マリアチクラミーノを着て区間2勝目を挙げたジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)は「チームによる素晴らしい走りのおかげ」と仲間への感謝を語った。2位のグローブスや落車回避の秘訣を語ったポガチャルなど、ジロ第11ステージを選手のコメントで振り返ります。



区間優勝&マリアチクラミーノ ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)

圧巻のスプリントで区間2勝目をゲットしたジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) photo:CorVos

いま僕が嬉しいのは、ラスト20秒間のスプリントが勝利に繋がったからだけではない。チームは僕をサポートしてくれ、スプリントに向け僕を良い位置まで導いてくれた。それら全てが嬉しいんだ。これは僕らが真のチームであることを証明し、皆信じられない走りを見せてくれた。だからこそこの勝利が心の底から嬉しいんだ。また、彼らの喜ぶ顔も見ることができたからね。

スプリントにおけるメルリールの動きは予測が難しく、またコーナーや最終ストレートもトリッキーだった。普段のスプリントレースよりも難易度が高いなか、彼の背後につくことができた。彼の踏み出しはとても強烈だったものの、僕も負けていないほど良いスプリントができた。

チームメイトと勝利の喜びを分かち合う ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) photo:CorVos

マリアチクラミーノを着て掴んだ勝利は特別な思いがある。なぜなら昨年は(マリアチクラミーノを着用して以降のステージで)いくつかの間違いを犯してしまったからね。だが重要なのはそこから何を学べるか。またチームとも協力しながら掴んだこの勝利が嬉しいんだ。

区間2位 カーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)

ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)をジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)が追い抜く photo:CorVos

ミスというミスはなく、チームは素晴らしい働きを見せてくれた。スプリントできた事自体が嬉しかったものの、他の選手にミランの背後を奪われてしまった。そのせいで残り500mから風にさらされ、それが敗因となった。勝ったミランたちを祝福したい。良いコンディションを保てる限りは顔を上げ、挑戦し続けたい。

ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)

(降格処分が下される前のインタビュー)

スプリントを開始したものの、向かい風が強かった。そして背後からミランが来るのを感じた。フィニッシュラインが遠すぎた(スプリントの開始が早すぎた)ようだ。チームはとても良い位置まで僕を運んでくれたので、勝利で報いることができず残念だ。今日はミランが僕よりも速かっただけだ。

マリアローザ タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)

今日は目の前で落車が発生した。だが今日のようなレースでは、自分の周り数mにエアバブルのようなものを形成するんだ。選手のすぐ背後を走ることはしない。いつ何があるか分からないからね。このエアバブルが落車を回避する秘訣のようなものなんだ。

総合5位&マリアビアンカ アントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)

アイデブルックスが棄権したため、マリアビアンカを着るアントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:CorVos

キアン・アイデブルックスのリタイアは残念に思う。望ましい形ではないものの、マリアビアンカを着ることができて嬉しい。チームはフィル・バウハウスでスプリントを狙った。それ以外はスピードも緩いイージーなステージとなった。でも僕は山岳ステージの方がいいね。

明日は丘の多いステージとなり、その翌日の個人タイムトライアルは集中して臨みたい。そしてリヴィーニョでの山岳ステージはスーパーハードになるだろう。

棄権したアイデブルックスについて語るヴィスマ・リースアバイクのマルク・リーフ監督

ヴィスマ・リースアバイクが2名を送った逃げ集団 photo:CorVos

前日のフィニッシュ地点でキアンは体調の悪さを訴えており、その後ホテルで体調が更に悪化した。その後熱が出たので昨夜遅くに棄権の判断を下したんだ。彼にとってこのジロがシーズン最大の目標だったので、彼自身はもちろん我々チームとしても残念だよ。でも気持ちをリセットしてこれからのステージに臨みたい。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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