「昨年からこの日のために準備を進めていた」と勝因を語ったのは、ジロ第7ステージを制したタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)。マリアビアンカを得たプラップや総合3位に後退したトーマスなど、40.6kmの個人TTを終えた選手たちのコメントを紹介します。



区間優勝&マリアローザ タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)

コース前半は抑えたペースで入ったタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) photo:RCS Sport

昨年のタイムトライアル世界選手権以来となるTTバイクでのレースだった。浮き沈みもありながら、昨年からこの日のために長い時間をかけて準備を進めてきた。だからこそ今日を良いコンディションで迎えることができ、とても嬉しかった。TTバイクに慣れるためコース前半はイージーペースで進み、山岳はフルガス(全力)だった。

―最後の登りで(暫定首位だった)ガンナよりも1分以上早く登ったことを知っていたか。

いや、知らなかった。2つの中間計測地点でのタイム差しか聴いていない。そもそも無線の言葉がよく聴こえなかった(笑)。最後の登りはピッポ(ガンナ)よりも僕に適したレイアウトだったので、自分の走りに集中した。かなり急勾配だったからね。でも次(平坦コースの第14ステージ)は大分違った結果になるはずだ。

総合リードを大幅に拡大したタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) photo:RCS Sport

総合争いでは最初の計測地点で(総合2位)トーマスよりも早いタイムという情報を得た。それが踏みを強める気持ちを高め、そして最後の登りで全力を出した。そのおかげで今日という日が僕のために美しく輝いた。

区間3位 マグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ)

ガンナとライバルの結果を待つマグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ) photo:RCS Sport

いままで最も長く、そして厳しいタイムトライアルだった。それに風も強かった。その中でもチーム全体として良い走りができ、この事実はチームの士気を高めてくれるだろう。僕の目標は世界トップのタイムトライアル選手たちと渡り合うこと。勝利はできなかったものの、いま歩んでいる道が間違っていないということが分かった。

区間7位&総合5位&マリアビアンカ ルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)

ステージ7位で総合順位を上げたルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) photo:RCS Sport

マリアビアンカを得ることができて嬉しいよ。明日はオーストラリア王者のビブショーツと良い組み合わせになるだろう。パリ〜ニースの直後、前日の未舗装路と今日のコースを試走したんだ。それが良い結果に繋がって嬉しいよ。

区間10位&総合3位 ゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)

タイムが伸びず、区間10位で総合も3位に後退したゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) photo:RCS Sport

自分の走りをしようとしたが、走り出してから「悪くないが何かが足りない」という状態になった。しょうがないことだ。

区間11位&総合4位ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)

途中でチェーンが外れて30秒ほど失ったものの、良いタイムで走ることができた。試走した時と風向きが変わっているのを感じた。それがどうタイムに影響したかどうかはわからない。

区間20位でマリアビアンカを失ったキアン・アイデブルックス(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)

キアン・アイデブルックス(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos

昨年よりもTTの改善を見せることができた。いままでで最も過酷なTTとなったが、チームとして踏みすぎない方針を守りながら良いペースで走ることができた。(マリアビアンカを失ったことは)気にしていない。プラップは強い選手だが、これから臨む山岳ステージで多くのライバルが現れるだろう。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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