2024/06/18(火) - 08:16
4つのカテゴリー山岳が登場したツール・ド・スイス・ウィメン第3ステージは、逃げ切り勝利で決着。カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)とワンツーフィニッシュを決めたニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア)が、プロ初勝利を掴んだ。
風光明媚なスイスを巡るツール・ド・スイス・ウィメンは後半戦である第3ステージを迎え、この日は125.6kmの丘陵ステージで争われた。レマン湖湖畔のブベーからヌーシャテル湖湖畔にあるシャンパーニュに向かうコースには4つのカテゴリー山岳が登場。いずれも5kmに満たない登りであるものの、残り14km地点に頂上の設定された2級山岳ヴォゴンドリーは登坂距離4.4km/平均勾配6.8%と難易度は高い。
総合で逆転を目論むリドル・トレックが先導した集団からは、ニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア、キャニオン・スラム)などが積極的に逃げを目指す。そしてブラッドバリーはエレナ・ピッローネ(イタリア、ローランド)と集団を抜け出すことに成功し、遅れてチームメイトのカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド)ら3名が合流。そのためアマンダ・スプラット(オーストラリア、リドル・トレック)など強力なメンバーが入った5名の逃げ集団が形成された。
リドルが逃げに選手を送り込んだため、プロトンのコントロールはSDワークス・プロタイムが担う。また総合タイムが最も良いブラッドバリーでも3分45秒遅れ(総合9位)のため、総合で脅威とならないと判断したプロトンから逃げグループは最大3分のタイム差を得た。
残り距離が20kmを切っても逃げとメイン集団の差は2分半。そして一度目のフィニッシュラインを通過した逃げ集団は2級山岳ヴォゴンドリー(距離4.4km/平均6.8%)に入ると、登りの得意なニエウィアドマとブラッドバリーがアタック。それにピッローネやスプラットが遅れ、唯一食らいついたフェムケ・デフリース(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)も頂上手前3kmで脱落した。
デフリースに追いついたスプラットは協力しながら先頭を追いかけたものの、差を縮めるどころか拡げられてしまう。そして今年4月のラ・フレーシュ・ワロンヌ・ファムで5年振りの勝利を飾ったニエウィアドマが、ブラッドバリーに先頭を譲る形でフィニッシュ。その結果、22歳のオージークライマーであるブラッドバリーがプロ初勝利を掴み取った。
「信じられない勝利。結果だけでなくレース全体を見てもチームとして良い内容となった。逃げグループでも他の選手たちの協力もありすべてが上手くいった。本当に嬉しい」と喜んだブラッドバリー。
一方のニエウィアドマは「ニーヴ(ブラッドバリー)は普段、私を献身的にサポートしてくれている。だからその感謝を形にして表したかった」と語った。
先頭から2分11秒遅れでフィニッシュにやってきたプロトンは、エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック)が先着(区間5位)。その結果ブラッドバリーが総合2位に上がり、ロンゴボルギーニは総合3位に後退した。
風光明媚なスイスを巡るツール・ド・スイス・ウィメンは後半戦である第3ステージを迎え、この日は125.6kmの丘陵ステージで争われた。レマン湖湖畔のブベーからヌーシャテル湖湖畔にあるシャンパーニュに向かうコースには4つのカテゴリー山岳が登場。いずれも5kmに満たない登りであるものの、残り14km地点に頂上の設定された2級山岳ヴォゴンドリーは登坂距離4.4km/平均勾配6.8%と難易度は高い。
総合で逆転を目論むリドル・トレックが先導した集団からは、ニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア、キャニオン・スラム)などが積極的に逃げを目指す。そしてブラッドバリーはエレナ・ピッローネ(イタリア、ローランド)と集団を抜け出すことに成功し、遅れてチームメイトのカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド)ら3名が合流。そのためアマンダ・スプラット(オーストラリア、リドル・トレック)など強力なメンバーが入った5名の逃げ集団が形成された。
リドルが逃げに選手を送り込んだため、プロトンのコントロールはSDワークス・プロタイムが担う。また総合タイムが最も良いブラッドバリーでも3分45秒遅れ(総合9位)のため、総合で脅威とならないと判断したプロトンから逃げグループは最大3分のタイム差を得た。
残り距離が20kmを切っても逃げとメイン集団の差は2分半。そして一度目のフィニッシュラインを通過した逃げ集団は2級山岳ヴォゴンドリー(距離4.4km/平均6.8%)に入ると、登りの得意なニエウィアドマとブラッドバリーがアタック。それにピッローネやスプラットが遅れ、唯一食らいついたフェムケ・デフリース(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)も頂上手前3kmで脱落した。
デフリースに追いついたスプラットは協力しながら先頭を追いかけたものの、差を縮めるどころか拡げられてしまう。そして今年4月のラ・フレーシュ・ワロンヌ・ファムで5年振りの勝利を飾ったニエウィアドマが、ブラッドバリーに先頭を譲る形でフィニッシュ。その結果、22歳のオージークライマーであるブラッドバリーがプロ初勝利を掴み取った。
「信じられない勝利。結果だけでなくレース全体を見てもチームとして良い内容となった。逃げグループでも他の選手たちの協力もありすべてが上手くいった。本当に嬉しい」と喜んだブラッドバリー。
一方のニエウィアドマは「ニーヴ(ブラッドバリー)は普段、私を献身的にサポートしてくれている。だからその感謝を形にして表したかった」と語った。
先頭から2分11秒遅れでフィニッシュにやってきたプロトンは、エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック)が先着(区間5位)。その結果ブラッドバリーが総合2位に上がり、ロンゴボルギーニは総合3位に後退した。
ツール・ド・スイス・ウィメン2024第3ステージ結果
1位 | ニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア、キャニオン・スラム) | 3:16:36 |
2位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | |
3位 | フェムケ・デフリース(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | +1:55 |
4位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、リドル・トレック) | |
5位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック) | +2:11 |
6位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム) | |
7位 | ガイア・レアリーニ(イタリア、リドル・トレック) | |
8位 | キム・カゾー(ニュージーランド、EFエデュケーション・キャノンデール) | |
9位 | エレナ・ピッローネ(イタリア、ローランド) | +2:49 |
10位 | ブローディー・チャップマン(オーストラリア、リドル・トレック) | +2:53 |
個人総合成績
1位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム) | 5:45:34 |
2位 | ニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア、キャニオン・スラム) | +1:22 |
3位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック) | +1:26 |
4位 | ガイア・レアリーニ(イタリア、リドル・トレック) | +1:28 |
5位 | キム・カゾー(ニュージーランド、EFエデュケーション・キャノンデール) | +1:39 |
6位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | +2:14 |
7位 | ジュリエット・ラブース(フランス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | +2:56 |
8位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、リドル・トレック) | +3:11 |
9位 | アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム) | +3:22 |
10位 | フェムケ・デフリース(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | +4:11 |
その他の特別賞
ポイント賞 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム) |
山岳賞 | エリーズ・シャベイ(スイス、キャニオン・スラム) |
ヤングライダー賞 | ニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア、キャニオン・スラム) |
チーム総合成績 | リドル・トレック |
text:Sotaro.Arakawa
photo:Tour de Suisse
photo:Tour de Suisse
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