2023/09/19(火) - 11:54
Jプロツアー第13戦の南魚沼ロードレースが9月18日に開催され、フランシスコ・マンセボが最終周回を独走して優勝。ホセ・ビセンテ・トリビオが2位に入り、マトリックスパワータグが1-2フィニッシュを達成し、3年ぶりに経済産業大臣旗を獲得した。女子は木下友梨菜(ベルマーレレーシングチーム)が優勝した。
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昨年優勝の弱虫ペダルサイクリングチームから輪翔旗が返還された photo:Satoru Kato ![](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2023/09/19/jpt23_13_cw_11.jpg)
EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチームの留目夕陽と門田祐輔がオープン参加 photo:Satoru Kato
Jプロツアー第13戦の南魚沼ロードレースは、昨年に続き「経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ」としての開催。Jプロツアーのシリーズ戦の中でも最もポイント配分の高いレースであり、年間ランキングを争う各チーム・選手が重視する大会だ。また、チーム対抗の団体戦が争われるレースでもあり、優勝チームには大会名にあるように経済産業大臣旗(通称・輪翔旗)が与えられる。
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ダム湖畔の斜面に沿って進む集団 photo:Satoru Kato
コースは、南魚沼市東部の山間部にある三国川ダム周辺に設定された1周12km。スタート・フィニッシュ地点を底とするように前後2kmは高低差約200mの下りと登り。一方でダム湖に沿って走る部分は激しいアップダウンこそ無いものの、カーブが連続して直線区間が少なく、必ずしも集団が有利とは言えないレイアウト。一度逃げが決まるとタイム差がすぐに拡大する傾向にあり、逃げ切りで勝負が決まりやすいコースだ。
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レース中の事故で亡くなった五十嵐洸太選手の冥福を祈って黙祷 photo:Satoru Kato
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9月としては異例の暑さの中パレードスタート photo:Satoru Kato
早朝には雨が降ったものの、急速に天候が回復。Jプロツアーのレースがスタートした正午過ぎには、9月後半にもかかわらず真夏のような太陽が照りつけ、30℃を超える暑さの中で12周144kmのレースがスタートした。
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スタート直後からのアタック合戦は2周に渡って続いた photo:Satoru Kato ![](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2023/09/19/jpt23_13_cw_12.jpg)
2周目、フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)がペースを上げる photo:Satoru Kato
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序盤に形成された6名の先頭集団 photo:Satoru Kato
リアルスタートが切られ、2周にわたるアタック合戦ののち6名が抜け出す。メンバーは、フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)、草場啓吾、石上優大(以上愛三工業レーシングチーム)、風間翔眞(シマノレーシング)、孫崎大樹(キナンレーシングチーム)、留目夕陽(EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム、オープン参加)
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ドリュー・モレを先頭にメイン集団を牽引するキナンレーシングチーム photo:Satoru Kato
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10周目、後方に追走する集団が見える photo:Satoru Kato
メイン集団との差は一気に2分まで開き、レース中盤となる6周目には4分差まで開いた。7周目に入ると、キナンレーシングチームがメイン集団前方に集まってペースアップ。一気に2分差まで縮め、さらに8周目完了までに1分10秒まで縮める。この動きでメイン集団は20名ほどまで人数を減らす。そして9周目には1分未満まで差を詰め、先行する6名が視界に入る距離となる。
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10周目、石上優大(愛三工業レーシングチーム)が加速 photo:Satoru Kato
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10周目、3名になった先頭集団 photo:Satoru Kato
残り3周となる10周目、先頭集団からマンセボ、石上、孫崎の3名が先行。直後まで迫り吸収目前だったメイン集団はここでペースダウンしてしまい、再び1分40秒まで差が開く。人数が減ったメイン集団はその後ペースが上がる気配は無く、勝負は先行した3名に絞られた。
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最終周回 孫崎大樹(キナンレーシングチーム)を引き離すフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) photo:Satoru Kato
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最終周回 独走するフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) photo:Satoru Kato
最終周回に入った直後、登り区間でマンセボがアタックして石上と孫崎を振り切る。およそ10kmを単独で逃げ切ったマンセボは、直前に降り始めた雨の中フィニッシュ。2019年以来3度目の南魚沼ロードレース制覇を決めた。2位には最終盤に集団から抜け出したホセ・ビセンテ・トリビオが入り、マトリックス・パワータグがワン・ツーフィニッシュ。2020年以来3年ぶりとなる団体優勝で輪翔旗を獲得した。
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フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)が南魚沼ロード3度目の優勝 photo:Satoru Kato
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2位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) photo:Satoru Kato ![](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2023/09/19/jpt23_13_cw_30.jpg)
フィニッシュ直前に強まった雨の中、3位争いのスプリント photo:Satoru Kato
直前にはイランのレースに出場していたマトリックスパワータグ。そこで選手のコンディションの良さを確認していた安原監督は、諸事情で少数精鋭で今回のレースに臨んだと話す。
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表彰式 photo:Satoru Kato
マトリックスパワータグ 安原監督コメント
「イランのレースで思いのほか調子が良くて、このコースはみんな得意としているし、これなら勝てると思っていた。マトリックスパワータグの社長にも『最近勝ってないなぁ』と言われていたし、周りにも(勝ててないことで)軽く見られていたから、このレースで絶対勝つという想いで臨んだ。本来ならキナンさんがやったようにレースを展開させて勝つのが理想だったが、パコ(フランシスコ・マンセボ)が強さを見せて勝ってくれて、衰えない力を見せてくれた。
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団体戦 表彰式 photo:Satoru Kato ![](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2023/09/19/jpt23_13_cw_32.jpg)
プロリーダージャージの中井唯晶(シマノレーシング、右)と、ネクストリーダージャージの津田悠義(キナンレーシングチーム) photo:Satoru Kato
4人しかいない中、(安原)大貴がメカトラで降りてしまった時は目の前真っ暗になったけれど、残った3人(マンセボ、トリビオ、小林海)が調子良かったからなんとかしてくれるだろうと思っていた。これからも4人でレース出来るんじゃないかと思えるほど、満足な勝ち方をしてくれた。何より輪翔旗を久々にマトリックスの社長室に飾ることができるので良かった」
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Jプロツアー第13戦の南魚沼ロードレースは、昨年に続き「経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ」としての開催。Jプロツアーのシリーズ戦の中でも最もポイント配分の高いレースであり、年間ランキングを争う各チーム・選手が重視する大会だ。また、チーム対抗の団体戦が争われるレースでもあり、優勝チームには大会名にあるように経済産業大臣旗(通称・輪翔旗)が与えられる。
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コースは、南魚沼市東部の山間部にある三国川ダム周辺に設定された1周12km。スタート・フィニッシュ地点を底とするように前後2kmは高低差約200mの下りと登り。一方でダム湖に沿って走る部分は激しいアップダウンこそ無いものの、カーブが連続して直線区間が少なく、必ずしも集団が有利とは言えないレイアウト。一度逃げが決まるとタイム差がすぐに拡大する傾向にあり、逃げ切りで勝負が決まりやすいコースだ。
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早朝には雨が降ったものの、急速に天候が回復。Jプロツアーのレースがスタートした正午過ぎには、9月後半にもかかわらず真夏のような太陽が照りつけ、30℃を超える暑さの中で12周144kmのレースがスタートした。
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リアルスタートが切られ、2周にわたるアタック合戦ののち6名が抜け出す。メンバーは、フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)、草場啓吾、石上優大(以上愛三工業レーシングチーム)、風間翔眞(シマノレーシング)、孫崎大樹(キナンレーシングチーム)、留目夕陽(EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム、オープン参加)
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メイン集団との差は一気に2分まで開き、レース中盤となる6周目には4分差まで開いた。7周目に入ると、キナンレーシングチームがメイン集団前方に集まってペースアップ。一気に2分差まで縮め、さらに8周目完了までに1分10秒まで縮める。この動きでメイン集団は20名ほどまで人数を減らす。そして9周目には1分未満まで差を詰め、先行する6名が視界に入る距離となる。
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残り3周となる10周目、先頭集団からマンセボ、石上、孫崎の3名が先行。直後まで迫り吸収目前だったメイン集団はここでペースダウンしてしまい、再び1分40秒まで差が開く。人数が減ったメイン集団はその後ペースが上がる気配は無く、勝負は先行した3名に絞られた。
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最終周回に入った直後、登り区間でマンセボがアタックして石上と孫崎を振り切る。およそ10kmを単独で逃げ切ったマンセボは、直前に降り始めた雨の中フィニッシュ。2019年以来3度目の南魚沼ロードレース制覇を決めた。2位には最終盤に集団から抜け出したホセ・ビセンテ・トリビオが入り、マトリックス・パワータグがワン・ツーフィニッシュ。2020年以来3年ぶりとなる団体優勝で輪翔旗を獲得した。
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直前にはイランのレースに出場していたマトリックスパワータグ。そこで選手のコンディションの良さを確認していた安原監督は、諸事情で少数精鋭で今回のレースに臨んだと話す。
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マトリックスパワータグ 安原監督コメント
「イランのレースで思いのほか調子が良くて、このコースはみんな得意としているし、これなら勝てると思っていた。マトリックスパワータグの社長にも『最近勝ってないなぁ』と言われていたし、周りにも(勝ててないことで)軽く見られていたから、このレースで絶対勝つという想いで臨んだ。本来ならキナンさんがやったようにレースを展開させて勝つのが理想だったが、パコ(フランシスコ・マンセボ)が強さを見せて勝ってくれて、衰えない力を見せてくれた。
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4人しかいない中、(安原)大貴がメカトラで降りてしまった時は目の前真っ暗になったけれど、残った3人(マンセボ、トリビオ、小林海)が調子良かったからなんとかしてくれるだろうと思っていた。これからも4人でレース出来るんじゃないかと思えるほど、満足な勝ち方をしてくれた。何より輪翔旗を久々にマトリックスの社長室に飾ることができるので良かった」
南魚沼ロードレース/経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ 結果(144km)
1位 | フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) | 3時間38分22秒 |
2位 | ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) | +56秒 |
3位 | 孫崎大樹(キナンレーシングチーム) | +1分18秒 |
4位 | 金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム) | +1分20秒 |
5位 | 中井唯晶(シマノレーシング) | |
6位 | ライアン・カバナ(キナンレーシングチーム) | +1分21秒 |
敢闘賞 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)
中間スプリント賞 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)
Jプロツアーリーダー 中井唯晶(シマノレーシング)
U23リーダー 津田悠義(キナンレーシングチーム)
女子 木下友梨菜がロードレース初優勝
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20名が出走した女子チャンピオンシップ photo:Satoru Kato
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女子 レース中盤から先行した3名 photo:Satoru Kato
女子チャンピオンシップとして行われたのJフェミニンツアーには20名が出走。5周60kmのレースは2周目に3名が先行。今年のMt.富士ヒルクライムで女子の大会新記録を出した木下友梨菜(Bellmare Racing Team)と、大堀博美(MOPS)、石井嘉子(アーティファクトレーシングチーム)が、後続との差を広げながら逃げ切る。最後は残り3kmからの下りで抜け出した木下がフィニッシュまで逃げ切り、ロードレース初挑戦にして初優勝を挙げた。
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女子 木下友梨菜(Bellmare Racing Team)が優勝 photo:Satoru Kato
中間スプリント賞 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)
Jプロツアーリーダー 中井唯晶(シマノレーシング)
U23リーダー 津田悠義(キナンレーシングチーム)
女子 木下友梨菜がロードレース初優勝
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女子チャンピオンシップとして行われたのJフェミニンツアーには20名が出走。5周60kmのレースは2周目に3名が先行。今年のMt.富士ヒルクライムで女子の大会新記録を出した木下友梨菜(Bellmare Racing Team)と、大堀博美(MOPS)、石井嘉子(アーティファクトレーシングチーム)が、後続との差を広げながら逃げ切る。最後は残り3kmからの下りで抜け出した木下がフィニッシュまで逃げ切り、ロードレース初挑戦にして初優勝を挙げた。
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JBCF女子チャンピオンシップ 結果(60km)
1位 | 木下友梨菜(Bellmare Racing Team) | 1時間45分44秒 |
2位 | 大堀博美(MOPS) | +7秒 |
3位 | 石井嘉子(アーティファクトレーシングチーム) | +12秒 |
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