2024/02/11(日) - 12:00
オマーンで中東シリーズの開幕を告げる第13回ツアー・オブ・オマーンがスタート。トップスプリンターがずらりと揃った初日をカレブ・ユアン(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)が制し、JCLチーム右京は新加入のマッテオ・マルチェッリ(イタリア)が8位と健闘した。
今年で第13回目を迎えたツアー・オブ・オマーン(UCI2.Pro)は、その名の通りアラビア半島のオマーンを舞台にしたステージレース。前哨戦のマスカット・クラシック(UCI.1.1)と同じくツール・ド・フランス主催者A.S.O.(アモリー・スポール・オルガニザシヨン)が手がけ、内陸部を中心に全5日間の行程で争われる。
本大会がユニークなところは初日を除き、2日目から最終日まで登りフィニッシュが連続するところ。そのため内陸部からオマーン湾の近くにあるオーマン・コンベンション&エキシビションセンターに向かう181.5kmは大会唯一のスプリントステージとなり、限られた勝利のチャンスを狙うべく、ファビオ・ヤコブセン(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)やカレブ・ユアン(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)、ブライアン・コカール(フランス、コフィディス)が集結した。
ポリクロニス・ゾルザキス(ギリシャ、ルージャイ・インシュランス)ら5名が真っ平らな砂漠コースで逃げたものの、新しくエーススプリンターのヤコブセンを迎えたDSMフィルメニッヒ・ポストNLのトレイン率いるメイン集団から大きなリードは奪えない。更にレースは後半に入り、ユアンを擁するジェイコ・アルウラーも牽引に加わったことでプロトンはいつでも逃げを捉えられる状態をキープした。
フィニッシュまで20kmを切った辺りでアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)がメカトラでバイク交換を強いられるものの、チームカーの隊列を利用してプロトンに復帰。そして約170kmに渡り逃げ続けたゾルザキスたちは残り11kmでプロトンに飲み込まれ、UAEチームエミレーツが総合エースであるアダム・イェーツ(イギリス)の危険回避のため集団先頭で隊列を組んだ。
残り4km地点ではマルチェッリ・マッテオ(イタリア)で勝負したいJCLチーム右京が先頭に選手を並べるシーンもありながら、スプリント勝負が幕開け。今年コフィディスから加入したマキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ、ジェイコ・アルウラー)とユアンの間にクリストフが入り込み、ヴァルシャイドが役目を終えたのを合図にユアンがスプリントを開始した。
優勝候補の1人であるヤコブセンが集団の中に埋もれるなか、悠々とクリストフを抜いたユアンのスピードにはコカールも届かない。そして最後までハイスピードを維持したユアンが、チームに今季7勝目をもたらした。
1月5日のオーストラリアクリテリウム選手権以降、勝負に絡みながらも勝ち切れないでいたユアンが掴んだ1ヶ月振りとなる勝利。「ここまでいくつかあったチャンスを逃し続けてきた。だからこの勝利によって、積もり積もったプレッシャーを精算することができた。今大会でスプリントステージは今日だけだが、僕らはダヴィデ(デプレット)で総合上位を目指すよ」とユアンは語っている。
一方の右京はワールドチームの中マルチェッリが8位と健闘。アルウラーから連戦する日本王者の山本大喜はレース後「日に日にチームの団結力が増している」とコメントした。
今年で第13回目を迎えたツアー・オブ・オマーン(UCI2.Pro)は、その名の通りアラビア半島のオマーンを舞台にしたステージレース。前哨戦のマスカット・クラシック(UCI.1.1)と同じくツール・ド・フランス主催者A.S.O.(アモリー・スポール・オルガニザシヨン)が手がけ、内陸部を中心に全5日間の行程で争われる。
本大会がユニークなところは初日を除き、2日目から最終日まで登りフィニッシュが連続するところ。そのため内陸部からオマーン湾の近くにあるオーマン・コンベンション&エキシビションセンターに向かう181.5kmは大会唯一のスプリントステージとなり、限られた勝利のチャンスを狙うべく、ファビオ・ヤコブセン(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)やカレブ・ユアン(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)、ブライアン・コカール(フランス、コフィディス)が集結した。
ポリクロニス・ゾルザキス(ギリシャ、ルージャイ・インシュランス)ら5名が真っ平らな砂漠コースで逃げたものの、新しくエーススプリンターのヤコブセンを迎えたDSMフィルメニッヒ・ポストNLのトレイン率いるメイン集団から大きなリードは奪えない。更にレースは後半に入り、ユアンを擁するジェイコ・アルウラーも牽引に加わったことでプロトンはいつでも逃げを捉えられる状態をキープした。
フィニッシュまで20kmを切った辺りでアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)がメカトラでバイク交換を強いられるものの、チームカーの隊列を利用してプロトンに復帰。そして約170kmに渡り逃げ続けたゾルザキスたちは残り11kmでプロトンに飲み込まれ、UAEチームエミレーツが総合エースであるアダム・イェーツ(イギリス)の危険回避のため集団先頭で隊列を組んだ。
残り4km地点ではマルチェッリ・マッテオ(イタリア)で勝負したいJCLチーム右京が先頭に選手を並べるシーンもありながら、スプリント勝負が幕開け。今年コフィディスから加入したマキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ、ジェイコ・アルウラー)とユアンの間にクリストフが入り込み、ヴァルシャイドが役目を終えたのを合図にユアンがスプリントを開始した。
優勝候補の1人であるヤコブセンが集団の中に埋もれるなか、悠々とクリストフを抜いたユアンのスピードにはコカールも届かない。そして最後までハイスピードを維持したユアンが、チームに今季7勝目をもたらした。
1月5日のオーストラリアクリテリウム選手権以降、勝負に絡みながらも勝ち切れないでいたユアンが掴んだ1ヶ月振りとなる勝利。「ここまでいくつかあったチャンスを逃し続けてきた。だからこの勝利によって、積もり積もったプレッシャーを精算することができた。今大会でスプリントステージは今日だけだが、僕らはダヴィデ(デプレット)で総合上位を目指すよ」とユアンは語っている。
一方の右京はワールドチームの中マルチェッリが8位と健闘。アルウラーから連戦する日本王者の山本大喜はレース後「日に日にチームの団結力が増している」とコメントした。
ツアー・オブ・オマーン2024第1ステージ結果
1位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | 4:23:28 |
2位 | ブライアン・コカール(フランス、コフィディス) | |
3位 | アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | |
4位 | グレブ・シリツァ(ロシア、アスタナ・カザクスタン) | |
5位 | ポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ) | |
6位 | アモリ・カピオット(ベルギー、アルケアB&Bホテルズ) | |
7位 | ドリース・デポーテル(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ) | |
8位 | マッテオ・マルチェッリ(イタリア、JCLチーム右京) | |
9位 | マルク・ブルステンガ(スペイン、エキポ・ケルンファルマ) | |
10位 | ファビオ・ヤコブセン(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) |
個人総合成績
1位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | 4:23:18 |
2位 | ブライアン・コカール(フランス、コフィディス) | +0:04 |
3位 | オスカル・ペレグリ(スペイン、ブルゴスBH) | +0:05 |
4位 | ポリクロニス・ゾルザキス(ギリシャ、ルージャイ・インシュランス) | |
5位 | アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | +0:06 |
6位 | グレブ・シリツァ(ロシア、アスタナ・カザクスタン) | +0:10 |
7位 | ポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ) | |
8位 | アモリ・カピオット(ベルギー、アルケアB&Bホテルズ) | |
9位 | ドリース・デポーテル(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ) | |
10位 | マッテオ・マルチェッリ(イタリア、JCLチーム右京) |
その他の特別賞
ポイント賞 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) |
ヤングライダー賞 | グレブ・シリツァ(ロシア、アスタナ・カザクスタン) |
チーム総合成績 | ブルゴスBH |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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