2024/04/13(土) - 09:00
ジロ・デ・シチリアに代わりに開催されたイタリアの4日間レース「イル・ジロ・ダブルッツォ」。アレクセイ・ルツェンコ(アスタナ・カザクスタン)が総合優勝した大会は、初日にJCLチーム右京のマルチェッリ(イタリア)が2位、3日目にペゼンティが3位と勝利に迫った。
資金難のため継続不可能となったジロ・デ・シチリアに代わり、ジロ・デ・イタリアを主催するRCSスポルトとイタリア中部のアブルッツォが協力して開催したのがイル・ジロ・ダブルッツォ(UCI2.1)。ティレーノ~アドリアティコなどが行われるアブルッツォを舞台に、急遽17年振りの復活を果たしたレースはシチリアと同じく4日間で争われた。
本大会には昨年のジロ・デ・シチリアで総合優勝を果たしたアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン)のアスタナ・カザクスタンに加え、アダム・イェーツ(イギリス)を擁するUAEチームエミレーツという2つのワールドチームが出場。また日本からはイタリアを拠点とするJCLチーム右京(石橋、鎌田、増田、山本)やルーマニアのコンチネンタルチーム「ヴィーニモンゾン・サヴィーニデゥエOMZ」所属の鳴海颯も顔を揃えた。
第1ステージ
丘陵ステージで争われた大会初日は、逃げや石橋学によるアタックなどもありながら集団は一つに戻る。残り6.5km地点では日本王者の山本大喜が落車するアクシデントもありながら、アレクセイ・ルツェンコ(アスタナ・カザクスタン)とディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)が作った4名集団にジョパンニ・カルボーニ(イタリア、JCLチーム右京)が入るシーンも。
しかし勝負は集団スプリントに持ち込まれ、先に腰を上げたマックス・カンター(ドイツ、アスタナ・カザクスタン)をエンリーコ・ザノンチェッロ(イタリア、VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネ)が抜いて勝利。マッテオ・マルチェッリ(イタリア、JCLチーム右京)も迫ったものの、一歩届かず区間2位だった。
第2ステージ
山本が不出走を選んだ2日目はカテゴリーのつかない山岳が終盤に待ち受け、フィニッシュ地点はそこから下った先に設定された。レースは2つのワールドチームがコントロールし、残り19km地点で逃げを吸収。そして山岳でヤン・クリステン(スイス、UAEチームエミレーツ)の動きをきっかけにアタック合戦が繰り広げられ、2度目の飛び出しからクリステンが独走勝利した。
16秒遅れでやってきた2位集団はルツェンコが先着し、トーマス・ペゼンティ(イタリア、JCLチーム右京)が3位に入った。
第3ステージ
大会唯一の山頂フィニッシュで争われた3日目はクイーンステージ。序盤からレースはアスタナ・カザクスタンがペースを作り、最終山岳で集団先頭はUAEにチェンジ。クリステンの繰り下げでポイント賞ジャージを着るトーマスが遅れるなか、総合首位のクリステンも先頭集団から脱落した。
数で有利な状況を作ったUAEはイェーツのアタックし、それにルツェンコが反応する。そして一度遅れたウリッシが先頭の2名に追いつき、数的不利なルツェンコがフィニッシュ手前で飛び出し勝利。総合でも首位に立った。
第4ステージ
最終日はコース後半に超級山岳が登場する山岳ステージ。残り61kmで逃げは捉まり、超級山岳でプロトンからパヴェル・シヴァコフ(ロシア、UAEチームエミレーツ)とジョージ・ベネット(ニュージーランド、イスラエル・プレミアテック)、ルツェンコの3名が飛び出す。そのまま勝負は3名に絞られ、クライマーによるスプリント勝負をシヴァコフが制した。
イネオス・グレナディアーズから移籍後初勝利を飾ったシヴァコフ。そして区間3位でフィニッシュしたルツェンコが総合優勝に輝き、またポイント賞と山岳賞も獲得した。
右京は区間7位でフィニッシュしたカルボーニが総合でも9位に入る健闘を見せ、区間63位の増田成幸が日本勢唯一の完走者となった。
資金難のため継続不可能となったジロ・デ・シチリアに代わり、ジロ・デ・イタリアを主催するRCSスポルトとイタリア中部のアブルッツォが協力して開催したのがイル・ジロ・ダブルッツォ(UCI2.1)。ティレーノ~アドリアティコなどが行われるアブルッツォを舞台に、急遽17年振りの復活を果たしたレースはシチリアと同じく4日間で争われた。
本大会には昨年のジロ・デ・シチリアで総合優勝を果たしたアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン)のアスタナ・カザクスタンに加え、アダム・イェーツ(イギリス)を擁するUAEチームエミレーツという2つのワールドチームが出場。また日本からはイタリアを拠点とするJCLチーム右京(石橋、鎌田、増田、山本)やルーマニアのコンチネンタルチーム「ヴィーニモンゾン・サヴィーニデゥエOMZ」所属の鳴海颯も顔を揃えた。
第1ステージ
丘陵ステージで争われた大会初日は、逃げや石橋学によるアタックなどもありながら集団は一つに戻る。残り6.5km地点では日本王者の山本大喜が落車するアクシデントもありながら、アレクセイ・ルツェンコ(アスタナ・カザクスタン)とディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)が作った4名集団にジョパンニ・カルボーニ(イタリア、JCLチーム右京)が入るシーンも。
しかし勝負は集団スプリントに持ち込まれ、先に腰を上げたマックス・カンター(ドイツ、アスタナ・カザクスタン)をエンリーコ・ザノンチェッロ(イタリア、VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネ)が抜いて勝利。マッテオ・マルチェッリ(イタリア、JCLチーム右京)も迫ったものの、一歩届かず区間2位だった。
第2ステージ
山本が不出走を選んだ2日目はカテゴリーのつかない山岳が終盤に待ち受け、フィニッシュ地点はそこから下った先に設定された。レースは2つのワールドチームがコントロールし、残り19km地点で逃げを吸収。そして山岳でヤン・クリステン(スイス、UAEチームエミレーツ)の動きをきっかけにアタック合戦が繰り広げられ、2度目の飛び出しからクリステンが独走勝利した。
16秒遅れでやってきた2位集団はルツェンコが先着し、トーマス・ペゼンティ(イタリア、JCLチーム右京)が3位に入った。
第3ステージ
大会唯一の山頂フィニッシュで争われた3日目はクイーンステージ。序盤からレースはアスタナ・カザクスタンがペースを作り、最終山岳で集団先頭はUAEにチェンジ。クリステンの繰り下げでポイント賞ジャージを着るトーマスが遅れるなか、総合首位のクリステンも先頭集団から脱落した。
数で有利な状況を作ったUAEはイェーツのアタックし、それにルツェンコが反応する。そして一度遅れたウリッシが先頭の2名に追いつき、数的不利なルツェンコがフィニッシュ手前で飛び出し勝利。総合でも首位に立った。
第4ステージ
最終日はコース後半に超級山岳が登場する山岳ステージ。残り61kmで逃げは捉まり、超級山岳でプロトンからパヴェル・シヴァコフ(ロシア、UAEチームエミレーツ)とジョージ・ベネット(ニュージーランド、イスラエル・プレミアテック)、ルツェンコの3名が飛び出す。そのまま勝負は3名に絞られ、クライマーによるスプリント勝負をシヴァコフが制した。
イネオス・グレナディアーズから移籍後初勝利を飾ったシヴァコフ。そして区間3位でフィニッシュしたルツェンコが総合優勝に輝き、またポイント賞と山岳賞も獲得した。
右京は区間7位でフィニッシュしたカルボーニが総合でも9位に入る健闘を見せ、区間63位の増田成幸が日本勢唯一の完走者となった。
第1ステージ結果
1位 | エンリーコ・ザノンチェッロ(イタリア、VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネ) | 3:38:41 |
2位 | マッテオ・マルチェッリ(イタリア、JCLチーム右京) | |
3位 | マヌエル・ペニャルベル(スペイン、ポルティ・コメタ) |
第2ステージ結果
1位 | ヤン・クリステン(スイス、UAEチームエミレーツ) | 4:05:10 |
2位 | アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・カザクスタン) | +0:16 |
3位 | トーマス・ペゼンティ(イタリア、JCLチーム右京) |
第3ステージ結果
1位 | アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・カザクスタン) | 4:16:20 |
2位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | +0:02 |
3位 | アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ) |
第4ステージ結果
1位 | パヴェル・シヴァコフ(ロシア、UAEチームエミレーツ) | 4:13:13 |
2位 | ジョージ・ベネット(ニュージーランド、イスラエル・プレミアテック) | +0:01 |
3位 | アレクセイ・ルツェンコ(カザクスタン、アスタナ・カザクスタン) |
個人総合成績
1位 | アレクセイ・ルツェンコ(カザクスタン、アスタナ・カザクスタン) | 16:13:20 |
2位 | パヴェル・シヴァコフ(ロシア、UAEチームエミレーツ) | +0:31 |
3位 | ジョージ・ベネット(ニュージーランド、イスラエル・プレミアテック) | +0:34 |
その他の特別賞
ポイント賞 | アレクセイ・ルツェンコ(カザクスタン、アスタナ・カザクスタン) |
山岳賞 | アレクセイ・ルツェンコ(カザクスタン、アスタナ・カザクスタン) |
ヤングライダー賞 | マルコ・ブレンナー(ドイツ、チューダー・プロサイクリング) |
チーム総合成績 | UAEチームエミレーツ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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