2024/02/23(金) - 09:00
各チームのトレインが入り乱れる集団スプリントで決着したUAEツアー4日目は、オラフ・コーイの背後を巧みに利用したティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が大会2勝目。スプリントのトップスピードは74.2km/hに達した。
中東最大のレースであるUAEツアー(UCIワールドツアー)は第4ステージ。この日はドバイの市街地を抜け、砂漠地帯を経由してからパーム・ジュメイラの根本にあるドバイ・ハーバーにフィニッシュする平坦ステージだ。
気温24度と過ごしやすい気候の中、急遽7kmのコース短縮が告げられたレースでこの日もマーク・スチュワート(イギリス、コラテック・ヴィーニファンティーニ)が逃げを打つ。ポイント賞争いでトップに立つスチュワートは前日と同様2名の逃げグループを形成し、この日の相方はハルム・ファンハウケ(ベルギー、ロット・デスティニー)。一方のメイン集団は、パトリック・ルフェーブルGMが近年成績の残せないジュリアン・アラフィリップ(フランス)に対する苦言が話題となっているスーダル・クイックステップがペースメイクを担当した。
設定された2つの中間スプリントをスチュワートがトップ通過し、ポイント賞はもちろん中間スプリントリーダーの首位を堅守。すると、この日の目標を達成したスチュワートはプロトンに戻り、単独となったファンハウケも残り50km地点で吸収。この日は前日に集団を分裂させた風もなく、ドバイの観光名所を巡るメイン集団をドイツ王者エマヌエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグローエ)が長時間牽引した。
消化する距離と比例してプロトンに向け緊張感が増していくなか、残り10kmを切り幅の広いコースにはフィル・バウハウス(ドイツ)を擁するバーレーン・ヴィクトリアスや大会初日を制したティム・メルリール(ベルギー)のスーダルが隊列を並べる。また、移籍後初勝利の欲しいファビオ・ヤコブセン(オランダ)のDSMフィルメニッヒ・ポストNLも時速60kmで飛ばす集団先頭でトレインを組んだ。
大きな塊のまま集団は残り3km地点を通過し、先頭付近で落車が発生する。約10名を巻き込んだ落車にはパスカル・アッカーマン(ドイツ、イスラエル・プレミアテック)が含まれ、またサム・ウェルスフォード(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ)の大事なリードアウトであるダニー・ファンポッペル(オランダ)の姿も。そして各チームがトレインの維持に苦心するなか、選手たちがモビスターを先頭に最終ストレートになだれ込んだ。
トレインが入り乱れてスプリンターたちが単独でも勝負を強いられるなか、ヨナス・リカールト(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)に導かれたカーデン・グローブス(オーストリア)が2番手につく。しかしリカールトの牽引が終わったグローブスはスプリントの開始が遅れ、その隙をつくようにオラフ・コーイ(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が先頭へ。
そしてコーイの背後を利用したメルリールが残り150mで飛び出し、追いかけるアーヴィッド・デクライン(オランダ、チューダー・プロサイクリング)も退けて先着。初日に続く大会2勝目を手に入れた。
完璧なタイミングから最高時速74.2km/hで駆け抜けたメルリール。「風が左から吹いていたので(コース左側から加速する)オラフ(コーイ)を見て”ラッキー”だと思い背後についた。難しいだろうが、僕の目標は4つあるスプリントステージの全制覇。これで2勝目となり、この後も勝利を重ねていきたい」と、レース後の記者会見でメルリールは語った。
総合順位に変動はなく、リーダージャージはジェイ・ヴァイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツ)がキープ。翌日の第5ステージも豪華スプリンターによるスピードバトルが予想されるフラットコースだ。
中東最大のレースであるUAEツアー(UCIワールドツアー)は第4ステージ。この日はドバイの市街地を抜け、砂漠地帯を経由してからパーム・ジュメイラの根本にあるドバイ・ハーバーにフィニッシュする平坦ステージだ。
気温24度と過ごしやすい気候の中、急遽7kmのコース短縮が告げられたレースでこの日もマーク・スチュワート(イギリス、コラテック・ヴィーニファンティーニ)が逃げを打つ。ポイント賞争いでトップに立つスチュワートは前日と同様2名の逃げグループを形成し、この日の相方はハルム・ファンハウケ(ベルギー、ロット・デスティニー)。一方のメイン集団は、パトリック・ルフェーブルGMが近年成績の残せないジュリアン・アラフィリップ(フランス)に対する苦言が話題となっているスーダル・クイックステップがペースメイクを担当した。
設定された2つの中間スプリントをスチュワートがトップ通過し、ポイント賞はもちろん中間スプリントリーダーの首位を堅守。すると、この日の目標を達成したスチュワートはプロトンに戻り、単独となったファンハウケも残り50km地点で吸収。この日は前日に集団を分裂させた風もなく、ドバイの観光名所を巡るメイン集団をドイツ王者エマヌエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグローエ)が長時間牽引した。
消化する距離と比例してプロトンに向け緊張感が増していくなか、残り10kmを切り幅の広いコースにはフィル・バウハウス(ドイツ)を擁するバーレーン・ヴィクトリアスや大会初日を制したティム・メルリール(ベルギー)のスーダルが隊列を並べる。また、移籍後初勝利の欲しいファビオ・ヤコブセン(オランダ)のDSMフィルメニッヒ・ポストNLも時速60kmで飛ばす集団先頭でトレインを組んだ。
大きな塊のまま集団は残り3km地点を通過し、先頭付近で落車が発生する。約10名を巻き込んだ落車にはパスカル・アッカーマン(ドイツ、イスラエル・プレミアテック)が含まれ、またサム・ウェルスフォード(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ)の大事なリードアウトであるダニー・ファンポッペル(オランダ)の姿も。そして各チームがトレインの維持に苦心するなか、選手たちがモビスターを先頭に最終ストレートになだれ込んだ。
トレインが入り乱れてスプリンターたちが単独でも勝負を強いられるなか、ヨナス・リカールト(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)に導かれたカーデン・グローブス(オーストリア)が2番手につく。しかしリカールトの牽引が終わったグローブスはスプリントの開始が遅れ、その隙をつくようにオラフ・コーイ(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が先頭へ。
そしてコーイの背後を利用したメルリールが残り150mで飛び出し、追いかけるアーヴィッド・デクライン(オランダ、チューダー・プロサイクリング)も退けて先着。初日に続く大会2勝目を手に入れた。
完璧なタイミングから最高時速74.2km/hで駆け抜けたメルリール。「風が左から吹いていたので(コース左側から加速する)オラフ(コーイ)を見て”ラッキー”だと思い背後についた。難しいだろうが、僕の目標は4つあるスプリントステージの全制覇。これで2勝目となり、この後も勝利を重ねていきたい」と、レース後の記者会見でメルリールは語った。
総合順位に変動はなく、リーダージャージはジェイ・ヴァイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツ)がキープ。翌日の第5ステージも豪華スプリンターによるスピードバトルが予想されるフラットコースだ。
UAEツアー2024第4ステージ結果
1位 | ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | 4:01:47 |
2位 | アーヴィッド・デクライン(オランダ、チューダー・プロサイクリング) | |
3位 | オラフ・コーイ(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | |
4位 | スタニスワフ・アニオコウスキ(ポーランド、コフィディス) | |
5位 | ヤコブ・マレツコ(イタリア、コラテック・ヴィーニファンティーニ) | |
6位 | ファビオ・ヤコブセン(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | |
7位 | ヤルネ・ファンデパール(ベルギー、ロット・デスティニー) | |
8位 | フィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
9位 | フェルナンド・ガビリア(コロンビア、モビスター) | |
10位 | オデッド・コグット(イスラエル、イスラエル・プレミアテック) |
個人総合成績
1位 | ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツ) | 11:41:31 |
2位 | ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル) | +0:11 |
3位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) | +0:13 |
4位 | イラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | +0:21 |
5位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:22 |
6位 | マックス・プール(イギリス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | +0:31 |
7位 | トビアス・フォス(ノルウェー、イネオス・グレナディアーズ) | +0:33 |
8位 | サイモン・カー(イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト) | +0:36 |
9位 | ミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ) | +0:37 |
10位 | アッティラ・ヴァルテル(ハンガリー、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:39 |
その他の特別賞
ポイント賞 | マーク・スチュワート(イギリス、コラテック・ヴィーニファンティーニ) |
ヤングライダー賞 | イラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ) |
チーム総合成績 | UAEチームエミレーツ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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