2024/06/10(月) - 16:26
大雨に見舞われたツアー・オブ・ブリテン・ウィメン最終日は集団スプリントで決着。ガッツポーズを作るマジュラスをフィニッシュ手前で追い抜いたルビー・ローズマンギャノン(オーストラリア、リブ・アルウラー・ジェイコ)が勝利し、コペッキーが総合優勝を手に入れた。
全4日間に渡り行われたツアー・オブ・ブリテン・ウィメンも最終日を迎え、第4ステージはマンチェスターを巡る99.2kmで争われた。コースはマンチェスターの中心地を囲う丘陵地帯を巡るアップダウンに富んだレイアウトで、前半に2つの1級山岳が登場。しかしいずれも2.5km以下と難易度は低いため、前日に続く集団スプリントが予想された。
この日はクリスタベル・ドーベルヒコック(アメリカ、ヒューマンパワードヘルス)が単独逃げを決め、メイン集団は序盤の1級山岳でテニエル・キャンベル(トリニダード・トバゴ、リブ・アルウラー・ジェイコ)がハイペース牽引を敢行する。そのためドーベルヒコックと捉えると同時に、キャンベルはプロトンの人数を約25名まで絞った。
逃げを吸収したため2つの1級山岳はエリザベス・ダイグナン(イギリス・ナショナルチーム)が連続してトップ通過する。山岳賞ジャージを確定させたダイグナンは直後の下りで仕掛け、SDワークス・プロタイムに牽引の変わったプロトンとの差を拡げる。残り70km地点で50秒のリードを得た元世界王者のダイグナンに対し、プロトンではシャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)の仕掛けが不発に終わるシーンなどもあった。
大粒の雨が降りはじめるなか、この日2つ目の1級山岳(距離1.4km/平均8.6%)に入ると急勾配の坂でプロトンは総合リーダーのロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム)を含む4名に絞られる。しかしその下りでロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)など後続が追いつき、12名まで減った追走集団が残り40kmでダイグナンを捉えた。
その直後からアンナ・ヘンダーソン(イギリス・ナショナルチーム)やアンバー・ペイト(オーストラリア、リブ・アルウラー・ジェイコ)がアタック。しかしコペッキーを引き離すことはできず、24名の集団がフラムルージュ(残り1km)を通過した。
この激しい展開にコールが遅れる一方で、エーススプリンターであるウィーベスを残したSDワークスは、コペッキーが最終ストレートでリードアウトを担う。そしてウィーベスを背後にしたクリスティーヌ・マジュラス(ルクセンブルク、SDワークス・プロタイム)とコペッキーの間に距離ができたため、フィニッシュを前にコペッキーは踏み止めた。
そしてマジュラスがウィーベスを背後にしたままフィニッシュラインを通過してガッツポーズを作る。しかし一度緩んだペースの隙をつき、猛追したルビー・ローズマンギャノン(オーストラリア、リブ・アルウラー・ジェイコ)がハンドルを投げ、SDワークスから勝利を奪い取った。
タイムトライアルとロードのオーストラリア王者であるローズマンギャノンが掴んだ、劇的な逆転勝利。「フィニッシュに飛び込むことだけに集中した。あの状況で私が勝ったなんて信じられない。私にとってヨーロッパでの初勝利。本当にクレイジーだし、いまだその衝撃を受け止めきれていない」と、SDワークスの全勝を阻止したローズマンギャノンは喜んだ。
結果的に勝利を手放した形になったマジュラスは「もちろん私のせいだし、喜ぶのが早すぎた。また最後まで勝利を信じ踏み続けたルビーを祝福したい」とコメントしている。
そして総合優勝は区間4位でフィニッシュしたコペッキーの手に。「今日はクリスティーヌで勝利を狙いに行く作戦で、それに固執し過ぎてしまったのが敗因だ。でもこの大会での総合優勝はとても嬉しい」と語った。
全4日間に渡り行われたツアー・オブ・ブリテン・ウィメンも最終日を迎え、第4ステージはマンチェスターを巡る99.2kmで争われた。コースはマンチェスターの中心地を囲う丘陵地帯を巡るアップダウンに富んだレイアウトで、前半に2つの1級山岳が登場。しかしいずれも2.5km以下と難易度は低いため、前日に続く集団スプリントが予想された。
この日はクリスタベル・ドーベルヒコック(アメリカ、ヒューマンパワードヘルス)が単独逃げを決め、メイン集団は序盤の1級山岳でテニエル・キャンベル(トリニダード・トバゴ、リブ・アルウラー・ジェイコ)がハイペース牽引を敢行する。そのためドーベルヒコックと捉えると同時に、キャンベルはプロトンの人数を約25名まで絞った。
逃げを吸収したため2つの1級山岳はエリザベス・ダイグナン(イギリス・ナショナルチーム)が連続してトップ通過する。山岳賞ジャージを確定させたダイグナンは直後の下りで仕掛け、SDワークス・プロタイムに牽引の変わったプロトンとの差を拡げる。残り70km地点で50秒のリードを得た元世界王者のダイグナンに対し、プロトンではシャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)の仕掛けが不発に終わるシーンなどもあった。
大粒の雨が降りはじめるなか、この日2つ目の1級山岳(距離1.4km/平均8.6%)に入ると急勾配の坂でプロトンは総合リーダーのロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム)を含む4名に絞られる。しかしその下りでロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)など後続が追いつき、12名まで減った追走集団が残り40kmでダイグナンを捉えた。
その直後からアンナ・ヘンダーソン(イギリス・ナショナルチーム)やアンバー・ペイト(オーストラリア、リブ・アルウラー・ジェイコ)がアタック。しかしコペッキーを引き離すことはできず、24名の集団がフラムルージュ(残り1km)を通過した。
この激しい展開にコールが遅れる一方で、エーススプリンターであるウィーベスを残したSDワークスは、コペッキーが最終ストレートでリードアウトを担う。そしてウィーベスを背後にしたクリスティーヌ・マジュラス(ルクセンブルク、SDワークス・プロタイム)とコペッキーの間に距離ができたため、フィニッシュを前にコペッキーは踏み止めた。
そしてマジュラスがウィーベスを背後にしたままフィニッシュラインを通過してガッツポーズを作る。しかし一度緩んだペースの隙をつき、猛追したルビー・ローズマンギャノン(オーストラリア、リブ・アルウラー・ジェイコ)がハンドルを投げ、SDワークスから勝利を奪い取った。
タイムトライアルとロードのオーストラリア王者であるローズマンギャノンが掴んだ、劇的な逆転勝利。「フィニッシュに飛び込むことだけに集中した。あの状況で私が勝ったなんて信じられない。私にとってヨーロッパでの初勝利。本当にクレイジーだし、いまだその衝撃を受け止めきれていない」と、SDワークスの全勝を阻止したローズマンギャノンは喜んだ。
結果的に勝利を手放した形になったマジュラスは「もちろん私のせいだし、喜ぶのが早すぎた。また最後まで勝利を信じ踏み続けたルビーを祝福したい」とコメントしている。
そして総合優勝は区間4位でフィニッシュしたコペッキーの手に。「今日はクリスティーヌで勝利を狙いに行く作戦で、それに固執し過ぎてしまったのが敗因だ。でもこの大会での総合優勝はとても嬉しい」と語った。
ツアー・オブ・ブリテン・ウィメン2024第4ステージ結果
1位 | ルビー・ローズマンギャノン(オーストラリア、リブ・アルウラー・ジェイコ) | 2:37:51 |
2位 | クリスティーヌ・マジュラス(ルクセンブルク、SDワークス・プロタイム) | |
3位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) | |
4位 | ロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) | |
5位 | エリーヌ・ヤンセン(オランダ、フォルカーヴェッセルス・ウィメンズプロサイクリングチーム) | |
6位 | ファイファー・ジョルジ(イギリス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | |
7位 | フローラ・パーキンス(イギリス・ナショナルチーム) | |
8位 | エリノア・バーカー(イギリス・ナショナルチーム) | |
9位 | ジョシー・タルボット(オーストラリア、コフィディス・ウィメン) | |
10位 | アンナ・ヘンダーソン(イギリス・ナショナルチーム) |
個人総合成績
1位 | ロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) | 13:03:40 |
2位 | アンナ・ヘンダーソン(イギリス・ナショナルチーム) | +0:17 |
3位 | クリスティーヌ・マジュラス(ルクセンブルク、SDワークス・プロタイム) | +0:34 |
4位 | ファイファー・ジョルジ(イギリス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | +0:38 |
5位 | レティツィア・パテルノステル(イタリア、リブ・アルウラー・ジェイコ) | +0:40 |
6位 | エリーヌ・ヤンセン(オランダ、フォルカーヴェッセルス・ウィメンズプロサイクリングチーム) | +0:43 |
7位 | エリザベス・ダイグナン(イギリス・ナショナルチーム) | +0:46 |
8位 | ビクトリー・ギルマン(カナダ、サンミッシェル・マヴィック・オーベル93) | |
9位 | ルビー・ローズマンギャノン(オーストラリア、リブ・アルウラー・ジェイコ) | +2:50 |
10位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) | +4:14 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) |
山岳賞 | エリザベス・ダイグナン(イギリス、リドル・トレック) |
ヤングライダー賞 | エリーヌ・ヤンセン(オランダ、フォルカーヴェッセルス・ウィメンズプロサイクリングチーム) |
チーム総合成績 | SDワークス・プロタイム |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp