坦ステージでは、残り51km地点で早々と逃げが捕まる。直後にゴンサロ・セラーノ(スペイン、モビスター)を含む落車もありながら、最終日は集団スプリントに持ち込まれる。残り150mからフィリプセンとメルリールがほぼ同時に踏み始め、トップスピードで上回ったメルリールが区間2勝目を決めた。