2024/03/14(木) - 19:12
シマノが手掛けるアイウェアラインアップに、2024年新モデルのフルフレームアイウェア"TECHNIUM"、ハーフフレームアイウェア"TECHNIUM L"と"TWINSPARK"が登場。アンダー1万円アイウェアをインプレッションしていく。
DURA-ACEやXTRなどロードバイクやMTBのコンポーネントブランドとして名を馳せるシマノ。シューズなどライダーが身につけるプロダクトも積極的に手掛けている総合ブランドでもあり、今回は多種多様なモデルが揃うアイウェアラインアップに追加された2024年モデルを紹介しよう。
TECHNIUM
2024年モデルの中心となるのはTECHNIUM。トレンドの大型一眼レンズを搭載したモデルであり、フルリムのベーシックモデルとハーフリムのTECHNIUM Lという2種類がラインアップされているシリーズだ。フレーム素材にバイオ由来のRilsan Clear G850 Rnew ポリアミド素材を使用し、必要な強度や剛性を確保しつつ、環境に優しいプロダクト実現している。
直線的なレンズシェイプのTECHNIUMは両端に通気口を設けることでレンズ内側の曇りを防止。テンプルは頭に沿うようにフィットしてくれるR形状テンプルが採用され、安定したフィット感とかけ心地の良さを実現した。また、肌にやさしいTPEを採用したテンプルチップがすべり止めの役割を果たしており、リバーシブルで厚みを変えられるノーズパッドと相まって高いフィット性を備えている。
メインレンズはRIDESCAPE GRレンズとRIDESCAPE RDレンズ、RIDESCAPE ORレンズの3種類が展開される。さらに、スペアレンズとしてクリアのRIDESCAPE CLが同梱される。いずれのレンズも高撥水性のハイドロホビックコーティングが施されており、雨水などで視界が遮られる心配も少ない。レンズ素材は軽量で強度に優れたポリアミドが採用されており、フルリムでありながらも27.4gという軽量性を備えながらも、優れた安全性でライダーを守ってくれる。
カラーはマットブラック、マットホワイト、ティール、マットグレー、ダークオリーブ、ティーベリー、ブロンズゴールドの7色が展開されている。価格は9,900円(税込)。
TECHNIUM L
TECHNIUMの基本設計を受け継ぎ、ハーフリムへアレンジされたモデルのTECHNIUM L。ベーシックモデルと共通するのはフレーム素材やテンプルの仕様、リバーシブルなノーズパッドだ。ハーフリムを採用したことで開放感のある視野、26gというベーシックモデルよりも1.6g軽量な重量を実現していることが特徴。
レンズはハーフリムとなったことでベーシックモデルよりもやや大きめに。ベンチレーションホールは上部のみに変更されている。メインレンズはRIDESCAPE GRレンズとRIDESCAPE RDレンズ、RIDESCAPE ORレンズの3種類が展開されるが、TECHNIUM Lでは調光のフォトクロミックグレーレンズも追加ラインアップされている。
カラーはマットブラック、マットホワイト、スモーキーネイビー、クリムゾン、ダークオリーブ、ブロンズゴールドの6色が展開されている。価格は9,900円(税込)。
TWINSPARK
TWINSPARKはTECHNIUMと同様の一眼レンズを採用していながら、レンズが上下に広い上述の2モデルに対して、TWINSPARKは小ぶりにアレンジしたモデル。重量も25.3gと軽量とされているため、軽さや大きすぎないレンズサイズを求めている方はTWINSPARKがおすすめだ。
フレーム素材はバイオ由来のRilsan Clear G850 Rnew ポリアミド素材。必要な強度や剛性を確保しつつ、環境に優しいプロダクト実現している。レンズは軽量で耐衝撃性に優れるポリアミドを使用したRIDESCAPE HCを搭載。路面の凹凸を強調する高コントラストレンズには撥水とキズ防止のコーティングが施されていることも特徴だ。
TWINSPARKにはアジャスタブルノーズパッドが搭載されており、ノーズパッドを可変させることで顔とレンズの距離を無段階で調節可能だ。カラーはブラックとスモークネイビー、ディープレッド、ホワイトの4色が展開される。価格は7,700円(税込み)。
―編集部インプレッション
インプレッションを担当するのは鼻が低くて頬骨が高い、いわゆる日本人顔であるCW編集部員の高木。普段はオークリー SUTRO LITEや100% S3など大型一眼レンズのアイウェアを愛用し、それらの多くは付属する中で最も厚いノーズパッドを使用しフィットさせている。
今回テストを行ったTECHNIUMとTECHNIUM Lにはリバーシブルのノーズパッドが付属し、SとM、L、XLの4サイズが用意されており、個人的にはLサイズがベストフィット。さらにテンプルの締め付け具合は程よく、ノーズパッドと相まって高いフィット感を感じられる。
さらに大型の一眼レンズを採用しているため視界が広いのが特徴。ハンドルのドロップ部を握ってスプリントするような前傾姿勢でもフレームが視界を妨げることはなかったため、進行方向に集中して走れるのは大きなアドバンテージだ。
今回のテストではTECHNIUMとTECHNIUM LでRIDESCAPE RDレンズとRIDESCAPE ORレンズ、RIDESCAPE PHレンズ、RIDESCAPE CLの4種類を試した。
RIDESCAPE RDレンズはコントラストを高められた視界になり、アスファルトの凹凸を鮮明に見ることができる。加えて、細かな路面のひびや小石など落車の原因にも気が付きやすく、ロードバイクでサイクリングをする方にお勧めしたいレンズだった。
続いて、RIDESCAPE OFF-RDレンズはアイウェアを掛けると明るめの視界が広がる。木陰となる森林区間などを走るオフロードライドでは岩や石、木の根、轍などの造形を確認しやすく、最適なライン取りができそう。もちろんオフロードだけではなくロードでも活用でき、木漏れ日で日向と日陰が繰り返されるコースや薄暗い曇りのレースなどでは安定した視界を得ることができそうだ。
調光のRIDESCAPE PHレンズはシマノの製品説明にあるように約8秒でレンズが暗くなり、約35秒でレンズが明るくなることが確認できた。トンネル区間がある海岸や峠道、ブルべやロングライドなど様々な環境下でサイクリングを楽しむ方におすすめしたいレンズだった。
最後にスペアレンズとして同梱されているクリアレンズのPCクリアレンズは曇りや雨、夜間のライドシーンに適している。夜間ライドでその性能を確かめてみたのだが、対向車のヘッドライトで照らされても、眩しくなく交通量が多い幹線道路でもしやすかった。
ハーフリムデザインのアイウェア"TWINSPARK"はアジャスタブルノーズパッドが搭載されているため、無段階で調整できるため、好みのフィッテイングを再現できる。テンプルのカーブはTECHNIUMもあるため、少しタイトな印象だ。
RIDESCAPE HCは路面の凹凸を強調するハイコントラストレンズで、RIDESCAPEのレンズの中でも最も可視光線透過率が低く暗めの印象。紫外線が強くなる夏や日差しが眩しい時間帯を走る方にお勧めしたい。
RIDESCAPE PHレンズが搭載されたTECHNIUM L以外のテストしたアイウェアは全てアンダー1万円の手の届きやすい価格設定。走る環境に応じたレンズも選択できてコストパフォーマンスは高めで、多くのサイクリストにおすすめできるアイウェアだった。
シマノ TECHNIUM
レンズ:RIDESCAPE GR、RIDESCAPE RD、RIDESCAPE OR、RIDESCAPE CL(スペアレンズ)
カラー:マットブラック、マットホワイト、ティール、マットグレー、ダークオリーブ、ティーベリー、ブロンズゴールド
重量:27.4g
価格は9,900円(税込)
シマノ TECHNIUM L
レンズ:RIDESCAPE GR、RIDESCAPE RD、RIDESCAPE OR、RIDESCAPE PH、RIDESCAPE CL(スペアレンズ)
カラーはマットブラック、マットホワイト、スモーキーネイビー、クリムゾン、ダークオリーブ、ブロンズゴールド
重量:25.8g
価格:9,900円(税込)
シマノ TWINSPARK
レンズ:RIDESCAPE HC
カラー:ブラックとスモークネイビー、ディープレッド、ホワイト
重量:25.3g
価格:7,700円(税込)
DURA-ACEやXTRなどロードバイクやMTBのコンポーネントブランドとして名を馳せるシマノ。シューズなどライダーが身につけるプロダクトも積極的に手掛けている総合ブランドでもあり、今回は多種多様なモデルが揃うアイウェアラインアップに追加された2024年モデルを紹介しよう。
TECHNIUM
2024年モデルの中心となるのはTECHNIUM。トレンドの大型一眼レンズを搭載したモデルであり、フルリムのベーシックモデルとハーフリムのTECHNIUM Lという2種類がラインアップされているシリーズだ。フレーム素材にバイオ由来のRilsan Clear G850 Rnew ポリアミド素材を使用し、必要な強度や剛性を確保しつつ、環境に優しいプロダクト実現している。
直線的なレンズシェイプのTECHNIUMは両端に通気口を設けることでレンズ内側の曇りを防止。テンプルは頭に沿うようにフィットしてくれるR形状テンプルが採用され、安定したフィット感とかけ心地の良さを実現した。また、肌にやさしいTPEを採用したテンプルチップがすべり止めの役割を果たしており、リバーシブルで厚みを変えられるノーズパッドと相まって高いフィット性を備えている。
メインレンズはRIDESCAPE GRレンズとRIDESCAPE RDレンズ、RIDESCAPE ORレンズの3種類が展開される。さらに、スペアレンズとしてクリアのRIDESCAPE CLが同梱される。いずれのレンズも高撥水性のハイドロホビックコーティングが施されており、雨水などで視界が遮られる心配も少ない。レンズ素材は軽量で強度に優れたポリアミドが採用されており、フルリムでありながらも27.4gという軽量性を備えながらも、優れた安全性でライダーを守ってくれる。
カラーはマットブラック、マットホワイト、ティール、マットグレー、ダークオリーブ、ティーベリー、ブロンズゴールドの7色が展開されている。価格は9,900円(税込)。
TECHNIUM L
TECHNIUMの基本設計を受け継ぎ、ハーフリムへアレンジされたモデルのTECHNIUM L。ベーシックモデルと共通するのはフレーム素材やテンプルの仕様、リバーシブルなノーズパッドだ。ハーフリムを採用したことで開放感のある視野、26gというベーシックモデルよりも1.6g軽量な重量を実現していることが特徴。
レンズはハーフリムとなったことでベーシックモデルよりもやや大きめに。ベンチレーションホールは上部のみに変更されている。メインレンズはRIDESCAPE GRレンズとRIDESCAPE RDレンズ、RIDESCAPE ORレンズの3種類が展開されるが、TECHNIUM Lでは調光のフォトクロミックグレーレンズも追加ラインアップされている。
カラーはマットブラック、マットホワイト、スモーキーネイビー、クリムゾン、ダークオリーブ、ブロンズゴールドの6色が展開されている。価格は9,900円(税込)。
TWINSPARK
TWINSPARKはTECHNIUMと同様の一眼レンズを採用していながら、レンズが上下に広い上述の2モデルに対して、TWINSPARKは小ぶりにアレンジしたモデル。重量も25.3gと軽量とされているため、軽さや大きすぎないレンズサイズを求めている方はTWINSPARKがおすすめだ。
フレーム素材はバイオ由来のRilsan Clear G850 Rnew ポリアミド素材。必要な強度や剛性を確保しつつ、環境に優しいプロダクト実現している。レンズは軽量で耐衝撃性に優れるポリアミドを使用したRIDESCAPE HCを搭載。路面の凹凸を強調する高コントラストレンズには撥水とキズ防止のコーティングが施されていることも特徴だ。
TWINSPARKにはアジャスタブルノーズパッドが搭載されており、ノーズパッドを可変させることで顔とレンズの距離を無段階で調節可能だ。カラーはブラックとスモークネイビー、ディープレッド、ホワイトの4色が展開される。価格は7,700円(税込み)。
―編集部インプレッション
インプレッションを担当するのは鼻が低くて頬骨が高い、いわゆる日本人顔であるCW編集部員の高木。普段はオークリー SUTRO LITEや100% S3など大型一眼レンズのアイウェアを愛用し、それらの多くは付属する中で最も厚いノーズパッドを使用しフィットさせている。
今回テストを行ったTECHNIUMとTECHNIUM Lにはリバーシブルのノーズパッドが付属し、SとM、L、XLの4サイズが用意されており、個人的にはLサイズがベストフィット。さらにテンプルの締め付け具合は程よく、ノーズパッドと相まって高いフィット感を感じられる。
さらに大型の一眼レンズを採用しているため視界が広いのが特徴。ハンドルのドロップ部を握ってスプリントするような前傾姿勢でもフレームが視界を妨げることはなかったため、進行方向に集中して走れるのは大きなアドバンテージだ。
今回のテストではTECHNIUMとTECHNIUM LでRIDESCAPE RDレンズとRIDESCAPE ORレンズ、RIDESCAPE PHレンズ、RIDESCAPE CLの4種類を試した。
RIDESCAPE RDレンズはコントラストを高められた視界になり、アスファルトの凹凸を鮮明に見ることができる。加えて、細かな路面のひびや小石など落車の原因にも気が付きやすく、ロードバイクでサイクリングをする方にお勧めしたいレンズだった。
続いて、RIDESCAPE OFF-RDレンズはアイウェアを掛けると明るめの視界が広がる。木陰となる森林区間などを走るオフロードライドでは岩や石、木の根、轍などの造形を確認しやすく、最適なライン取りができそう。もちろんオフロードだけではなくロードでも活用でき、木漏れ日で日向と日陰が繰り返されるコースや薄暗い曇りのレースなどでは安定した視界を得ることができそうだ。
調光のRIDESCAPE PHレンズはシマノの製品説明にあるように約8秒でレンズが暗くなり、約35秒でレンズが明るくなることが確認できた。トンネル区間がある海岸や峠道、ブルべやロングライドなど様々な環境下でサイクリングを楽しむ方におすすめしたいレンズだった。
最後にスペアレンズとして同梱されているクリアレンズのPCクリアレンズは曇りや雨、夜間のライドシーンに適している。夜間ライドでその性能を確かめてみたのだが、対向車のヘッドライトで照らされても、眩しくなく交通量が多い幹線道路でもしやすかった。
ハーフリムデザインのアイウェア"TWINSPARK"はアジャスタブルノーズパッドが搭載されているため、無段階で調整できるため、好みのフィッテイングを再現できる。テンプルのカーブはTECHNIUMもあるため、少しタイトな印象だ。
RIDESCAPE HCは路面の凹凸を強調するハイコントラストレンズで、RIDESCAPEのレンズの中でも最も可視光線透過率が低く暗めの印象。紫外線が強くなる夏や日差しが眩しい時間帯を走る方にお勧めしたい。
RIDESCAPE PHレンズが搭載されたTECHNIUM L以外のテストしたアイウェアは全てアンダー1万円の手の届きやすい価格設定。走る環境に応じたレンズも選択できてコストパフォーマンスは高めで、多くのサイクリストにおすすめできるアイウェアだった。
シマノ TECHNIUM
レンズ:RIDESCAPE GR、RIDESCAPE RD、RIDESCAPE OR、RIDESCAPE CL(スペアレンズ)
カラー:マットブラック、マットホワイト、ティール、マットグレー、ダークオリーブ、ティーベリー、ブロンズゴールド
重量:27.4g
価格は9,900円(税込)
シマノ TECHNIUM L
レンズ:RIDESCAPE GR、RIDESCAPE RD、RIDESCAPE OR、RIDESCAPE PH、RIDESCAPE CL(スペアレンズ)
カラーはマットブラック、マットホワイト、スモーキーネイビー、クリムゾン、ダークオリーブ、ブロンズゴールド
重量:25.8g
価格:9,900円(税込)
シマノ TWINSPARK
レンズ:RIDESCAPE HC
カラー:ブラックとスモークネイビー、ディープレッド、ホワイト
重量:25.3g
価格:7,700円(税込)
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