カザフスタンで開催中のロードアジア選手権の個人タイムトライアルで、新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)が3位銅メダルを獲得。男子ジュニアの岩村元嗣(初芝立命館高校)は6位だった。



カザフ勢に次いで3位銅メダルを獲得した新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス) photo:JCF

6月5日から12日まで8日間、カザフスタン南東部都市アルマトイで第43回UCIアジア選手権ロードレースが開催中。日本からは男子エリートの新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)と小石祐馬、山本大喜(共にJCLチーム右京)、男子ジュニアの岩村元嗣(初芝立命館高校)と望月蓮(山梨吉田高校)が参戦中だ。

ここまで日本選手団が参加したプログラムは男子エリート(6月9日:新城幸也)とジュニア(6月7日:岩村元嗣)の個人タイムトライアル。40km(20kmx2周回)の平坦コースを走る男子エリートレースでは新城が3位銅メダルを獲得した。

19人中17番手で出走した新城は、2周目に入って風が強まる中、ラスト10kmの区間では時折突風が吹いてバイクが大きく振られるアクシデントもあったもののバランスを立て直して走行(チームレポートより)。「Uターンのところしか一休み出来るところはなく常に踏んでいかなければならない平坦コース」で、ワールドチーム所属のカザフスタン勢2人に次ぐ3位に入った。

銅メダルを獲得した新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス) photo:JCF

「終わってみれば、あっという間の40kmだった。ほぼ平坦なコースだったので、3位の僕でもアベレージスピード46km/hだった。Uターンのところしか、一休み出来るところはなく、常に踏んでいかなければならなかったが、それが良かったと思う。コーチ(ミカエル・バルトリ)が事前に立てたペースで走りきる事が出来たのも、この結果に繋がった。後ろからスタートしてきた、去年の優勝者(今日の優勝者)に13km地点だったと思うが、追い付かれた。これで優勝は難しいと悟ったが、気持ちを切り替えてマイペースで踏み続けた。折り返して、2周目に入った時点でチームカーから暫定3位と聞いていたので、そこからはタイムを失わないようにメーターとにらめっこして耐えた」と語る新城。「このチャンスを与えてもらったので最低限の表彰台に上がれて良かった。ジノ(メーダー)が背中を押してくれたかな」とも。

この日の優勝は、2022年のロードレース男子U23世界王者であり、昨年アジア大会覇者のエフゲニー・フェドロフ(カザフスタン)。35秒遅れの2位は38歳のベテラン、ドミトリー・グルズジェフ(カザフスタン)で、新城はフェドロフから2分遅れ。「1、2位のカザフスタンとは差が大きいが、これが今の実力通りの結果だと思う。調子が良いことが確認出来たので、水曜日のロードレースに気持ちを切り替えて頑張りたい」と話している。

また、20kmコースで争われた男子ジュニアレースで岩村は6位。「時差のあるイタリアから夜便で到着し、少し身体の重たさが抜けきらない中でもベストを尽くす結果となった。3日後に控えるロードレースに向けて、更に良い状態に近づけることが出来る為にも、良い刺激が入るレースであった」と、JCFのレポートで評価されている。
アジア選手権2024男子個人タイムトライアル 男子エリート
1位 エフゲニー・フェドロフ(カザフスタン) 49:46
2位 ドミトリー・グルズジェフ(カザフスタン) +0:35
3位 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス) +2:00
アジア選手権2024男子個人タイムトライアル 男子ジュニア
6位 岩村元嗣(初芝立命館高校) +1:17
text:So Isobe
photo:JCF/TEAM ユキヤ通信