2024/05/01(水) - 08:30
地元スペイン出身のミレイア・ベニトが100kmの1人逃げを披露したラ・ブエルタ・フェメニーナ第3ステージ。集団スプリントでマリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)がコールを退け、プロ通算252勝目を手に入れた。
2度に渡る集団落車やアリソン・ジャクソン(カナダ、EFエデュケーション・キャノンデール)のスプリント勝利から一夜明けた4月30日、ラ・ブエルタ・フェメニーナは第3ステージが行われた。そのコースはルセナ・デル・シドを出発してテルエルに至る130.2kmで、スタート直後に下り、そこから徐々に標高を上げながら3級山岳をクリア。その後は標高1,000m前後の平坦路をフィニッシュまで進んでいく。
現地時間の午後1時45分にスタートが切られ、前日の落車で鎖骨を骨折したアンナ・ヘンダーソン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク)など未出走だった4名を除く140名が走り出す。また2022年のツール・ド・フランス・ファムでの落車から、いまだトップコンディションに戻すことができていないマルタ・カヴァッリ(イタリア、FDJスエズ)も体調不良のため棄権した。
気温17度とレース日和のなか、序盤からミレイア・ベニト(スペイン、AGインシュランス・スーダル)が飛び出し最大5分のリードを得る。そしてコース中央に設定された3級山岳では、早速アリソン・ジャクソン(カナダ、EFエデュケーション・キャノンデール)など登りが不得手な選手たちがメイン集団から脱落した。
しかしジャクソンは頂上を越え、平坦路に入るとメイン集団に復帰する。そして快調に一人距離を消化していくスペインのタイムトライアル王者ベニトの、4分半後方をいくプロトンからはグレース・ブラウン(オーストラリア、FDJスエズ)がアタック。先日のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュを制したベテランの動きをメイン集団は許さず、僅か5kmでブラウンをキャッチした。
アタックは不発に終わったものの、このペースアップによりベニトとの差は3分半まで縮小する。残り35kmでは沿道のチームスタッフからボトルを受け取るために集団先頭に出たデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム)が、そのまま虚を突くアタックするシーンも。しかしライバルから注視されていたフォレリングの動きは潰され、その後ヴィスマ・リースアバイクがペースメイクに本腰を入れた。
ヴィスマの狙いは前日のフィニッシュ手前で落車し、悔しい結果に終わったマリアンヌ・フォス(オランダ)での勝利。プロトンは100km以上を一人逃げしたベニトを残り7km地点で捉え、テルエルの市街地に繋がる幹線道路ではこの日も集団落車が発生した。
しかし残り3km地点を過ぎた辺りで起こったこの落車はスプリンターたちに影響せず、最終ストレートでリアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター)がリードアウトを開始。しかしその背後から飛び出したのはエーススプリンターのオリヴィア・バリル(カナダ)ではなく、ここまで脚を溜めていたフォスだった。
抜群のタイミングで踏み始めたフォスに対し、シャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)は背後につくことすらできない。そのため圧巻のスプリントを披露したフォスが、雄叫びを上げながらフィニッシュラインを通過した。
「とても気持ちのよい勝利。昨日は勝利のためにチーム一丸となったものの、不運(落車)に見舞われた。だから今日も一か八かの勝負を仕掛けた。チームメイトの走りを、勝利という結果に繋げることができて嬉しい。この後もこの調子を継続していきたい」と、プロ通算252勝目をフォスは喜びを語った。
総合首位はカタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス・プロタイム)はキープ。翌日の第4ステージは下り基調の平坦ステージとなり、再び白熱のスプリントバトルが予想される。
2度に渡る集団落車やアリソン・ジャクソン(カナダ、EFエデュケーション・キャノンデール)のスプリント勝利から一夜明けた4月30日、ラ・ブエルタ・フェメニーナは第3ステージが行われた。そのコースはルセナ・デル・シドを出発してテルエルに至る130.2kmで、スタート直後に下り、そこから徐々に標高を上げながら3級山岳をクリア。その後は標高1,000m前後の平坦路をフィニッシュまで進んでいく。
現地時間の午後1時45分にスタートが切られ、前日の落車で鎖骨を骨折したアンナ・ヘンダーソン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク)など未出走だった4名を除く140名が走り出す。また2022年のツール・ド・フランス・ファムでの落車から、いまだトップコンディションに戻すことができていないマルタ・カヴァッリ(イタリア、FDJスエズ)も体調不良のため棄権した。
気温17度とレース日和のなか、序盤からミレイア・ベニト(スペイン、AGインシュランス・スーダル)が飛び出し最大5分のリードを得る。そしてコース中央に設定された3級山岳では、早速アリソン・ジャクソン(カナダ、EFエデュケーション・キャノンデール)など登りが不得手な選手たちがメイン集団から脱落した。
しかしジャクソンは頂上を越え、平坦路に入るとメイン集団に復帰する。そして快調に一人距離を消化していくスペインのタイムトライアル王者ベニトの、4分半後方をいくプロトンからはグレース・ブラウン(オーストラリア、FDJスエズ)がアタック。先日のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュを制したベテランの動きをメイン集団は許さず、僅か5kmでブラウンをキャッチした。
アタックは不発に終わったものの、このペースアップによりベニトとの差は3分半まで縮小する。残り35kmでは沿道のチームスタッフからボトルを受け取るために集団先頭に出たデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム)が、そのまま虚を突くアタックするシーンも。しかしライバルから注視されていたフォレリングの動きは潰され、その後ヴィスマ・リースアバイクがペースメイクに本腰を入れた。
ヴィスマの狙いは前日のフィニッシュ手前で落車し、悔しい結果に終わったマリアンヌ・フォス(オランダ)での勝利。プロトンは100km以上を一人逃げしたベニトを残り7km地点で捉え、テルエルの市街地に繋がる幹線道路ではこの日も集団落車が発生した。
しかし残り3km地点を過ぎた辺りで起こったこの落車はスプリンターたちに影響せず、最終ストレートでリアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター)がリードアウトを開始。しかしその背後から飛び出したのはエーススプリンターのオリヴィア・バリル(カナダ)ではなく、ここまで脚を溜めていたフォスだった。
抜群のタイミングで踏み始めたフォスに対し、シャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)は背後につくことすらできない。そのため圧巻のスプリントを披露したフォスが、雄叫びを上げながらフィニッシュラインを通過した。
「とても気持ちのよい勝利。昨日は勝利のためにチーム一丸となったものの、不運(落車)に見舞われた。だから今日も一か八かの勝負を仕掛けた。チームメイトの走りを、勝利という結果に繋げることができて嬉しい。この後もこの調子を継続していきたい」と、プロ通算252勝目をフォスは喜びを語った。
総合首位はカタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス・プロタイム)はキープ。翌日の第4ステージは下り基調の平坦ステージとなり、再び白熱のスプリントバトルが予想される。
ラ・ブエルタ・フェメニーナ2024第3ステージ
1位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | 3:46:52 |
2位 | シャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | |
3位 | オリヴィア・バリル(カナダ、モビスター) | |
4位 | インヴィル・ゴーシャン(ノルウェー、リブ・アルウラー・ジェイコ) | |
5位 | リリー・ウィリアムズ(アメリカ、ヒューマンパワードヘルス) | |
6位 | フローラ・パーキンス(イギリス、フェニックス・ドゥクーニンク) | |
7位 | エレオノラ・チアボッコ(イタリア、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | |
8位 | キャロライン・アンデション(スウェーデン、リブ・アルウラー・ジェイコ) | |
9位 | ミーシャ・ブレーデウォルツ(オランダ、SDワークス・プロタイム) | |
10位 | マグドレーヌ・ヴァリエール(カナダ、EFエデュケーション・キャノンデール) |
個人総合成績
1位 | カタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス・プロタイム) | 6:57:04 |
2位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:01 |
3位 | アリソン・ジャクソン(カナダ、EFエデュケーション・キャノンデール) | +0:10 |
4位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック) | +0:11 |
5位 | エヴァ・ファンアフト(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | |
6位 | リーアンヌ・マルクス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | |
7位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、リドル・トレック) | |
8位 | ソフィ・フォンベルスヴォルト(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | |
9位 | ガイア・レアリーニ(イタリア、リドル・トレック) | |
10位 | ブローディー・チャップマン(オーストラリア、リドル・トレック) |
その他の特別賞
ポイント賞 | カタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス・プロタイム) |
山岳賞 | カーリーン・スウィンケルス(オランダ、UAEチームADQ) |
ヤングライダー賞 | フローラ・パーキンス(イギリス、フェニックス・ドゥクーニンク) |
チーム総合成績 | リドル・トレック |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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