2023/10/18(水) - 19:20
コルナゴがフラッグシップバイク"C68"のオールロードモデルの展開開始をついにアナウンス。ラインアップをガラリと変えたシディや、プロスペックのヘルメットやアイウェアが揃うエコイなどを扱うアキボウの展示会をレポート。
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C68のオールロードモデルがついに登場する
イタリア御三家の一角として広く愛されているコルナゴ。クロモリからアルミなど様々な素材がフレームマテリアルとして模索される中で、カーボンにいち早く着目し開発を進めてきたブランドであり、1989年にデビューしたC35から"Cシリーズ"をフラッグシップに据え、数々のレースで勝利を掴んできた。
Cシリーズはラグド製法によって作られており、モノコックフレームが主流となった今はV4Rsに代表されるようなVシリーズにレースマシンの席を譲った。しかし、蓄積したノウハウによって作られるフレームの完成度は高く、2022年に新型C68のデビューも果たすほど、現代のロードライディングシーンで活躍するマシンへと昇華している。
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リラックスしたポジションが取れるジオメトリーが登場する
それはラグド製法だからといってクラシックという枠に押し込めず、最新技術を新たに開発することで走行性能を向上することに成功しているから。トップ・オブ・トップの選手用として設計が行われているV4Rsに対して、C68はグランフォンドのようなシーンからサイクリングまでカバーし、数多くのライダーを支えるバイクと言える。
そんなC68はデビュー時にロードバイクだけではなく、オールロードやグラベルまで展開されることが明らかにされており、オールロードモデルが遂に販売開始されるというアナウンスとともに、輸入代理店を務めるアキボウの展示会で実車のお披露目が行われた。
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コルナゴのフラッグシップV4Rs
C68というプラットフォームが共通しているため、外観はロードモデルとほぼ同じ。並べて比べてみないと違いには気がつかないほどだが、オールロードバイク用として全体的に最適化されているとのことだ。具体的にはよりリラックスしたポジションでのライドが可能となジオメトリーとなり、ロングライドでも負担が少なく、コントロール性が高いバイクを実現している。
またタイヤクリアランスが35mmまでとなっており、快適性の高いタイヤのアセンブルを可能とする。40Cのような太いタイヤを履かせるまではいかないようなライトグラベルまでカバーできるようになっており、ロードバイク以上の走破性を備えることで、ライダーの発想次第で走れる場所を広げられることが特徴だ。
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最新のタイムトライアルマシンTT1がフレームの状態で展示された 
非常に幅狭のフォークブレードが採用される
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エアロのために水平デザインのシートステー 
ボトルもエアロダイナミクスのためにデザインされている
展示会では最新タイムトライアルバイクのTT1がフレームの状態で置かれていた。エアロダイナミクスの研究開発が進んだTTバイクの特別感が際立っていた。カタログ写真を見るとシンプルな造形なのだが、実物を見るとチューブが想像以上に幅広く、まさに翼のよう。フロントフォークのクラウン裏側はタイヤを覆うような作りとされており、細部まで徹底的に作り込んでいるようだ。
アキボウはコルナゴだけではなく、プロ選手たちが使用するシディやエコイも扱う。特にシディはエガン・ベルナルやアダム・イェーツらトップ選手たちが信頼を寄せるブランドだ。2024年モデルではフラッグシップのSHOT 2が、マイナーチェンジでSHOT 2Sへと様変わり。アウトソールが一新されており、中足骨付近を特殊な形状とすることでパワー伝達性を向上させたという。クリート調整範囲も5mm拡張している。
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マイナーチェンジが行われたフラッグシップシューズのSHOT 2S
加えてデザインが一新されており、現代的な洗練されたものに。非常に細かい部分となるが、独自のワイヤークロージャーもカラーリングに配慮し、ホワイトカラーやブラックカラーの単色とされており、シューズ全体のカラーリングに統一感を持たせている。シンプルなウェアコーディネートにも馴染むようなルックスに仕上げられた。
2024モデルではエントリーモデルとしてロードシューズのPRIMAと、オフロードモデルのAERTISがラインアップに加わっている。どちらのモデルも設計コンセプトは共通しており、1ダイヤルクロージャー+1ベルクロという構成が採用された。アッパーが足を覆うように作られており、包み込むようなフィッティングで着用できることが特徴。
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エントリーグレードのロードシューズPRIMA
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PRIMAはベルクロ式のクロージャーを採用している 
足を覆うようなアッパー、タンの作りとなっている
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エントリーグレードのマウンテンバイクシューズAERTISが登場
PRIMAとAERTISではアウトソールの仕様が異なるのはもちろんのこと、アッパーも質感がそれぞれで違う。PRIMAはツルッとした見た目だが、AERTISはヌバックレザーのような見た目をしており、カジュアルめなスポーツウェアとの相性が良さそうだ。
エコイに関しては今年のジャパンカップに愛三工業レーシング、ロット・デスティニー、コフィディス、イスラエル・プレミアテックの4チームが参戦。各チーム名だたる選手を揃えてレースを走っただけあり、そのヘルメットやアイウェアの存在に気がついた方もいるのではないだろうか。
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イスラエル・プレミアテックデザインのAR16も限定モデルとして登場している
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非常に大きなレンズのアイウェアOTTIMOが登場した 
液晶電子レンズによる調光機能を備えたE-LENS
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エコイサポートの選手たちが着用するオーソドックスなGARA
クリストファー・フルームらイスラエル・プレミアテックの選手たちが着用するヘルメットのAR16は、実際のチームデザインでも販売されており、オールラウンドヘルメットのGARAも日本で入手可能だ。また、アイウェアのOTTIMOも注目の最新モデル。エコイの製品はプロスペックであっても比較的手を伸ばしやすい価格のため、一度チェックしてもらいたい。
またエコイは液晶電子レンズによる調光機能を備えたE-LENSというモデルもリリースした。一般的なフォトクロミックレンズよりも素早い調光機能を実現しており、かつ繰り返し使用しても機能が損なわれない耐久性を備えたというイノベーティブなアイウェアに仕上げられている。太陽光電池式で充電や電池交換の必要もなく駆動するため、使用に特別な作業が必要であったり、不用意に重くなっていないことが魅力だ。
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アーバンモデルからスポーツモデルまで揃うセーフティラブスの取り扱いが始まる
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エアロ系の造形を採用したX-EROS 2.0 
LEDライトを搭載することで安全性を高めている
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スポーツライドにピッタリなEROS 2,0も用意されている
アキボウはセーフティ・ラボというヘルメットブランドの取り扱いを開始する。Mipsを搭載したX-EROS 2.0というハイパフォーマンスモデルから、カジュアルなヘルメットも用意されており、幅広いサイクリストに安全性を提供する。LEDライトを搭載したヘルメットも揃っているため、通勤通学で自転車に乗る方はチェックしても良さそうだ。
今回はフジのカスタムバイクをチェックすることができたのも展示会ならでは。定番のFeatherなどは完成車として販売されているが、スタイルが良いバイクだからこそ自分色に染めたいもの。そこでカスタムの方向性を提案してくれるのはありがたい。実はこのカスタム例はフジの公式WEBページのイメージカットに使われているものなので、ぜひチェックしてもらいたい。
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定番のFeatherのカスタム例も展示された
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Feather CX+のカラーカスタムもWEBでチェックできる
またフジのラインアップにはロードバイクのNAOMIにディスクブレーキモデルが追加されていた。非常にシンプルなアルミロードなため、ガンガン乗り込みたい方やロードバイク入門機にピッタリ。NAOMI DISCの公式ページには先述したセーフティ・ラボのヘルメットを着用したライダーによる写真も掲載されており、ヘルメットの着用イメージも併せて確認できる。
アキボウはストリートに強いフジに並びオフロードに強いブリーザーも揃えている。マウンテンバイク草創期にオフロードバイクを世界で初めて生み出したジョー・ブリーザーが起こしたブランドで、フルリジットのオフロードバイクを展開していることが特徴。マウンテンバイクはもちろんのこと、フラットバーグラベルやドロップハンドルのグラベルバイクまで用意されているため、グラベルが盛り上がる今、どのようなバイクがあるのか気になっている方はチェックしてみてほしい。
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フジからディスクロードバイクのNAOMI DISCが登場した
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ブリーザーのフルリジットMTBはどのような使い方でも活躍してくれるだろう
Report:Gakuto Fujiwara
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Cシリーズはラグド製法によって作られており、モノコックフレームが主流となった今はV4Rsに代表されるようなVシリーズにレースマシンの席を譲った。しかし、蓄積したノウハウによって作られるフレームの完成度は高く、2022年に新型C68のデビューも果たすほど、現代のロードライディングシーンで活躍するマシンへと昇華している。
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それはラグド製法だからといってクラシックという枠に押し込めず、最新技術を新たに開発することで走行性能を向上することに成功しているから。トップ・オブ・トップの選手用として設計が行われているV4Rsに対して、C68はグランフォンドのようなシーンからサイクリングまでカバーし、数多くのライダーを支えるバイクと言える。
そんなC68はデビュー時にロードバイクだけではなく、オールロードやグラベルまで展開されることが明らかにされており、オールロードモデルが遂に販売開始されるというアナウンスとともに、輸入代理店を務めるアキボウの展示会で実車のお披露目が行われた。
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C68というプラットフォームが共通しているため、外観はロードモデルとほぼ同じ。並べて比べてみないと違いには気がつかないほどだが、オールロードバイク用として全体的に最適化されているとのことだ。具体的にはよりリラックスしたポジションでのライドが可能となジオメトリーとなり、ロングライドでも負担が少なく、コントロール性が高いバイクを実現している。
またタイヤクリアランスが35mmまでとなっており、快適性の高いタイヤのアセンブルを可能とする。40Cのような太いタイヤを履かせるまではいかないようなライトグラベルまでカバーできるようになっており、ロードバイク以上の走破性を備えることで、ライダーの発想次第で走れる場所を広げられることが特徴だ。
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展示会では最新タイムトライアルバイクのTT1がフレームの状態で置かれていた。エアロダイナミクスの研究開発が進んだTTバイクの特別感が際立っていた。カタログ写真を見るとシンプルな造形なのだが、実物を見るとチューブが想像以上に幅広く、まさに翼のよう。フロントフォークのクラウン裏側はタイヤを覆うような作りとされており、細部まで徹底的に作り込んでいるようだ。
アキボウはコルナゴだけではなく、プロ選手たちが使用するシディやエコイも扱う。特にシディはエガン・ベルナルやアダム・イェーツらトップ選手たちが信頼を寄せるブランドだ。2024年モデルではフラッグシップのSHOT 2が、マイナーチェンジでSHOT 2Sへと様変わり。アウトソールが一新されており、中足骨付近を特殊な形状とすることでパワー伝達性を向上させたという。クリート調整範囲も5mm拡張している。
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2024モデルではエントリーモデルとしてロードシューズのPRIMAと、オフロードモデルのAERTISがラインアップに加わっている。どちらのモデルも設計コンセプトは共通しており、1ダイヤルクロージャー+1ベルクロという構成が採用された。アッパーが足を覆うように作られており、包み込むようなフィッティングで着用できることが特徴。
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またエコイは液晶電子レンズによる調光機能を備えたE-LENSというモデルもリリースした。一般的なフォトクロミックレンズよりも素早い調光機能を実現しており、かつ繰り返し使用しても機能が損なわれない耐久性を備えたというイノベーティブなアイウェアに仕上げられている。太陽光電池式で充電や電池交換の必要もなく駆動するため、使用に特別な作業が必要であったり、不用意に重くなっていないことが魅力だ。
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今回はフジのカスタムバイクをチェックすることができたのも展示会ならでは。定番のFeatherなどは完成車として販売されているが、スタイルが良いバイクだからこそ自分色に染めたいもの。そこでカスタムの方向性を提案してくれるのはありがたい。実はこのカスタム例はフジの公式WEBページのイメージカットに使われているものなので、ぜひチェックしてもらいたい。
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またフジのラインアップにはロードバイクのNAOMIにディスクブレーキモデルが追加されていた。非常にシンプルなアルミロードなため、ガンガン乗り込みたい方やロードバイク入門機にピッタリ。NAOMI DISCの公式ページには先述したセーフティ・ラボのヘルメットを着用したライダーによる写真も掲載されており、ヘルメットの着用イメージも併せて確認できる。
アキボウはストリートに強いフジに並びオフロードに強いブリーザーも揃えている。マウンテンバイク草創期にオフロードバイクを世界で初めて生み出したジョー・ブリーザーが起こしたブランドで、フルリジットのオフロードバイクを展開していることが特徴。マウンテンバイクはもちろんのこと、フラットバーグラベルやドロップハンドルのグラベルバイクまで用意されているため、グラベルが盛り上がる今、どのようなバイクがあるのか気になっている方はチェックしてみてほしい。
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Report:Gakuto Fujiwara
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