2023/10/29(日) - 12:00
テクニックと戦略を問う高速レース。テレネット・スーパープレスティージュ第2戦でエリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)とセイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)が男女エリートレースを制している。
ベルギー屈指の人気と伝統を誇るシクロクロスシリーズ戦「テレネット・スーパープレスティージュ」は先週の開幕戦に続き、ブルージュの南に位置するロッデルヴォールデで第2戦を開催。草地のスピードコースを中心に、幕張クロスのような短く急な上り下りや、ランニングを要する砂区間が含まれる。
3強不在の女子エリート 元世界女王アルバラードがワーストを抑える
翌日にUCIワールドカップが控えているため、この日は女子最強を誇る世界女王フェム・ファンエンペル(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)とパック・ピーテルス(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)とシリン・ファンアンローイ(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)の3名が全員不在に。レースはいつも通り、若きルクセンブルク女王マリー・シュライバー(SDワークス)のダッシュで幕開けた。
やがて元欧州女王アンマリー・ワースト(オランダ、シクロクロスレッズ)や元世界女王セイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)が抜け出し、元U23世界女王インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、クレラン・コレンドン)らが追走する展開に。現3強がエリートカテゴリーを走る前までプロトン最強だった2人がロッデルヴォールデの観客を沸かせ続けた。
2人の均衡を崩したのは降車区間だった。ランニングと乗り降りの切り替えが速いアルバラードが中盤にリードを得て、ワーストは追走を強いられる。一度は再合流したものの、続くラン区間で再び差が広がる。「単独2位になってからもしばらくついていけたけど、差を縮めるには至らなかった」と振り返るワーストを、元世界女王が振り切った。
今年シーズンインから2位、3位、2位と続いたアルバラードが嬉しい今季1勝目を達成。「とても嬉しい勝利。もちろんレース中は複雑な心境も感じていた。ただこの勝利で、勇気を持って次のレースに気持ちを向けることができるはず」と話している。
男子エリート:ファンデルハールを振り切り、イゼルビットが開幕2連勝
男子レースはこれまでのビッグレース同様に、二強チームと言えるパウェルスサウゼン・ビンゴールとバロワーズ・トレック・ライオンズが主導権争いを繰り広げる形でスタートした。
しかしバロワーズのティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)は翌日開催のW杯第2戦でリーダージャージキープを見据え出走を見送ったため、この日チームは戦力ダウン。ラース・ファンデルハール(オランダ)はほぼ一人でパウェルスサウゼンのエリ・イゼルビットとマイケル・ファントーレンハウト(共にベルギー)の攻撃に対応せざるを得なかった。
前半と中盤には「積極的にレースを動かしたかったので先頭でペースを上げた」と言うファントーレンハウトがイゼルビットと共に抜け出す場面があったものの、後続が追いついたことでその都度レースは振り出しに戻る。後半戦にはイゼルビット自ら加速し、先頭グループはこれまでレースを動かしてきた3人に絞られた。
2対1を覆そうとしたファンデルハールはファントーレンハウトを振り落としたものの、さらにペースを上げたイゼルビットに振り切られてしまう。「自分でペースを作ることで二人のチームプレイを阻止したかったけれど、残念ながら今日は彼らの方が少し速かった」と言うファンデルハールから逃げ切って、イゼルビットが優勝。1時間に及ぶハイスピードレースを制し、スーパープレスティージュ2連勝を挙げた。
「素晴らしい勝利だった。高速コースなのでオールラウンドタイヤを選んだけれど、所々難しいポイントでは滑りやすくて何度もミスをしてしまった。幸い最終周回はミスなくこなすことができて良かった」とイゼルビット。一方惜しいレースとなったファンデルハールは「全員が限界近いペースでレースしていたと思う。それが何度もレースが振り出しに戻った理由。すごく難しいレースだった」と話している。
ベルギー屈指の人気と伝統を誇るシクロクロスシリーズ戦「テレネット・スーパープレスティージュ」は先週の開幕戦に続き、ブルージュの南に位置するロッデルヴォールデで第2戦を開催。草地のスピードコースを中心に、幕張クロスのような短く急な上り下りや、ランニングを要する砂区間が含まれる。
3強不在の女子エリート 元世界女王アルバラードがワーストを抑える
翌日にUCIワールドカップが控えているため、この日は女子最強を誇る世界女王フェム・ファンエンペル(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)とパック・ピーテルス(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)とシリン・ファンアンローイ(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)の3名が全員不在に。レースはいつも通り、若きルクセンブルク女王マリー・シュライバー(SDワークス)のダッシュで幕開けた。
やがて元欧州女王アンマリー・ワースト(オランダ、シクロクロスレッズ)や元世界女王セイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)が抜け出し、元U23世界女王インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、クレラン・コレンドン)らが追走する展開に。現3強がエリートカテゴリーを走る前までプロトン最強だった2人がロッデルヴォールデの観客を沸かせ続けた。
2人の均衡を崩したのは降車区間だった。ランニングと乗り降りの切り替えが速いアルバラードが中盤にリードを得て、ワーストは追走を強いられる。一度は再合流したものの、続くラン区間で再び差が広がる。「単独2位になってからもしばらくついていけたけど、差を縮めるには至らなかった」と振り返るワーストを、元世界女王が振り切った。
今年シーズンインから2位、3位、2位と続いたアルバラードが嬉しい今季1勝目を達成。「とても嬉しい勝利。もちろんレース中は複雑な心境も感じていた。ただこの勝利で、勇気を持って次のレースに気持ちを向けることができるはず」と話している。
男子エリート:ファンデルハールを振り切り、イゼルビットが開幕2連勝
男子レースはこれまでのビッグレース同様に、二強チームと言えるパウェルスサウゼン・ビンゴールとバロワーズ・トレック・ライオンズが主導権争いを繰り広げる形でスタートした。
しかしバロワーズのティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)は翌日開催のW杯第2戦でリーダージャージキープを見据え出走を見送ったため、この日チームは戦力ダウン。ラース・ファンデルハール(オランダ)はほぼ一人でパウェルスサウゼンのエリ・イゼルビットとマイケル・ファントーレンハウト(共にベルギー)の攻撃に対応せざるを得なかった。
前半と中盤には「積極的にレースを動かしたかったので先頭でペースを上げた」と言うファントーレンハウトがイゼルビットと共に抜け出す場面があったものの、後続が追いついたことでその都度レースは振り出しに戻る。後半戦にはイゼルビット自ら加速し、先頭グループはこれまでレースを動かしてきた3人に絞られた。
2対1を覆そうとしたファンデルハールはファントーレンハウトを振り落としたものの、さらにペースを上げたイゼルビットに振り切られてしまう。「自分でペースを作ることで二人のチームプレイを阻止したかったけれど、残念ながら今日は彼らの方が少し速かった」と言うファンデルハールから逃げ切って、イゼルビットが優勝。1時間に及ぶハイスピードレースを制し、スーパープレスティージュ2連勝を挙げた。
「素晴らしい勝利だった。高速コースなのでオールラウンドタイヤを選んだけれど、所々難しいポイントでは滑りやすくて何度もミスをしてしまった。幸い最終周回はミスなくこなすことができて良かった」とイゼルビット。一方惜しいレースとなったファンデルハールは「全員が限界近いペースでレースしていたと思う。それが何度もレースが振り出しに戻った理由。すごく難しいレースだった」と話している。
テレネット・スーパープレスティージュ2023-2024第2戦 女子エリート結果
1位 | セイリン・アルバラード(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) | 48:45 |
2位 | アンマリー・ワースト(オランダ、シクロクロスレッズ) | +0:17 |
3位 | マリオン・ノーブルリブロール(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +0:40 |
4位 | アニック・ファンアルフェン(オランダ、シクロクロスレッズ) | +1:01 |
5位 | インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、クレラン・コレンドン) | +1:19 |
6位 | ゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム) | +1:36 |
7位 | アリシア・フランク(ベルギー) | +1:41 |
8位 | アンナ・カイ(イギリス、シクロクロスレッズ) | +1:53 |
9位 | デニセ・ベッツェマ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +2:07 |
10位 | サンヌ・カント(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +2:29 |
テレネット・スーパープレスティージュ2023-2024 第2戦 男子エリート結果
1位 | エリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | 1:02:04 |
2位 | ラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | +0:05 |
3位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +0:13 |
4位 | ケヴィン・クーン(スイス、サーカス・レウス・テックノルド) | +0:16 |
5位 | ローレンス・スウェーク(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +0:21 |
6位 | ヘルベン・クイペルス(ベルギー、サーカス・レウス・テックノルド) | +0:26 |
7位 | フェリペ・オルツ(スペイン) | +0:30 |
8位 | ニルス・ファンデプッテ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | +0:34 |
9位 | トーン・ファンデボッシュ(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +0:38 |
10位 | キャメロン・メイソン(イギリス、シクロクロスレッズ) | +0:41 |
text:So.Isobe
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