本格的なヨーロッパでのロードシーズン開幕を前に、南米コロンビアではロード国内選手権が開催された。タイムトライアルではダニエル・マルティネスが自身4度目の優勝を掴み、ロードではアレハンドロ・オソリオが優勝。エガン・ベルナルが3位で完全復活への狼煙を上げた。



自身4度目のTT国内王者に輝いたダニエル・マルティネス(ボーラ・ハンスグローエ) photo:BORA - hansgrohe

オーストラリアでのロードシーズン開幕レースが終わるなか、多くの有力選手を有するコロンビアではナショナル選手権が開催された。1月25日に行われた個人タイムトライアル男子エリートでは、41.8kmコースでダニエル・マルティネス(ボーラ・ハンスグローエ)がトップタイムを叩き出した。

今年イネオス・グレナディアーズからボーラ・ハンスグローエに移籍したマルティネスは54分2秒というタイムでフィニッシュ。それには元チームメイトのブランドン・リベラ(イネオス・グレナディアーズ)も1分38秒も及ばず2位、またモビスターで現役復帰を果たしたナイロ・キンタナ(モビスター)が2分31秒遅れで4位に入った。

表彰台で優勝を喜ぶダニエル・マルティネス(ボーラ・ハンスグローエ) photo:BORA - hansgrohe

2019年の初制覇からこれで4度目のTTナショナル王者に輝いたマルティネス。「今日のコースは長くてアップダウンが多く、また標高も高かった。そんななか脚の反応がよく、再びこのタイトルを掴むことができて嬉しいよ」とマルティネスはレース後に語っている。



ロードはオソリオが独走で初優勝

その3日後の1月28日に行われたロードレース男子エリート。平均標高が2,650mあるトゥンハで争われた212.5kmレースは、20名の逃げグループが形成される。それを捉えるべくエガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ)やセルヒオ・イギータ(ボーラ・ハンスグローエ)を含む5名がメイン集団から飛び出し、追走をかけた。

ベルナルたちは逃げを捉えたものの、その前に逃げグループからアタックしたアレハンドロ・オソリオ(GWエルコ・シマノ)には届かない。そしてイギータとベルナルの追走を4秒差で振り切ったオソリオが、独走から初優勝を手にした。

ワールドチームに所属するイギータとベルナルを破ったアレハンドロ・オソリオ(GWエルコ・シマノ) photo:BORA - hansgrohe

オソリオは2019年にNIPPOヴィーニファンティーニでプロデビューした25歳。その後カハルラル・セグロスRGAでの活躍が認められ、2022年にバーレーン・ヴィクトリアスへ移籍する。しかし新型コロナウイルス感染症のバブル(外部との接触を避ける感染対策方法)の規範を違反したとして、2022年3月末で契約を解除。その後は古巣であるGWエルコ・シマノで走っている。

2位はイギータが入り、依然として2022年の大怪我からの復活途上にあるベルナルは3位で「以前のエガン・ベルナルのような感覚を得た」と語り、表彰台で笑顔を見せた。
コロンビア国内選手権2024 男子エリート個人タイムトライアル結果
1位 ダニエル・マルティネス(ボーラ・ハンスグローエ) 54:02
2位 ブランドン・リベラ(イネオス・グレナディアーズ) +1:38
3位 ロドリゴ・コントレラス(ヌ・コロンビア) +1:56
4位 ナイロ・キンタナ(モビスター) +2:31
コロンビア国内選手権2024 男子エリートロードレース結果
1位 アレハンドロ・オソリオ(GWエルコ・シマノ) 4:53:23
2位 セルヒオ・イギータ(ボーラ・ハンスグローエ) +0:04
3位 エガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ)
text:Sotaro.Arakawa

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