2024/05/11(土) - 08:23
最後に4級山岳を駆け上がる40.6km個人タイムトライアルで争われたジロ・デ・イタリア第7ステージ。マリアローザを着たタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)が登りで圧巻の走りを見せ、区間2勝目と共に総合リードを2分36秒まで拡げた。
前日の未舗装路と勾配20%の壁で疲弊した選手たちに、今大会一つ目となる個人タイムトライアルが用意された。ジロ・デ・イタリア第7ステージの舞台は総距離40.6kmの個人タイムトライアル。このステージに星4つの難易度が与えられた理由は、最後に登坂距離6.6kmの4級山岳を駆け上がるからだ。
フォリンニをスタートして2つ目の中間計測地点(34km)までは平坦路。そしてフィニッシュ地点ペルージャの前に、最大勾配16%から始まる登坂距離1.3km/平均勾配11.8%の登りが立ちはだかる。
現地時間1時10分、総合順位で最下位のマーティン・トゥスフェルト(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)から1分間隔(ラスト15名は3分間隔)でスタートが切られる。パトリック・ルフェーブルGMがこの日もスーダル・クイックステップの選手たちを見守るなか、まずはヨセフ・チェルニー(チェコ)がトップタイムをマーク。しかしすぐに現U23TT世界王者であるロレンツォ・ミレージ(イタリア、モビスター)が53分56秒(平均45.167km/h)というタイムで上回った。
更にこれを、過去にU23TT世界選手権3連覇の経験があるミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ)が16秒更新。この53分40秒というタイムが塗り替えられることがないまま、全体の88番目に優勝候補の一人であるフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)が走り出した。
イタリア王者ジャージを着用するガンナは、序盤に沿道の観客の手が当たるトラブルに見舞われながらも、自身7度目のステージ優勝(個人TTでは過去5勝)を目指して良いリズムを刻む。第1中間計測(18.6km地点)をトップタイム(21分15秒)で駆け抜け、第2第中間計測(34km地点)も38分43秒をマークするハイスピードで最後の登りへ。
平均スピードが47km/hに迫る46.831km/hで駆け抜けたガンナは、ビョーグを39秒上回る52分1秒でフィニッシュ。そのタイムにはチームメイトのテイメン・アレンスマン(オランダ)は43秒、マグナス・シェフィールド(アメリカ)も32秒届かなかった。
その後アントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)やルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)も好タイムでフィニッシュし、総合順位を上げることに成功。しかしこの時点でトップ3を独占するイネオスの牙城を崩すことはできず、総合3位のダニエル・マルティネス(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ)はビョーグを7秒上回る好タイムでまとめた。
そして最後から2番目、総合2位につけるゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が走り出す。ツール・ド・フランスのTTでも優勝経験のあるトーマスだったが、「何かが足りなかった」と振り返るようにペースに乗ることができず、ガンナから1分43秒遅れの暫定9位でフィニッシュ。そして最初の選手のスタートから約3時間後の現地時間16時24分、マリアローザを着るタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)がスタートを切った。
第3ステージに着用して物議を醸し、その後UCI(国際自転車競技連合)から正式に認められた紫のビブショーツを履いたポガチャルは、第1計測をガンナから44秒遅れと抑えめのペースで前半をクリア。そして第2計測でも47秒遅れで通過したポガチャルが、いよいよ登坂距離6.6kmの4級山岳に入った。
ここからポガチャルが驚異のスピードを披露する。上位の選手たちが平均時速29〜30kmで登るなかマリアローザは平均32.4km/hで踏み続け、ガンナよりも1分4秒早い登坂タイムをマーク。その結果トップタイムを17秒上回る51分44秒で駆けたポガチャルが、ガッツポーズする余裕も見せながら40.6kmを走り終えた。
第2ステージに続き、今大会区間2勝目をゲットしたポガチャル。「昨年のTT世界選手権以来となるTTバイクでのレースとなった。だがこのステージに向けて準備を進めており、前半はTTバイクに慣れるためイージーペースで進んだ。そして最後の山岳を全力で踏み込んだ」と、ポガチャルは圧巻のタイムトライアルをそう振り返った。
この結果、総合首位ポガチャルは2位との差を46秒から2分36秒まで大幅に拡大。またマルティネスはトーマスを抜いて総合2位に上がり、区間11位だったベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)は総合4位にジャンプアップ。そして総合5位だったプラップはマリアビアンカ(ヤングライダー賞ジャージ)争いで首位に立っている。
前日の未舗装路と勾配20%の壁で疲弊した選手たちに、今大会一つ目となる個人タイムトライアルが用意された。ジロ・デ・イタリア第7ステージの舞台は総距離40.6kmの個人タイムトライアル。このステージに星4つの難易度が与えられた理由は、最後に登坂距離6.6kmの4級山岳を駆け上がるからだ。
フォリンニをスタートして2つ目の中間計測地点(34km)までは平坦路。そしてフィニッシュ地点ペルージャの前に、最大勾配16%から始まる登坂距離1.3km/平均勾配11.8%の登りが立ちはだかる。
現地時間1時10分、総合順位で最下位のマーティン・トゥスフェルト(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)から1分間隔(ラスト15名は3分間隔)でスタートが切られる。パトリック・ルフェーブルGMがこの日もスーダル・クイックステップの選手たちを見守るなか、まずはヨセフ・チェルニー(チェコ)がトップタイムをマーク。しかしすぐに現U23TT世界王者であるロレンツォ・ミレージ(イタリア、モビスター)が53分56秒(平均45.167km/h)というタイムで上回った。
更にこれを、過去にU23TT世界選手権3連覇の経験があるミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ)が16秒更新。この53分40秒というタイムが塗り替えられることがないまま、全体の88番目に優勝候補の一人であるフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)が走り出した。
イタリア王者ジャージを着用するガンナは、序盤に沿道の観客の手が当たるトラブルに見舞われながらも、自身7度目のステージ優勝(個人TTでは過去5勝)を目指して良いリズムを刻む。第1中間計測(18.6km地点)をトップタイム(21分15秒)で駆け抜け、第2第中間計測(34km地点)も38分43秒をマークするハイスピードで最後の登りへ。
平均スピードが47km/hに迫る46.831km/hで駆け抜けたガンナは、ビョーグを39秒上回る52分1秒でフィニッシュ。そのタイムにはチームメイトのテイメン・アレンスマン(オランダ)は43秒、マグナス・シェフィールド(アメリカ)も32秒届かなかった。
その後アントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)やルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)も好タイムでフィニッシュし、総合順位を上げることに成功。しかしこの時点でトップ3を独占するイネオスの牙城を崩すことはできず、総合3位のダニエル・マルティネス(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ)はビョーグを7秒上回る好タイムでまとめた。
そして最後から2番目、総合2位につけるゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が走り出す。ツール・ド・フランスのTTでも優勝経験のあるトーマスだったが、「何かが足りなかった」と振り返るようにペースに乗ることができず、ガンナから1分43秒遅れの暫定9位でフィニッシュ。そして最初の選手のスタートから約3時間後の現地時間16時24分、マリアローザを着るタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)がスタートを切った。
第3ステージに着用して物議を醸し、その後UCI(国際自転車競技連合)から正式に認められた紫のビブショーツを履いたポガチャルは、第1計測をガンナから44秒遅れと抑えめのペースで前半をクリア。そして第2計測でも47秒遅れで通過したポガチャルが、いよいよ登坂距離6.6kmの4級山岳に入った。
ここからポガチャルが驚異のスピードを披露する。上位の選手たちが平均時速29〜30kmで登るなかマリアローザは平均32.4km/hで踏み続け、ガンナよりも1分4秒早い登坂タイムをマーク。その結果トップタイムを17秒上回る51分44秒で駆けたポガチャルが、ガッツポーズする余裕も見せながら40.6kmを走り終えた。
第2ステージに続き、今大会区間2勝目をゲットしたポガチャル。「昨年のTT世界選手権以来となるTTバイクでのレースとなった。だがこのステージに向けて準備を進めており、前半はTTバイクに慣れるためイージーペースで進んだ。そして最後の山岳を全力で踏み込んだ」と、ポガチャルは圧巻のタイムトライアルをそう振り返った。
この結果、総合首位ポガチャルは2位との差を46秒から2分36秒まで大幅に拡大。またマルティネスはトーマスを抜いて総合2位に上がり、区間11位だったベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)は総合4位にジャンプアップ。そして総合5位だったプラップはマリアビアンカ(ヤングライダー賞ジャージ)争いで首位に立っている。
ジロ・デ・イタリア2024第7ステージ結果
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 51:44 |
2位 | フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) | +0:17 |
3位 | マグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ) | +0:49 |
4位 | テイメン・アレンスマン(オランダ、イネオス・グレナディアーズ) | +1:00 |
5位 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | +1:05 |
6位 | アントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +1:21 |
7位 | ルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | +1:45 |
8位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ) | +1:49 |
9位 | ミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ) | +1:56 |
10位 | ゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +2:00 |
11位 | ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル) | +2:07 |
マリアローザ 個人総合成績
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 24:12:36 |
2位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ) | +2:36 |
3位 | ゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +2:46 |
4位 | ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル) | +3:33 |
5位 | ルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | +3:42 |
6位 | アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・カザクスタン) | +3:49 |
7位 | キアン・アイデブルックス(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) | +3:50 |
8位 | アントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +4:11 |
9位 | フィリッポ・ザナ(イタリア、ジェイコ・アルウラー) | +4:41 |
10位 | ロレンツォ・フォルトゥナート(イタリア、アスタナ・カザクスタン) | +4:44 |
マリアチクラミーノ ポイント賞
1位 | ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) | 134pts |
2位 | カーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク) | 97pts |
3位 | ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | 89pts |
マリアアッズーラ 山岳賞
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 54pts |
2位 | リリアン・カルメジャーヌ(フランス、アンテルマルシェ・ワンティ) | 32pts |
3位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ) | 28pts |
マリアビアンカ ヤングライダー賞
1位 | ルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | 24:16:18 |
2位 | キアン・アイデブルックス(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:08 |
3位 | アントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:29 |
チーム総合成績
1位 | イネオス・グレナディアーズ | 72:44:56 |
2位 | デカトロンAG2Rラモンディアル | 7:34 |
3位 | アスタナ・カザクスタン | 8:31 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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