過去2度に渡りスペイン王者に輝いたホセ・ロハス(モビスター)が現役引退を発表した。本人に来季以降も現役を続ける意思があったものの、チームが契約更新をしなかったため「予想外だが仕方のないこと」と引退を決断した。



2011年のツールではマイヨヴェールを着用したホセ・ロハス(スペイン、モビスター) photo:Makoto Ayano

「自分が思い描いていた引退の仕方ではないものの、全く文句はない。夢であったプロ選手を18年も続ける事ができた。その間には障害や失敗、怪我、家族の問題などがあり決して平坦な道のりではなかった。そしてどうやらその旅路に終わりが来たようだ。スポンサーやモビスター、選手生活を可能にしてくれた全ての人に感謝したい」と、ホセ・ロハス(スペイン、モビスター)は自身が投稿した動画でそう語った。

ロハスは2005年に、アスタナ・カザフスタンの前身であるリバティ・セグロスでプロデビューした38歳。2007年にケスデパーニュ(現モビスター)に移籍してから17年に渡り、主にアシストとして主要クラシックやグランツールを走ってきた。ツール・ド・フランスでは5度の3位と区間優勝には届かなかったものの、2011年と16年にスペイン国内選手権を制覇。2022年はジロ・デ・イタリアとブエルタ・ア・エスパーニャを完走し、今年のジロ第15ステージでは逃げから勝利に迫る走りを見せた。

ロハスは2024年以降も現役を続ける意思があったものの、モビスターが契約更新をすることはなく、先に発表していたイマノル・エルビティ(スペイン)と同じく今季限りでの引退を選んだ。

2022年のさいたまクリテリウムでは序盤の逃げに乗ったホセ・ロハス(スペイン、モビスター) photo: Yuichiro Hosoda

今年2月のツアー・オブ・オマーンで総合優勝を飾ったマッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ)がユンボ・ヴィスマへ、ゴルカ・イサギレ(スペイン)がコフィディス移籍と有力選手がチームを離れるモビスター。しかしチームはスーダル・クイックステップより現フランスTT王者レミ・カヴァニャを獲得し、更にダヴィデ・フォルモロ(イタリア、UAEチームエミレーツ)らクライマーが複数名加入するなど補強に成功している。

text:Sotaro.Arakawa

最新ニュース(全ジャンル)