2024/05/21(火) - 09:16
個人TTや今大会最難関の山岳ステージの勝利で、6分41秒の大幅リードを得たタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)。「トップ3に入る好感触だった」と語る第15ステージの勝利や、早くも質問が集中したツールについての言葉を紹介する。
ジロ・デ・イタリアの第2週目、第15ステージを終えた時点で、総合首位タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)と2位ゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)とのタイム差は6分41秒。この時点でマリアローザがここまで大きなリードを得たのは、1957年大会以来実に70年振りのことだ。
「総合で良い順位、そして良いタイム差をつけている。第3週目は良いレースと、さほど力を使わずに良いペースで展開することを願っている。また残り6日間が良い天候に恵まれることも」と、ポガチャルは第2休息日の記者会見でそう答えた。
大会初日から積極的に攻め、2日目にジロ初勝利&マリアローザ獲得とポガチャルにとって慌ただしかったジロ第1週目。そこから一転、第10ステージから始まった第2週目は逃げ切りやスプリントステージなど力を使わず終える日が続いた。
マリアローザのまま臨んだ第14ステージ(31.2km個人タイムトライアル)の時点で、総合2位だったダニエル・マルティネス(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ)との差は2分40秒。「もちろんステージ優勝を目指した」と語ったポガチャルは優勝したフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)に次ぐ2位(29秒遅れ)と好走し、総合リードを3分41秒まで拡大させた。
そして第2週目を締めくくる、獲得標高差5,700mの山岳が設定された第15ステージに臨んだポガチャル。最後から2つ目の1級山岳パッソ・ディ・フォスカーニョの頂上手前5km地点、スイッチバックで向かい風が追い風に変わったタイミングでラファウ・マイカ(ポーランド)の加速し、ライバルたちの苦しむ表情を確認するとポガチャルは飛び出した。
そのまま頂上を越え、最終山岳を猛スピードで駆け上がったポガチャルは先行するナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)をキャッチ。そのまま抜き去ると独走に持ち込み、区間4勝目と共に総合リードを6分41秒まで拡大させた。
休息日の記者会見でポガチャルは「標高の高い山岳ではトップ3に入る走りができた。トップ3の走りまではいかないまでも、最高の感触だった。日々感じている脚と身体の調子にとても満足している」とコメント。また「グランツールのクイーンステージを勝てるなんて特別なこと。なぜならその自転車競技を代表する選手が勝つのだからね」と勝利を振り返った
そして来る第3週目については、「十分なタイム差を得ているいま、今後は安全策を取ることもできる。昨日は少し攻めた走りがしたかった。だから今週は使える手札を考え、もう少し保守的な走りもできる。それも実際にレースになってみないと分からないことだけどね」と語った。
この後厳しい山岳ステージが待ち受けているものの、アクシデントがなければマリアローザをほぼ手中に収めたと言ってもいいポガチャル。そのため第15ステージ以降、記者の質問は早くも連続総合優勝が期待されるツール・ド・フランスに集中。しかしポガチャルは「このジロを終え、その後1週間でツール・ド・フランスには110%の集中で向かいたい」と答えるに留まった。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
ジロ・デ・イタリアの第2週目、第15ステージを終えた時点で、総合首位タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)と2位ゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)とのタイム差は6分41秒。この時点でマリアローザがここまで大きなリードを得たのは、1957年大会以来実に70年振りのことだ。
「総合で良い順位、そして良いタイム差をつけている。第3週目は良いレースと、さほど力を使わずに良いペースで展開することを願っている。また残り6日間が良い天候に恵まれることも」と、ポガチャルは第2休息日の記者会見でそう答えた。
大会初日から積極的に攻め、2日目にジロ初勝利&マリアローザ獲得とポガチャルにとって慌ただしかったジロ第1週目。そこから一転、第10ステージから始まった第2週目は逃げ切りやスプリントステージなど力を使わず終える日が続いた。
マリアローザのまま臨んだ第14ステージ(31.2km個人タイムトライアル)の時点で、総合2位だったダニエル・マルティネス(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ)との差は2分40秒。「もちろんステージ優勝を目指した」と語ったポガチャルは優勝したフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)に次ぐ2位(29秒遅れ)と好走し、総合リードを3分41秒まで拡大させた。
そして第2週目を締めくくる、獲得標高差5,700mの山岳が設定された第15ステージに臨んだポガチャル。最後から2つ目の1級山岳パッソ・ディ・フォスカーニョの頂上手前5km地点、スイッチバックで向かい風が追い風に変わったタイミングでラファウ・マイカ(ポーランド)の加速し、ライバルたちの苦しむ表情を確認するとポガチャルは飛び出した。
そのまま頂上を越え、最終山岳を猛スピードで駆け上がったポガチャルは先行するナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)をキャッチ。そのまま抜き去ると独走に持ち込み、区間4勝目と共に総合リードを6分41秒まで拡大させた。
休息日の記者会見でポガチャルは「標高の高い山岳ではトップ3に入る走りができた。トップ3の走りまではいかないまでも、最高の感触だった。日々感じている脚と身体の調子にとても満足している」とコメント。また「グランツールのクイーンステージを勝てるなんて特別なこと。なぜならその自転車競技を代表する選手が勝つのだからね」と勝利を振り返った
そして来る第3週目については、「十分なタイム差を得ているいま、今後は安全策を取ることもできる。昨日は少し攻めた走りがしたかった。だから今週は使える手札を考え、もう少し保守的な走りもできる。それも実際にレースになってみないと分からないことだけどね」と語った。
この後厳しい山岳ステージが待ち受けているものの、アクシデントがなければマリアローザをほぼ手中に収めたと言ってもいいポガチャル。そのため第15ステージ以降、記者の質問は早くも連続総合優勝が期待されるツール・ド・フランスに集中。しかしポガチャルは「このジロを終え、その後1週間でツール・ド・フランスには110%の集中で向かいたい」と答えるに留まった。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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