2024/03/14(木) - 08:50
ミラノ〜サンレモを3日後に控えた3月13日、その前哨戦であるミラノ〜トリノが開催された。留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト)も出場したレースは、チームメイトのアルベルト・ベッティオル(イタリア)が30kmの独走勝利を飾った。
2024年シーズン1つ目のモニュメント(5大クラシック)であるミラノ〜サンレモを3日後に控えた3月13日(水)、同じイタリア北西部でミラノ〜トリノ(UCI1.Pro)が開催された。初開催が1892年まで遡る「イタリア最古のレース」は、2022年に10月開催より3月開催に以降。そのため2007年大会以前と同じく、ミラノ〜サンレモの重要な前哨戦となっている。
コースはローからサラッサまでの177kmでレースの名物であった「スペルガ峠」は今年も登場せず、また今年はフィニッシュ手前約30kmと18km地点に丘が設定された。スタート地点には2022年覇者のマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、アスタナ・カザクスタン)らスプリンターはもちろん、マルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ)ら有力なパンチャー系の脚質を持つ選手たちもが揃った。
留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト)も出場したレースは序盤からマッテオ・ヴェルシェ(フランス、トタルエネルジー)らプロチームによる3名の逃げ集団が形成される。それをUAEチームエミレーツやアスタナ・カザクスタンの先導するメイン集団は3分差で追いかけるなか、カヴェンディッシュが胃腸系の不調を訴えリタイアした。
優勝候補の1人が去ったプロトンは残り37kmで逃げを捉え、最後から2つ目の丘プラスコルサーノ(距離3.1km/平均6.9%/残り32.4km)に入るとUAEがペースを上げる。この絞り込みにスプリンターたちが音を上げるなか、頂上まで1.2km(フィニッシュまで30.5km)を残してアルベルト・ベッティオル(イタリア、EFエデュケーション・イージーポスト)が飛び出した。
それを19歳のヤン・クリステン(スイス、UAEチームエミレーツ)が追いかけたものの、タイムトライアル用のヘルメットとレンズを装着した”エアロ重視”のベッティオルを捉えることはできない。その後クリステンは集団に戻り、頂上を先頭でクリアしたベッティオルは下りでリードを22秒まで拡げた。
追走集団はボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク)ら5名を残すボーラ・ハンスグローエが中心にベッティオルを追走する。そしてこの日最後の丘であるコッレレット・カステルヌオーヴォ(距離3.8km/平均3.9%)に入り、ベッティオルとの差は50秒から20秒まで縮小。しかしベッティオルはその頂上を15秒差で越え、フィニッシュまで続く下りと平坦路に突入した。
後続ではエイネルアウグスト・ルビオ(コロンビア、モビスター)のアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・カザクスタン)のアタックは決まらず、フラムルージュ(残り1km)の手前でクリステンがアタック。しかしエアロフォームで突き進むベッティオルには7秒届かず、フィニッシュ直前にジャージのジップを上げる余裕を見せたベッティオルが勝利した。
「アタックしても追従されると思っていた。ミラノ〜トリノでここまで自分を追い込む予定ではなかったが、今日の勝利を誇りに思うよ。チームメイトやスタッフのモチベーションに繋がるこの勝利の意味は大きい」と、2019年のロンド・ファン・フラーンデレン覇者であるベッティオルは喜んだ。
2位にはクリステン、3位争いのスプリントをヒルシが先着したため、勝利を逃しながらもUAEは表彰台に2人を送り込むことに成功。また留目は3分36秒遅れの62位で、今季5つ目のレースを終えている。
2024年シーズン1つ目のモニュメント(5大クラシック)であるミラノ〜サンレモを3日後に控えた3月13日(水)、同じイタリア北西部でミラノ〜トリノ(UCI1.Pro)が開催された。初開催が1892年まで遡る「イタリア最古のレース」は、2022年に10月開催より3月開催に以降。そのため2007年大会以前と同じく、ミラノ〜サンレモの重要な前哨戦となっている。
コースはローからサラッサまでの177kmでレースの名物であった「スペルガ峠」は今年も登場せず、また今年はフィニッシュ手前約30kmと18km地点に丘が設定された。スタート地点には2022年覇者のマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、アスタナ・カザクスタン)らスプリンターはもちろん、マルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ)ら有力なパンチャー系の脚質を持つ選手たちもが揃った。
留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト)も出場したレースは序盤からマッテオ・ヴェルシェ(フランス、トタルエネルジー)らプロチームによる3名の逃げ集団が形成される。それをUAEチームエミレーツやアスタナ・カザクスタンの先導するメイン集団は3分差で追いかけるなか、カヴェンディッシュが胃腸系の不調を訴えリタイアした。
優勝候補の1人が去ったプロトンは残り37kmで逃げを捉え、最後から2つ目の丘プラスコルサーノ(距離3.1km/平均6.9%/残り32.4km)に入るとUAEがペースを上げる。この絞り込みにスプリンターたちが音を上げるなか、頂上まで1.2km(フィニッシュまで30.5km)を残してアルベルト・ベッティオル(イタリア、EFエデュケーション・イージーポスト)が飛び出した。
それを19歳のヤン・クリステン(スイス、UAEチームエミレーツ)が追いかけたものの、タイムトライアル用のヘルメットとレンズを装着した”エアロ重視”のベッティオルを捉えることはできない。その後クリステンは集団に戻り、頂上を先頭でクリアしたベッティオルは下りでリードを22秒まで拡げた。
追走集団はボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク)ら5名を残すボーラ・ハンスグローエが中心にベッティオルを追走する。そしてこの日最後の丘であるコッレレット・カステルヌオーヴォ(距離3.8km/平均3.9%)に入り、ベッティオルとの差は50秒から20秒まで縮小。しかしベッティオルはその頂上を15秒差で越え、フィニッシュまで続く下りと平坦路に突入した。
後続ではエイネルアウグスト・ルビオ(コロンビア、モビスター)のアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・カザクスタン)のアタックは決まらず、フラムルージュ(残り1km)の手前でクリステンがアタック。しかしエアロフォームで突き進むベッティオルには7秒届かず、フィニッシュ直前にジャージのジップを上げる余裕を見せたベッティオルが勝利した。
「アタックしても追従されると思っていた。ミラノ〜トリノでここまで自分を追い込む予定ではなかったが、今日の勝利を誇りに思うよ。チームメイトやスタッフのモチベーションに繋がるこの勝利の意味は大きい」と、2019年のロンド・ファン・フラーンデレン覇者であるベッティオルは喜んだ。
2位にはクリステン、3位争いのスプリントをヒルシが先着したため、勝利を逃しながらもUAEは表彰台に2人を送り込むことに成功。また留目は3分36秒遅れの62位で、今季5つ目のレースを終えている。
ミラノ〜トリノ2024結果
1位 | アルベルト・ベッティオル(イタリア、EFエデュケーション・イージーポスト) | 3:54:13 |
2位 | ヤン・クリステン(スイス、UAEチームエミレーツ) | +0:07 |
3位 | マルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ) | +0:09 |
4位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
5位 | ケヴィン・ヴェルマーク(アメリカ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | |
6位 | ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、Q36.5プロサイクリング) | |
7位 | エミル・ヘルツォーク(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
8位 | マルティン・マルチェルージ(イタリア、VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネ) | |
9位 | ニック・シュルツ(オーストラリア、イスラエル・プレミアテック) | |
10位 | フレデリク・ワンダール(デンマーク、ボーラ・ハンスグローエ) | |
62位 | 留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト) | +3:36 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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