2024/01/31(水) - 08:30
サウジアラビアを舞台にしたアルウラー・ツアーが開幕。山本大喜(JCLチーム右京)が逃げに乗った初日は集団スプリントに持ち込まれ、フルーネウェーヘンを退けたカスペル・ファンウーデン(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)がプロ初勝利を掴んだ。
オーストラリアで幕を開けた2024年ロードレースシーズンは続いて中東に上陸。ツアー・オブ・オマーン(2月10〜)やUAEツアー(2月19日〜)を前に、アラビア半島のサウジアラビアでアルウラー・ツアー(UCI2.1)が開幕した。
昨年まではサウジ・ツアーと呼ばれていた本大会は全5日間で争われるステージレース。大半が砂漠地帯の平坦路を進むスプリントステージだが、大会最終日(第5ステージ)には最大勾配18.8%の激坂ハラット・ウワイリド(距離2.8km/平均12%)が登場。昨年はルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、モビスター)が勝利を飾った場所で第4代総合優勝者が決定する。
平坦ステージとなった初日のスタート地点、アル・マンシヤ鉄道駅には昨年に続きJCLチーム右京の姿があった。チーム拠点をイタリアに構え、首脳陣や新戦力にイタリア人を加えたチームは小石祐馬、山本大喜、岡篤志の日本人3名と所属5年目を迎えたネイサン・アール(オーストラリア)、そしてジョパンニ・カルボーニなどイタリア人選手3名を揃えた。
スタートした30kmほどで5名の逃げグループが形成される。その中にはこれがプロデビューの20歳ウナイ・スベルディア(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)や、レース前に「逃げで自分らしく攻めていきたい」と語っていた日本王者の山本が入った。
途中の中間スプリント(本大会では中間アクティブポイントと2種類ある)では山本が3位通過し1点を獲得するシーンもありながら、順調にフィニッシュまでの距離を消化していく。しかしスーダル・クイックステップやジェイコ・アルウラーなどエーススプリンターを擁するワールドチームがメイン集団を牽引したことにより、残り18kmで逃げから一人残ったスベルディアを吸収した。
再び一つとなった集団は先頭通過者に-3秒のボーナスタイムが与えられる中間スプリントに突入。フィニッシュスプリントと見紛う白熱の争いはマッテオ・ソブレロ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)がイギリス王者のフレッド・ライト(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス)を退け、総合争いへの意思表明をした。
その後集団スプリントに向けてスピードの上がる集団では残り7km地点でアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、ジェイコ・アルウラー)が落車。それに山本も巻き込まれたものの、大きなトラブルなく全員が完走を果たしている。
そしてウノエックス・モビリティが先導しながら残り1kmを通過し、その後DSMフィルメニッヒ・ポストNLとジェイコ・アルウラーが先頭でトレインを並べる。しかし最終ストレートまでトレインの維持はできず、UAEチームエミレーツのリードアウトを巧みに利用したカスペル・ファンウーデン(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)が勝利した。
ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー)ら強豪スプリンターを退けた22歳のファンウーデン。「僕らはプランを実行し、自分たちの走りに集中することができた。レース現場にいる僕らだけではなく、本社スタッフも含めた素晴らしい働きのおかげ。僕を信じてくれたすべての人に感謝したい」と、プロ初勝利を掴んだファンウーデンは喜びを語った。
JCLチーム右京は今年ビンゴールWBから移籍したマルチェッリ・マッテオ(イタリア)が7位入賞。山本の逃げを含め、ワールドチームも揃うレースで上々の滑り出しを見せた。
オーストラリアで幕を開けた2024年ロードレースシーズンは続いて中東に上陸。ツアー・オブ・オマーン(2月10〜)やUAEツアー(2月19日〜)を前に、アラビア半島のサウジアラビアでアルウラー・ツアー(UCI2.1)が開幕した。
昨年まではサウジ・ツアーと呼ばれていた本大会は全5日間で争われるステージレース。大半が砂漠地帯の平坦路を進むスプリントステージだが、大会最終日(第5ステージ)には最大勾配18.8%の激坂ハラット・ウワイリド(距離2.8km/平均12%)が登場。昨年はルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、モビスター)が勝利を飾った場所で第4代総合優勝者が決定する。
平坦ステージとなった初日のスタート地点、アル・マンシヤ鉄道駅には昨年に続きJCLチーム右京の姿があった。チーム拠点をイタリアに構え、首脳陣や新戦力にイタリア人を加えたチームは小石祐馬、山本大喜、岡篤志の日本人3名と所属5年目を迎えたネイサン・アール(オーストラリア)、そしてジョパンニ・カルボーニなどイタリア人選手3名を揃えた。
スタートした30kmほどで5名の逃げグループが形成される。その中にはこれがプロデビューの20歳ウナイ・スベルディア(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)や、レース前に「逃げで自分らしく攻めていきたい」と語っていた日本王者の山本が入った。
途中の中間スプリント(本大会では中間アクティブポイントと2種類ある)では山本が3位通過し1点を獲得するシーンもありながら、順調にフィニッシュまでの距離を消化していく。しかしスーダル・クイックステップやジェイコ・アルウラーなどエーススプリンターを擁するワールドチームがメイン集団を牽引したことにより、残り18kmで逃げから一人残ったスベルディアを吸収した。
再び一つとなった集団は先頭通過者に-3秒のボーナスタイムが与えられる中間スプリントに突入。フィニッシュスプリントと見紛う白熱の争いはマッテオ・ソブレロ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)がイギリス王者のフレッド・ライト(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス)を退け、総合争いへの意思表明をした。
その後集団スプリントに向けてスピードの上がる集団では残り7km地点でアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、ジェイコ・アルウラー)が落車。それに山本も巻き込まれたものの、大きなトラブルなく全員が完走を果たしている。
そしてウノエックス・モビリティが先導しながら残り1kmを通過し、その後DSMフィルメニッヒ・ポストNLとジェイコ・アルウラーが先頭でトレインを並べる。しかし最終ストレートまでトレインの維持はできず、UAEチームエミレーツのリードアウトを巧みに利用したカスペル・ファンウーデン(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)が勝利した。
ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー)ら強豪スプリンターを退けた22歳のファンウーデン。「僕らはプランを実行し、自分たちの走りに集中することができた。レース現場にいる僕らだけではなく、本社スタッフも含めた素晴らしい働きのおかげ。僕を信じてくれたすべての人に感謝したい」と、プロ初勝利を掴んだファンウーデンは喜びを語った。
JCLチーム右京は今年ビンゴールWBから移籍したマルチェッリ・マッテオ(イタリア)が7位入賞。山本の逃げを含め、ワールドチームも揃うレースで上々の滑り出しを見せた。
アルウラー・ツアー2024結果
1位 | カスペル・ファンウーデン(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | 3:18:55 |
2位 | ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー) | |
3位 | ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | |
4位 | ソーレン・ヴァーレンショルト(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | |
5位 | ドゥシャン・ラヨビッチ(セルビア、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
7位 | マルチェッリ・マッテオ(イタリア、JCLチーム右京) | |
24位 | 岡篤志(JCLチーム右京) |
個人総合成績
1位 | カスペル・ファンウーデン(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | 3:18:45 |
2位 | ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー) | +0:04 |
3位 | ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | +0:06 |
4位 | ソーレン・ヴァーレンショルト(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | +0:07 |
5位 | ドゥシャン・ラヨビッチ(セルビア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:08 |
その他の特別賞
ポイント賞 | カスペル・ファンウーデン(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) |
ヤングライダー賞 | カスペル・ファンウーデン(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) |
チーム総合成績 | Q36.5プロサイクリング |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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