2024/03/24(日) - 15:30
UAEやヴィスマなど4つのワールドチームに加え、JCLチーム右京が参戦したイタリアのステージレースが閉幕。プロデビューからヴィスマ一筋のクーン・ボウマン(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が区間1勝と共に、総合優勝に輝いた。
イタリアの名選手であるジーノ・バルタリと親交の深かったファウスト・コッピを讃え、その2人の名を冠したセッティマーナ・インテルナツィオナーレ・コッピ・エ・バルタリが3月23日に閉幕。イタリア中部のエミリア=ロマーニャ州を舞台とした本大会は5日間のステージレースで、レースカテゴリーは1クラス(上から3番目)ながら4つのワールドチームが出場した。
同時期にスペインで開催中のボルタ・ア・カタルーニャとは違い、丘陵ステージが主のため難易度の高い山岳は登場しない。そのため2021年にヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)が自身初となるステージレースの総合優勝を飾ったように、今後注目の若手選手の活躍が目立つ大会だ。
第1ステージ
JCLチーム右京からはツール・ド・台湾で総合2位だった小石祐馬を含む日本人4名が出場。新加入で19歳の鎌田晃輝も今季初戦として臨み、大会初日はアップダウンを経てスプリントに持ち込みたい集団から、残り4kmでマルコ・ブレンナー(ドイツ、チューダー・プロサイクリング)がアタックする。
猛追するプロトンを振り切ったブレンナーが勝利を挙げ、2位を争うスプリントをマッテオ・マルチェッリ(イタリア、JCLチーム右京)が先着。増田成幸や石橋学、鎌田の集団牽引の甲斐もあり、大会初日から右京が好成績を収めた。
第2ステージ
2日目は後半に約24kmコースを4周するレイアウトで争われ、終盤にハータイス・デフリース(オランダ、TDTユニベット)が単独でプロトンを飛び出す。それをヴィスマ・リースアバイクが先頭で追いかけ、残り4km地点で吸収。登坂距離6.1km/平均勾配3.3%の最終山岳に入るとUAEが作るペースから、22歳のアーチー・ライアン(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)が仕掛ける。
しかしこれを21歳のダヴィデ・デプレット(イタリア、ジェイコ・アルウラー)がマークし、遅れて反応したディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)が追いつき、フィニッシュ手前で追い抜き勝利した。
第3ステージ
2013年に総合優勝しているウリッシが総合首位に立った3日目は、クーン・ボウマン(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が区間優勝した。3つのカテゴリー山岳からフィニッシュまでは平坦路が続いたステージで、残り18km地点でアタックしたラウカ・マテイス(ベルギー、ビンゴールWB)にボウマンは遅れて合流。持ち込まれた一騎打ちスプリントをボウマンが制した。
なお、区間4位には右京のジョパンニ・カルボーニ(イタリア)が入っている。
第4ステージ
続く第4ステージは残り4km地点でアーチー・ライアン(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)がアタック。プロトンの懸命な追走を0秒差で退け、大会3日目に逃した勝利を手に入れた。
第5ステージ
大会最終日の舞台はフォルリに設定された周回コースを巡る157.9km。2つの丘を越えるコースを5周し、最後は平坦路にフィニッシュするステージでは増田が7名の逃げに乗る。しかしロットやヴィスマ、UAEが先導するプロトンは順調なペースで逃げに迫り、増田を残り26km地点でキャッチする。
残りの逃げも残り15km地点で捉えた集団はフォルリの屋外ベロドロームに到着。右京のカルボーニがスプリントで先行したものの、イェノ・ベルクムース(ベルギー、ロット・デスティニー)が追い抜き勝利。そして総合優勝は3日目を制し、総合首位を守ったボウマンが輝いた。
2016年のプロデビュー以来ヴィスマで走り続けてきたボウマンにとって、自身初となるステージレースの総合優勝。「普段はアシストとして走る自分が総合優勝できて本当に嬉しい。また、走りでは敵わないヨナス(ヴィンゲゴー)と同じ大会で勝つことができて光栄に思う」と、30歳のボウマンは喜んだ。
イタリアの名選手であるジーノ・バルタリと親交の深かったファウスト・コッピを讃え、その2人の名を冠したセッティマーナ・インテルナツィオナーレ・コッピ・エ・バルタリが3月23日に閉幕。イタリア中部のエミリア=ロマーニャ州を舞台とした本大会は5日間のステージレースで、レースカテゴリーは1クラス(上から3番目)ながら4つのワールドチームが出場した。
同時期にスペインで開催中のボルタ・ア・カタルーニャとは違い、丘陵ステージが主のため難易度の高い山岳は登場しない。そのため2021年にヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)が自身初となるステージレースの総合優勝を飾ったように、今後注目の若手選手の活躍が目立つ大会だ。
第1ステージ
JCLチーム右京からはツール・ド・台湾で総合2位だった小石祐馬を含む日本人4名が出場。新加入で19歳の鎌田晃輝も今季初戦として臨み、大会初日はアップダウンを経てスプリントに持ち込みたい集団から、残り4kmでマルコ・ブレンナー(ドイツ、チューダー・プロサイクリング)がアタックする。
猛追するプロトンを振り切ったブレンナーが勝利を挙げ、2位を争うスプリントをマッテオ・マルチェッリ(イタリア、JCLチーム右京)が先着。増田成幸や石橋学、鎌田の集団牽引の甲斐もあり、大会初日から右京が好成績を収めた。
第2ステージ
2日目は後半に約24kmコースを4周するレイアウトで争われ、終盤にハータイス・デフリース(オランダ、TDTユニベット)が単独でプロトンを飛び出す。それをヴィスマ・リースアバイクが先頭で追いかけ、残り4km地点で吸収。登坂距離6.1km/平均勾配3.3%の最終山岳に入るとUAEが作るペースから、22歳のアーチー・ライアン(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)が仕掛ける。
しかしこれを21歳のダヴィデ・デプレット(イタリア、ジェイコ・アルウラー)がマークし、遅れて反応したディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)が追いつき、フィニッシュ手前で追い抜き勝利した。
第3ステージ
2013年に総合優勝しているウリッシが総合首位に立った3日目は、クーン・ボウマン(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が区間優勝した。3つのカテゴリー山岳からフィニッシュまでは平坦路が続いたステージで、残り18km地点でアタックしたラウカ・マテイス(ベルギー、ビンゴールWB)にボウマンは遅れて合流。持ち込まれた一騎打ちスプリントをボウマンが制した。
なお、区間4位には右京のジョパンニ・カルボーニ(イタリア)が入っている。
第4ステージ
続く第4ステージは残り4km地点でアーチー・ライアン(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)がアタック。プロトンの懸命な追走を0秒差で退け、大会3日目に逃した勝利を手に入れた。
第5ステージ
大会最終日の舞台はフォルリに設定された周回コースを巡る157.9km。2つの丘を越えるコースを5周し、最後は平坦路にフィニッシュするステージでは増田が7名の逃げに乗る。しかしロットやヴィスマ、UAEが先導するプロトンは順調なペースで逃げに迫り、増田を残り26km地点でキャッチする。
残りの逃げも残り15km地点で捉えた集団はフォルリの屋外ベロドロームに到着。右京のカルボーニがスプリントで先行したものの、イェノ・ベルクムース(ベルギー、ロット・デスティニー)が追い抜き勝利。そして総合優勝は3日目を制し、総合首位を守ったボウマンが輝いた。
2016年のプロデビュー以来ヴィスマで走り続けてきたボウマンにとって、自身初となるステージレースの総合優勝。「普段はアシストとして走る自分が総合優勝できて本当に嬉しい。また、走りでは敵わないヨナス(ヴィンゲゴー)と同じ大会で勝つことができて光栄に思う」と、30歳のボウマンは喜んだ。
第1ステージ結果
1位 | マルコ・ブレンナー(ドイツ、チューダー・プロサイクリング) | 2:30:38 |
2位 | マッテオ・マルチェッリ(イタリア、JCLチーム右京) | +0:01 |
3位 | イェノ・ベルクムース(ベルギー、ロット・デスティニー) |
第2ステージ結果
1位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 3:55:31 |
2位 | ダヴィデ・デプレット(イタリア、ジェイコ・アルウラー) | +0:03 |
3位 | アーチー・ライアン(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト) |
第3ステージ結果
1位 | クーン・ボウマン(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | 3:16:36 |
2位 | ラウカ・マテイス(ベルギー、ビンゴールWB) | |
3位 | イェノ・ベルクムース(ベルギー、ロット・デスティニー) | +0:13 |
4位 | ジョパンニ・カルボーニ(イタリア、JCLチーム右京) |
第4ステージ結果
1位 | アーチー・ライアン(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト) | 3:32:40 |
2位 | イェノ・ベルクムース(ベルギー、ロット・デスティニー) | |
3位 | アダム・トゥパリク(チェコ、TDTユニベット) |
第5ステージ結果
1位 | イェノ・ベルクムース(ベルギー、ロット・デスティニー) | 4:20:25 |
2位 | ルーカス・ネルーカー(イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
3位 | ダヴィデ・デプレット(イタリア、ジェイコ・アルウラー) | |
4位 | ジョパンニ・カルボーニ(イタリア、JCLチーム右京) |
個人総合成績
1位 | クーン・ボウマン(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | 17:35:44 |
2位 | アーチー・ライアン(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト) | +0:09 |
3位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | +0:10 |
その他の特別賞
ポイント賞 | イェノ・ベルクムース(ベルギー、ロット・デスティニー) |
山岳賞 | マヌエーレ・トロッツィ(イタリア、VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネ) |
ヤングライダー賞 | アーチー・ライアン(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト) |
チーム総合成績 | ロット・デスティニー |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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