チャレンジマヨルカ初戦でカーが逃げ切り　ウラソフとの一騎打ち制す　

5つのワンデーレースが連なったチャレンジマヨルカ初戦のトロフェオ・カルヴィアでサイモン・カー（イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト）が勝利。5km地点から逃げ、レース後半に追いついてきたマクナルティやウラソフを退けたカーが、今季初戦で結果を残した。

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サントス・ツアー・ダウンアンダーが閉幕し、ヨーロッパでは本格的なシーズン開幕を告げる「チャレンジマヨルカ」が始まった。その名の通り地中海に浮かぶスペイン・マヨルカ島を舞台にした本大会は、1月24日から28日まで5つのワンデーレースが連なったレースシリーズ。ステージレースとは違い出場選手が入れ替わることが特徴で、冬季トレーニングの成果を確かめようと多くの強豪選手が集った。

その初戦であるトロフェオ・カルヴィアはパルマノーヴァを発着地点とし、マヨルカ島の北西部に拡がる丘陵地帯が舞台のレース。スタート直後からサイモン・カー（イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト）が地元スペイン出身のパブロ・カストリーリョ（エキポ・ケルンファルマ）と逃げを打った。

メイン集団からは追走集団を形成して先頭2名を追いかける動きがあったものの、無数のアップダウンに阻まれ追いつけない。その一方でメイン集団も徐々に人数が絞られ、残り70km地点でマルク・ソレル（スペイン、UAEチームエミレーツ）が2022年大会の覇者ブランドン・マクナルティ（アメリカ）を引き上げるため加速。それにアレクサンドル・ウラソフ（ロシア、ボーラ・ハンスグローエ）とマッティア・バイス（イタリア、ポルティ・コメタ）が反応し、4名となった追走集団はカーとカストリーリョに合流する。

先頭合流の役割を果たしたソレルが遅れ、激しいペースの上下動に先頭はカーとウラソフ、マクナルティという3名に絞られる。遅れを取ったプロトンからはEFエデュケーション・イージーポストのアルベルト・ベッティオル（イタリア）やルイ・コスタ（ポルトガル）、アレクサンデル・アランブル（スペイン、モビスター）追走するものの届かず、勝負は先頭3名に絞られた。

後続に1分20秒のリードを得た3名で、最初に仕掛けたのはスプリント力で劣るウラソフ。残り4km地点からのアタックによってマクナルティを引き離したものの、レース序盤から逃げていたカーは食らいつく。そしてウラソフを先頭に最終ストレートに突入し、フィニッシュまで残り100mの標識手前でカーがスプリントを開始。すぐさまウラソフを抜き去り、何度も振り返る余裕を見せたカーがチャレンジマヨルカの初戦を制した。

「スタートして5km地点から2名逃げが生まれ、終盤にフレッシュな選手に追いつかれた。過去に逃げからのスプリントで勝利した経験があるので（最後のスプリントは）自信はあった。シーズン序盤のこの勝利が、大きなレースでの結果に繋がることを願っている」と、25歳で昨年はジャパンカップにも出場したカーは語った。