2023/09/21(木) - 08:30
9月21日にオランダでヨーロッパ選手権が開幕した。初日は男女エリートの個人タイムトライアルが行われ、男子はファンアールトを下した19歳のジョシュア・ターリング(イギリス)が優勝。女子はマーレン・ローセル(スイス)が3連覇を達成した。
2016年にエリートカテゴリーが追加されて以来、レースカレンダーの中でもその地位を確立しているヨーロッパ選手権。白地に3種類の青色ストライプ、そして3つの星が胸元に入った欧州王者ジャージを賭けた熱き戦いが開幕した。
オランダを舞台にした2023年大会は、例年行われる8月にUCI自転車世界選手権大会が開催された影響で9月下旬に移行。特に男子は9月17日(日)に閉幕したブエルタ・ア・エスパーニャの直後であるにもかかわらず、多くのトップ選手たちが集った。
大会初日に行われたのは男女エリートを含む個人タイムトライアル。エメンに設定された平坦路の28.7kmコースに、男子は前年覇者のシュテファン・ビッセガー(スイス)や過去に2連覇を達成したシュテファン・キュング(スイス)、ワウト・ファンアールト(ベルギー)など32名の選手たちが挑んだ。
まず好タイムを出したのは地元オランダのシュールト・バックス(UAEチームエミレーツ)。平均スピードを52km/h台に乗せて32分59秒でフィニッシュする。しかしイヴ・ランパールト(ベルギー)がすぐさま4秒更新し、その後しばらくホットシートに座り続けた。
有力勢が固まる後半組が続々とスタートを切ると、マティア・カッタネオ(イタリア)やダーン・ホーレ(オランダ)がランパールトのタイムを上回る。そして全体の24番目で大会連覇を狙うビッセガーがコースに飛び出し、32分12秒という圧巻のトップタイムを叩き出す。このタイムに後続スタートの選手たちも及ばず、キュングはフェンスに衝突して落車、流血しながらも完走を果たした。
9月10日に閉幕したツアー・オブ・ブリテンで総合優勝を飾ったファンアールトは、序盤からスピードに乗ったものの終盤に失速してビッセガーのタイムに1秒届かない。そして最終出走者としてイギリスのTT王者かつ、TT世界選手権で3位に入ったジョシュア・ターリング(イギリス)がスタート。第1、2中間計測でファンアールトのトップタイムを更新したターリングはフィニッシュに近づくにつれ速度を増し、ビッセガーを42秒上回る31分30秒のトップタイムを叩き出した。
出場選手の中で唯一平均スピードを54km/h台に乗せるという、圧巻の走りでヨーロッパ選手権の王者に輝いたターリング。「向かい風が吹き付ける厳しいコースだった。だから高出力を保とうと意識し、世界選手権よりも厳しいレースとなった。だけど優勝できて最高に嬉しいよ。素晴らしいチームが僕へのプレッシャーを取り除いてくれた。協力してくれた皆に感謝を伝えたい」とターリングは喜ぶ。
2019年のレムコ・エヴェネプール(ベルギー)による最年少優勝(19歳と195日)の更新とはならなかったものの(19歳と217日)、ターリングはイネオス・グレナディアーズでのプロデビュー1年目にしてビッグタイトルを掴み取った。
女子エリートはローセルが3連覇
女子エリートはTT世界選手権で優勝候補に挙げられながらも途中棄権したマーレン・ローセル(スイス)や、ロード世界選手権を制したロッタ・コペッキー(ベルギー)ら30名が出場した。
クリスティーナ・シュヴァインバーガー(オーストリア)やアンナ・ヘンダーソン(イギリス)らが36分台と高レベルの戦いを見せるなか、唯一35分53秒とトップタイムを叩き出したのはやはりローセルだった。ローセルは第1計測こそシュヴァインバーガーから1秒遅れで通過したものの、後半に入り一気にスピードアップ。最終的に平均スピードが48km/hに迫る好走を見せ、2021年、22年に続く3連覇を達成した。
「自分自身に対してはもちろん、チームやスタッフにとっても良いギフトとなった。タイムトライアルは風があろうがなかろうが関係なく辛いもの。オランダの風にも慣れていたので問題なく、体力の残量を感じて計算しながら走っていた。3連覇は本当に嬉しく、誇りに思う」と、ローセルは笑顔で欧州王者ジャージの保持を喜んだ。
女子エリートのロードレースは9月23日(土)、男子エリートは9月24日(日)に行われる。
2016年にエリートカテゴリーが追加されて以来、レースカレンダーの中でもその地位を確立しているヨーロッパ選手権。白地に3種類の青色ストライプ、そして3つの星が胸元に入った欧州王者ジャージを賭けた熱き戦いが開幕した。
オランダを舞台にした2023年大会は、例年行われる8月にUCI自転車世界選手権大会が開催された影響で9月下旬に移行。特に男子は9月17日(日)に閉幕したブエルタ・ア・エスパーニャの直後であるにもかかわらず、多くのトップ選手たちが集った。
大会初日に行われたのは男女エリートを含む個人タイムトライアル。エメンに設定された平坦路の28.7kmコースに、男子は前年覇者のシュテファン・ビッセガー(スイス)や過去に2連覇を達成したシュテファン・キュング(スイス)、ワウト・ファンアールト(ベルギー)など32名の選手たちが挑んだ。
まず好タイムを出したのは地元オランダのシュールト・バックス(UAEチームエミレーツ)。平均スピードを52km/h台に乗せて32分59秒でフィニッシュする。しかしイヴ・ランパールト(ベルギー)がすぐさま4秒更新し、その後しばらくホットシートに座り続けた。
有力勢が固まる後半組が続々とスタートを切ると、マティア・カッタネオ(イタリア)やダーン・ホーレ(オランダ)がランパールトのタイムを上回る。そして全体の24番目で大会連覇を狙うビッセガーがコースに飛び出し、32分12秒という圧巻のトップタイムを叩き出す。このタイムに後続スタートの選手たちも及ばず、キュングはフェンスに衝突して落車、流血しながらも完走を果たした。
9月10日に閉幕したツアー・オブ・ブリテンで総合優勝を飾ったファンアールトは、序盤からスピードに乗ったものの終盤に失速してビッセガーのタイムに1秒届かない。そして最終出走者としてイギリスのTT王者かつ、TT世界選手権で3位に入ったジョシュア・ターリング(イギリス)がスタート。第1、2中間計測でファンアールトのトップタイムを更新したターリングはフィニッシュに近づくにつれ速度を増し、ビッセガーを42秒上回る31分30秒のトップタイムを叩き出した。
出場選手の中で唯一平均スピードを54km/h台に乗せるという、圧巻の走りでヨーロッパ選手権の王者に輝いたターリング。「向かい風が吹き付ける厳しいコースだった。だから高出力を保とうと意識し、世界選手権よりも厳しいレースとなった。だけど優勝できて最高に嬉しいよ。素晴らしいチームが僕へのプレッシャーを取り除いてくれた。協力してくれた皆に感謝を伝えたい」とターリングは喜ぶ。
2019年のレムコ・エヴェネプール(ベルギー)による最年少優勝(19歳と195日)の更新とはならなかったものの(19歳と217日)、ターリングはイネオス・グレナディアーズでのプロデビュー1年目にしてビッグタイトルを掴み取った。
女子エリートはローセルが3連覇
女子エリートはTT世界選手権で優勝候補に挙げられながらも途中棄権したマーレン・ローセル(スイス)や、ロード世界選手権を制したロッタ・コペッキー(ベルギー)ら30名が出場した。
クリスティーナ・シュヴァインバーガー(オーストリア)やアンナ・ヘンダーソン(イギリス)らが36分台と高レベルの戦いを見せるなか、唯一35分53秒とトップタイムを叩き出したのはやはりローセルだった。ローセルは第1計測こそシュヴァインバーガーから1秒遅れで通過したものの、後半に入り一気にスピードアップ。最終的に平均スピードが48km/hに迫る好走を見せ、2021年、22年に続く3連覇を達成した。
「自分自身に対してはもちろん、チームやスタッフにとっても良いギフトとなった。タイムトライアルは風があろうがなかろうが関係なく辛いもの。オランダの風にも慣れていたので問題なく、体力の残量を感じて計算しながら走っていた。3連覇は本当に嬉しく、誇りに思う」と、ローセルは笑顔で欧州王者ジャージの保持を喜んだ。
女子エリートのロードレースは9月23日(土)、男子エリートは9月24日(日)に行われる。
ロードヨーロッパ選手権2023 男子エリート個人タイムトライアル結果
1位 | ジョシュア・ターリング(イギリス) | 31:30 |
2位 | シュテファン・ビッセガー(スイス) | +0:42 |
3位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー) | +0:43 |
4位 | ミッケル・ビョーグ(デンマーク) | +1:09 |
5位 | マティア・カッタネオ(イタリア) | +1:13 |
6位 | ネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル) | +1:15 |
7位 | ダーン・ホーレ(オランダ) | +1:22 |
8位 | レミ・カヴァニャ(フランス) | +1:25 |
9位 | イヴ・ランパールト(ベルギー) | |
10位 | シュールト・バックス(オランダ) | +1:29 |
ロードヨーロッパ選手権2023 女子エリート個人タイムトライアル結果
1位 | マーレン・ローセル(スイス) | 35:53 |
2位 | アンナ・ヘンダーソン(イギリス) | +0:43 |
3位 | クリスティーナ・シュヴァインバーガー(オーストリア) | +0:44 |
4位 | オードリー・コードンラゴ(フランス) | +0:48 |
5位 | ロッタ・コペッキー(ベルギー) | +0:49 |
6位 | アンナ・キーセンホーファー(オーストリア) | +0:56 |
7位 | リーアンヌ・マルクス(オランダ) | +1:00 |
8位 | エウジェニア・ブヤーク(スロベニア) | +1:09 |
9位 | エリノア・バーカー(イギリス) | +1:12 |
10位 | ワレリア・コノネンコ(ウクライナ) | +1:22 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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