2024/06/17(月) - 08:38
15.7kmの登坂個人タイムトライアルで争われたツール・ド・スイス第8ステージ。ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)がトップタイムで区間2勝目を掴み、区間2位のアダム・イェーツ(イギリス)が総合優勝を決めた。
全8日間で争われた第87回ツール・ド・スイス(UCIワールドツアー)も最終日を迎えた。第8ステージの舞台となったのは今大会2度目の個人タイムトライアル。UCI(国際自転車競技連合)が本拠地を置くエーグルをスタートし、前日ステージで登坂した1級山岳ヴィラール・シュル・オロンを含む登坂距離10.2km/平均勾配8%を駆け上がるレイアウトだ。
ツール・ド・フランスで最多区間優勝記録の更新を目指すマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、アスタナ・カザクスタン)が見事完走を果たすなか、そのリードアウト役であるケース・ボル(オランダ)が38分32秒と好タイムを出す。しかし、それをすぐに昨年までEFエデュケーション・NIPPO ディベロップメントチームに所属していたルカ・イェンニ(スイス・ナショナルチーム)が5秒上回り、更にツール出場が内定しているオスカル・リースビーク(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)が37分9秒でトップタイムを大幅に更新した。
その後も最速タイムは塗り替えられていくなか、後半スタート組が続々と出走していく。その中でも今季5勝と波に乗る20歳のレニー・マルティネス(フランス、グルパマFDJ)が34分19秒とそれまでのタイムを大幅更新。そしていよいよ、出走間隔が1分から2分になる総合トップ10の選手たちがスタートしていった。
中でも好タイムでフィニッシュしたのは総合7位につけるトーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)。将来的に総合争いを目指すピドコックはマルティネスのタイムを5秒上回り、最終的に総合順位を6位に上げることに成功する。一方でツールに向けて不安を残すエンリク・マス(スペイン、モビスター)が逆に総合順位を一つ下げる(総合7位)なか、マシュー・リッチテッロ(アメリカ、イスラエル・プレミアテック)とスムーズなバイク交換を披露したマティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック)が連続してトップタイムを更新した。
そして、ここまで3日連続のワンツーフィニッシュと圧巻の強さを発揮しているUAEチームエミレーツのジョアン・アルメイダ(ポルトガル)とアダム・イェーツ(イギリス)が続けてスタートを切った。
第1中間計測(5.2km地点)をトップタイムから24秒遅れと静かに入ったアルメイダは、ノーマルバイクに変えると登坂で一気にスピードを上げ、第2計測(12.5km地点)をスケルモースの3秒遅れで通過する。そしてダンシングを織り交ぜながら軽快に登っていくアルメイダは33分23秒87でフィニッシュし、平均速度が28km/hを超えてトップタイムを叩き出した。
また全身を黄色のリーダージャージで包んだイェーツも得意の登りを飛ばし、後半はペースが落ちながらも粘りの走りで8秒遅れの区間2位でフィニッシュ。その結果アルメイダが区間2勝目を掴み、イェーツが総合優勝を決めた。
第5ステージからイェーツと一日交代で勝利を掴み、4日連続のワンツーフィニッシュを決めたアルメイダ。「ナショナル選手権を除けば、僕にとってキャリア初のTT勝利だ。総合2位とこの勝利がとても嬉しく、完璧なチームワークを見せた素晴らしい一週間となったよ」とアルメイダは喜んだ。
一方、第4ステージで着用した総合リーダージャージを最後まで守ったイェーツは「キャリア最大の勝利だ。登りで限界を超えてしまい加速することができなかった。だが何とかペースを維持することができた。最終日の個人TTで逆転負けを喫した2019年のティレーノ~アドリアティコの再現とならなくてよかったよ。特別なチームメイトであるジョアンと共に、総合表彰台に上がることができて嬉しいよ」とコメント。タデイ・ポガチャル(スロベニア)と共に挑むツールに向けて、イェーツとアルメイダはこれ以上ない結果で弾みを付けた。
また総合3位にはエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)を抜き、ヤングライダー賞に輝いたスケルモースが入っている。
全8日間で争われた第87回ツール・ド・スイス(UCIワールドツアー)も最終日を迎えた。第8ステージの舞台となったのは今大会2度目の個人タイムトライアル。UCI(国際自転車競技連合)が本拠地を置くエーグルをスタートし、前日ステージで登坂した1級山岳ヴィラール・シュル・オロンを含む登坂距離10.2km/平均勾配8%を駆け上がるレイアウトだ。
ツール・ド・フランスで最多区間優勝記録の更新を目指すマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、アスタナ・カザクスタン)が見事完走を果たすなか、そのリードアウト役であるケース・ボル(オランダ)が38分32秒と好タイムを出す。しかし、それをすぐに昨年までEFエデュケーション・NIPPO ディベロップメントチームに所属していたルカ・イェンニ(スイス・ナショナルチーム)が5秒上回り、更にツール出場が内定しているオスカル・リースビーク(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)が37分9秒でトップタイムを大幅に更新した。
その後も最速タイムは塗り替えられていくなか、後半スタート組が続々と出走していく。その中でも今季5勝と波に乗る20歳のレニー・マルティネス(フランス、グルパマFDJ)が34分19秒とそれまでのタイムを大幅更新。そしていよいよ、出走間隔が1分から2分になる総合トップ10の選手たちがスタートしていった。
中でも好タイムでフィニッシュしたのは総合7位につけるトーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)。将来的に総合争いを目指すピドコックはマルティネスのタイムを5秒上回り、最終的に総合順位を6位に上げることに成功する。一方でツールに向けて不安を残すエンリク・マス(スペイン、モビスター)が逆に総合順位を一つ下げる(総合7位)なか、マシュー・リッチテッロ(アメリカ、イスラエル・プレミアテック)とスムーズなバイク交換を披露したマティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック)が連続してトップタイムを更新した。
そして、ここまで3日連続のワンツーフィニッシュと圧巻の強さを発揮しているUAEチームエミレーツのジョアン・アルメイダ(ポルトガル)とアダム・イェーツ(イギリス)が続けてスタートを切った。
第1中間計測(5.2km地点)をトップタイムから24秒遅れと静かに入ったアルメイダは、ノーマルバイクに変えると登坂で一気にスピードを上げ、第2計測(12.5km地点)をスケルモースの3秒遅れで通過する。そしてダンシングを織り交ぜながら軽快に登っていくアルメイダは33分23秒87でフィニッシュし、平均速度が28km/hを超えてトップタイムを叩き出した。
また全身を黄色のリーダージャージで包んだイェーツも得意の登りを飛ばし、後半はペースが落ちながらも粘りの走りで8秒遅れの区間2位でフィニッシュ。その結果アルメイダが区間2勝目を掴み、イェーツが総合優勝を決めた。
第5ステージからイェーツと一日交代で勝利を掴み、4日連続のワンツーフィニッシュを決めたアルメイダ。「ナショナル選手権を除けば、僕にとってキャリア初のTT勝利だ。総合2位とこの勝利がとても嬉しく、完璧なチームワークを見せた素晴らしい一週間となったよ」とアルメイダは喜んだ。
一方、第4ステージで着用した総合リーダージャージを最後まで守ったイェーツは「キャリア最大の勝利だ。登りで限界を超えてしまい加速することができなかった。だが何とかペースを維持することができた。最終日の個人TTで逆転負けを喫した2019年のティレーノ~アドリアティコの再現とならなくてよかったよ。特別なチームメイトであるジョアンと共に、総合表彰台に上がることができて嬉しいよ」とコメント。タデイ・ポガチャル(スロベニア)と共に挑むツールに向けて、イェーツとアルメイダはこれ以上ない結果で弾みを付けた。
また総合3位にはエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)を抜き、ヤングライダー賞に輝いたスケルモースが入っている。
ツール・ド・スイス2024第8ステージ結果
1位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | 33:23 |
2位 | アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ) | +0:08 |
3位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック) | +0:20 |
4位 | マシュー・リッチテッロ(アメリカ、イスラエル・プレミアテック) | +0:37 |
5位 | トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +0:50 |
6位 | レニー・マルティネス(フランス、グルパマFDJ) | +0:55 |
7位 | ペラヨ・サンチェス(スペイン、モビスター) | +1:21 |
8位 | ダビ・デラクルス(スペイン、Q36.5プロサイクリング) | +1:25 |
9位 | エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) | +1:30 |
10位 | ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | +1:40 |
個人総合成績
1位 | アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ) | 20:18:49 |
2位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | +0:22 |
3位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック) | +3:02 |
4位 | エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) | +3:12 |
5位 | マシュー・リッチテッロ(アメリカ、イスラエル・プレミアテック) | +3:31 |
6位 | トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +4:36 |
7位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | +5:01 |
8位 | オスカー・オンリー(イギリス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | +5:40 |
9位 | ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | +6:31 |
10位 | フェリックス・ガル(オーストリア、デカトロンAG2Rラモンディアル) | +6:35 |
その他の特別賞
ポイント賞 | アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ) |
山岳賞 | アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ) |
ヤングライダー賞 | マティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック) |
チーム総合成績 | UAEチームエミレーツ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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