2024/02/03(土) - 08:55
アルウラー・ツアー第4ステージはロングスプリントを成功させたティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が2連勝。また、序盤に逃げた岡篤志(JCLチーム右京)はアクティブライダー賞ジャージの奪還に成功している。
残り2日となったアルウラー・ツアー(UCI2.1)第4ステージの舞台は、出発地点である古代都市マダイン・サーレハの周辺を巡るような142.2kmコース。この日も砂漠地帯の平坦区間が多いため、風がなければ2日連続の集団スプリントが大方の予想となった。
気温15度の中行われたレースは、スタート前に優勝候補の一人だったディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー)が胃腸系のトラブルで不出場の報が入る。タイトルスポンサーであるアルウラーが舞台の重要なレースだが、チームはこの日35歳のベテランであるルカ・メズゲッツ(スロベニア)にスプリントを託すことになった。
この日もルージャイ・インシュランスが2名を乗せた逃げ集団は5名。その中には岡篤志(JCLチーム右京)も入り、最初の中間アクティブポイント(21.3km地点)を2位通過する。その後はメイン集団に吸収されたものの、岡は前日に失ったアクティブライダー賞ジャージの奪還に成功した。
その後、キプロス選手権個人タイムトライアルを2015年から9連覇中のアンドレアス・ミルティアディス(トレンガヌ)を含む3名の逃げグループが形成される。世界最大の鏡面に覆われたマラヤ・コンサートホールの前を通過する残り30km地点で逃げとプロトンとの差は1分20秒まで縮まり、集団スプリントに向けてDSMフィルメニッヒ・ポストNLやスーダル・クイックステップが先頭でトレインを組む。そんな中、JCLチーム右京もスプリンターのマルチェッリ・マッテオ(イタリア)ため前方に位置を取った。
徐々にスピードの増していくなか、残り6.6km地点で落車が発生する。巻き込まれた約10名のなかには前日のスプリントで2位のアーヴィッド・デクライン(オランダ、チューダー・プロサイクリング)やフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)の姿もあった。
2人の優勝候補が脱落したプロトンは逃げの3名を吸収しながらDSMが主導権を握り、再びマラヤ・コンサートホールを通過。そして集団は5%の勾配が待つ最終ストレートに入り、DSMの最終アシストであるニルス・エーコフ(オランダ)の背後から先んじて飛び出したのはカスペル・ファンウーデン(オランダ)ではなく、ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)だった。
前日のコピー&ペーストのように右側をフェンスで閉めながらもがくメルリール。残り300mからアーリースプリントを仕掛けたメルリールに他のスプリンターが離されていく中、唯一ブライアン・コカール(フランス、コフィディス)が追いつく。そして両者がハンドルを投げた接戦は、コカールが勝利を確信してガッツポーズ。しかし、写真判定の結果ホイールのリムの差でメルリールが2日連続で勝利した。
「肉体的にとてもつらいスプリントだった。長い距離のスプリントでも勝つことができると思っていた。挑戦しないと勝利はないし、本当に最後まで力を保つことができてよかったよ。風が弱かったおかげもあるだろう」とメルリールは接戦の末に掴んだ勝利をそう振り返った。
そしてアクティブライダー賞ジャージを奪還した岡は、今大会2度目となる表彰台に笑顔で上がっている。
残り2日となったアルウラー・ツアー(UCI2.1)第4ステージの舞台は、出発地点である古代都市マダイン・サーレハの周辺を巡るような142.2kmコース。この日も砂漠地帯の平坦区間が多いため、風がなければ2日連続の集団スプリントが大方の予想となった。
気温15度の中行われたレースは、スタート前に優勝候補の一人だったディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー)が胃腸系のトラブルで不出場の報が入る。タイトルスポンサーであるアルウラーが舞台の重要なレースだが、チームはこの日35歳のベテランであるルカ・メズゲッツ(スロベニア)にスプリントを託すことになった。
この日もルージャイ・インシュランスが2名を乗せた逃げ集団は5名。その中には岡篤志(JCLチーム右京)も入り、最初の中間アクティブポイント(21.3km地点)を2位通過する。その後はメイン集団に吸収されたものの、岡は前日に失ったアクティブライダー賞ジャージの奪還に成功した。
その後、キプロス選手権個人タイムトライアルを2015年から9連覇中のアンドレアス・ミルティアディス(トレンガヌ)を含む3名の逃げグループが形成される。世界最大の鏡面に覆われたマラヤ・コンサートホールの前を通過する残り30km地点で逃げとプロトンとの差は1分20秒まで縮まり、集団スプリントに向けてDSMフィルメニッヒ・ポストNLやスーダル・クイックステップが先頭でトレインを組む。そんな中、JCLチーム右京もスプリンターのマルチェッリ・マッテオ(イタリア)ため前方に位置を取った。
徐々にスピードの増していくなか、残り6.6km地点で落車が発生する。巻き込まれた約10名のなかには前日のスプリントで2位のアーヴィッド・デクライン(オランダ、チューダー・プロサイクリング)やフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)の姿もあった。
2人の優勝候補が脱落したプロトンは逃げの3名を吸収しながらDSMが主導権を握り、再びマラヤ・コンサートホールを通過。そして集団は5%の勾配が待つ最終ストレートに入り、DSMの最終アシストであるニルス・エーコフ(オランダ)の背後から先んじて飛び出したのはカスペル・ファンウーデン(オランダ)ではなく、ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)だった。
前日のコピー&ペーストのように右側をフェンスで閉めながらもがくメルリール。残り300mからアーリースプリントを仕掛けたメルリールに他のスプリンターが離されていく中、唯一ブライアン・コカール(フランス、コフィディス)が追いつく。そして両者がハンドルを投げた接戦は、コカールが勝利を確信してガッツポーズ。しかし、写真判定の結果ホイールのリムの差でメルリールが2日連続で勝利した。
「肉体的にとてもつらいスプリントだった。長い距離のスプリントでも勝つことができると思っていた。挑戦しないと勝利はないし、本当に最後まで力を保つことができてよかったよ。風が弱かったおかげもあるだろう」とメルリールは接戦の末に掴んだ勝利をそう振り返った。
そしてアクティブライダー賞ジャージを奪還した岡は、今大会2度目となる表彰台に笑顔で上がっている。
アルウラー・ツアー2024第4ステージ結果
1位 | ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | 3:11:43 |
2位 | ブライアン・コカール(フランス、コフィディス) | |
3位 | カスペル・ファンウーデン(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | |
4位 | リック・プルイマース(オランダ、チューダー・プロサイクリング) | |
5位 | ルカ・メズゲッツ(スロベニア、ジェイコ・アルウラー) |
個人総合成績
1位 | ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | 15:12:12 |
2位 | カスペル・ファンウーデン(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | +0:04 |
3位 | ブライアン・コカール(フランス、コフィディス) | +0:14 |
4位 | マッテオ・ソブレロ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ) | +0:21 |
5位 | リック・プルイマース(オランダ、チューダー・プロサイクリング) | +0:22 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) |
ヤングライダー賞 | カスペル・ファンウーデン(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) |
アクティブライダー賞 | 岡篤志(JCLチーム右京) |
チーム総合成績 | ジェイコ・アルウラー |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos