2024/06/03(月) - 08:30
ログリッチとエヴェネプールが揃った第76回クリテリウム・デュ・ドーフィネが開幕。ツール前哨戦の初日は集団スプリントに持ち込まれ、マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)がサム・ベネットらを退け勝利した。
今年一つ目のグランツールであるジロ・デ・イタリアが終わり、欧州のロードレースはツール・ド・フランスに向かう。その前哨戦として行われるのが、8日間のステージレースであるクリテリウム・デュ・ドーフィネだ。
大会初日の舞台となったのは、フランス中央部オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地域圏のサン・プルサン・シュル・シウールを発着する172.5km。序盤に3つの低難易度なカテゴリー山岳を越え、コース後半は丘を含めた平坦路を2周回する。そのためピュアスプリンターには少々厳しいものの、集団スプリントが大方の予想となった。
ツールに出場予定の選手たちが多く集ったスタート地点には、共にイツリア・バスクカントリーで怪我を負い、これが復帰レースとなったプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ボーラ・ハンスグローエ)とレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が揃う。そして現地時間12時50分にスタートが切られ、マーク・ドノヴァン(イギリス、Q36.5プロサイクリング)のアタックにマティス・ルベール(フランス、アルケアB&Bホテルズ)が単独で追走する形で逃げが形成された。
ルベールがドノヴァンに合流し2名になった先頭に対し、メイン集団はマッズ・ピーダスン(デンマーク)でスプリント勝利を狙うリドル・トレックが牽引する。序盤に設定された3つのカテゴリー山岳はドノヴァンが全て先頭通過したため、青地に白い水玉の入ったマイヨアポワ(山岳賞ジャージ)着用の権利を獲得。そして最大5分弱のリードでコントロールするプロトンでは、新加入のスプリンターであるサム・ベネット(アイルランド)擁するデカトロンAG2Rラモンディアルも牽引に加わった。
霧が太陽を遮り、レインウェアを着る選手もいるなかドノヴァンとルベールを先頭に周回コースに突入する。その2名を2分差で追う残り46km地点ではベネットが後輪をパンク。しかし直近のダンケルク4日間レースで6戦4勝と絶好調のベネットはすぐに集団に復帰し、そのメイン集団は逃げと1分10秒差で最終周回を知らせる鐘を聴いた。
大会初日と5日目以外は個人タイムトライアルと山頂フィニッシュのため、数少ないスプリンターを擁するチームが位置取り争いを始める。そんな緊張感が徐々に高まっていくプロトンでは、残り21km地点で落車が発生。これにジェームス・ウィーラン(オーストラリア、Q36.5プロサイクリング)が巻き込まれ、不運にも今大会最初の棄権者となった。
残り16km地点でプロトンは逃げを飲み込み、再び一つとなった集団の先頭は総合エースを守るべくUAEチームエミレーツやイネオス・グレナディアーズ、ボーラ・ハンスグローエが先頭に人数を固める。そして一度ペースが落ち、選手の笑顔も見えリラックスモードに突入した残り12kmでニルス・ポリッツ(ドイツ、UAEチームエミレーツ)が虚を突くアタックを仕掛けた。
しかしこの動きはマルコ・ハラー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)が引き戻し、直後にハリー・スウェニー(オーストラリア、EFエデュケーション・イージーポスト)が飛び出すものの決まらない。そしてこれをきっかけにスプリントに向かう集団のペースは一気に上がり、デカトロンとマグナス・コルト(デンマーク)で勝負したいウノエックス・モビリティが先頭でトレインを並べた。
フラムルージュ(残り1km)からはリドルが牽引し、白い南アフリカ王者ジャージを着るライアン・ギボンズのリードアウトからピーダスンがスプリントを開始。その背後をベネットとフレッド・ライト(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス)が争うなか、ピーダスンはベネットと迫るユーゴ・パージュ(フランス、アンテルマルシェ・ワンティ)を横に並ばせることさえ許さず勝利した。
「毎回、勝利は僕に自信を与えてくれる。この大会における目標はステージ優勝することだった。パリ〜ルーベの後から長期間トレーニングに励んでいたのでこれが久々のレースだ。だから目標が達成したいま、この後のレースでは"トレーニング"に励むよ。ここでレースのリズムを取り戻したい」と、ツールに向かうピーダスンは語った。
今年一つ目のグランツールであるジロ・デ・イタリアが終わり、欧州のロードレースはツール・ド・フランスに向かう。その前哨戦として行われるのが、8日間のステージレースであるクリテリウム・デュ・ドーフィネだ。
大会初日の舞台となったのは、フランス中央部オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地域圏のサン・プルサン・シュル・シウールを発着する172.5km。序盤に3つの低難易度なカテゴリー山岳を越え、コース後半は丘を含めた平坦路を2周回する。そのためピュアスプリンターには少々厳しいものの、集団スプリントが大方の予想となった。
ツールに出場予定の選手たちが多く集ったスタート地点には、共にイツリア・バスクカントリーで怪我を負い、これが復帰レースとなったプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ボーラ・ハンスグローエ)とレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が揃う。そして現地時間12時50分にスタートが切られ、マーク・ドノヴァン(イギリス、Q36.5プロサイクリング)のアタックにマティス・ルベール(フランス、アルケアB&Bホテルズ)が単独で追走する形で逃げが形成された。
ルベールがドノヴァンに合流し2名になった先頭に対し、メイン集団はマッズ・ピーダスン(デンマーク)でスプリント勝利を狙うリドル・トレックが牽引する。序盤に設定された3つのカテゴリー山岳はドノヴァンが全て先頭通過したため、青地に白い水玉の入ったマイヨアポワ(山岳賞ジャージ)着用の権利を獲得。そして最大5分弱のリードでコントロールするプロトンでは、新加入のスプリンターであるサム・ベネット(アイルランド)擁するデカトロンAG2Rラモンディアルも牽引に加わった。
霧が太陽を遮り、レインウェアを着る選手もいるなかドノヴァンとルベールを先頭に周回コースに突入する。その2名を2分差で追う残り46km地点ではベネットが後輪をパンク。しかし直近のダンケルク4日間レースで6戦4勝と絶好調のベネットはすぐに集団に復帰し、そのメイン集団は逃げと1分10秒差で最終周回を知らせる鐘を聴いた。
大会初日と5日目以外は個人タイムトライアルと山頂フィニッシュのため、数少ないスプリンターを擁するチームが位置取り争いを始める。そんな緊張感が徐々に高まっていくプロトンでは、残り21km地点で落車が発生。これにジェームス・ウィーラン(オーストラリア、Q36.5プロサイクリング)が巻き込まれ、不運にも今大会最初の棄権者となった。
残り16km地点でプロトンは逃げを飲み込み、再び一つとなった集団の先頭は総合エースを守るべくUAEチームエミレーツやイネオス・グレナディアーズ、ボーラ・ハンスグローエが先頭に人数を固める。そして一度ペースが落ち、選手の笑顔も見えリラックスモードに突入した残り12kmでニルス・ポリッツ(ドイツ、UAEチームエミレーツ)が虚を突くアタックを仕掛けた。
しかしこの動きはマルコ・ハラー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)が引き戻し、直後にハリー・スウェニー(オーストラリア、EFエデュケーション・イージーポスト)が飛び出すものの決まらない。そしてこれをきっかけにスプリントに向かう集団のペースは一気に上がり、デカトロンとマグナス・コルト(デンマーク)で勝負したいウノエックス・モビリティが先頭でトレインを並べた。
フラムルージュ(残り1km)からはリドルが牽引し、白い南アフリカ王者ジャージを着るライアン・ギボンズのリードアウトからピーダスンがスプリントを開始。その背後をベネットとフレッド・ライト(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス)が争うなか、ピーダスンはベネットと迫るユーゴ・パージュ(フランス、アンテルマルシェ・ワンティ)を横に並ばせることさえ許さず勝利した。
「毎回、勝利は僕に自信を与えてくれる。この大会における目標はステージ優勝することだった。パリ〜ルーベの後から長期間トレーニングに励んでいたのでこれが久々のレースだ。だから目標が達成したいま、この後のレースでは"トレーニング"に励むよ。ここでレースのリズムを取り戻したい」と、ツールに向かうピーダスンは語った。
クリテリウム・デュ・ドーフィネ2024第1ステージ結果
1位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) | 4:01:30 |
2位 | サム・ベネット(アイルランド、デカトロンAG2Rラモンディアル) | |
3位 | ユーゴ・パージュ(フランス、アンテルマルシェ・ワンティ) | |
4位 | クレマン・ヴァントゥリーニ(フランス、アルケアB&Bホテルズ) | |
5位 | オウェイン・ドゥール(イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
6位 | ミケーレ・ガッツォーリ(イタリア、アスタナ・カザクスタン) | |
7位 | イバン・ガルシア(スペイン、モビスター) | |
8位 | フレッド・ライト(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
9位 | クレマン・リュソ(フランス、グルパマFDJ) | |
10位 | マグナス・コルト(デンマーク、ウノエックス・モビリティ) |
個人総合成績
1位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) | 4:01:20 |
2位 | サム・ベネット(アイルランド、デカトロンAG2Rラモンディアル) | +0:04 |
3位 | ユーゴ・パージュ(フランス、アンテルマルシェ・ワンティ) | +0:06 |
4位 | マティス・ルベール(フランス、アルケアB&Bホテルズ) | +0:07 |
5位 | マーク・ドノヴァン(イギリス、Q36.5プロサイクリング) | +0:08 |
6位 | カスパー・ピーダスン(デンマーク、スーダル・クイックステップ) | +0:09 |
7位 | クレマン・ヴァントゥリーニ(フランス、アルケアB&Bホテルズ) | +0:10 |
8位 | オウェイン・ドゥール(イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
9位 | ミケーレ・ガッツォーリ(イタリア、アスタナ・カザクスタン) | |
10位 | イバン・ガルシア(スペイン、モビスター) |
その他の特別賞
ポイント賞 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) |
山岳賞 | マーク・ドノヴァン(イギリス、Q36.5プロサイクリング) |
ヤングライダー賞 | ユーゴ・パージュ(フランス、アンテルマルシェ・ワンティ) |
チーム総合成績 | アルケアB&Bホテルズ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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