2023/09/07(木) - 15:15
アルカンシエル姿のマチュー・ファンデルプールが出場したブルターニュクラシック・ウエストフランス。フランス王者のヴァランタン・マドゥアス(グルパマFDJ)が共にアタックしたビュルゴドーらをスプリントで退け、地元ブルターニュに勝利をもたらした。
初開催が1931年と歴史深いワンデーレースこと「ブルターニュクラシック・ウエストフランス(UCIワールドツアー)」が、8月3日(日)に行われた。舞台となったのはフランスでも特に自転車熱の高いブルターニュ地方。コースはプルエーを発着点とする258.3kmで、この地域特有の起伏に富んだアップダウンが登場するため獲得標高差は3,600mに達するタフなレースだ。
スタート地点に並んだのはツール・ド・フランスで世界一のスプリンターであることを証明したヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)やジョナサン・ミラン(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)、アルノー・デリー(ベルギー、ロット・デスティニー)などスピード自慢の選手たち。なかでも注目を集めたのは8月の世界選手権ロードレースを制し、アルカンシエルを初披露したマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)だ。
レース序盤に形成されたのはアレッサンドロ・トネッリ(イタリア、グリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネ)とアーロン・ファンデルベーケン(ベルギー、ビンゴール・パウェルスソースWB)による2人逃げ。これをフィリプセンとファンデルプールを揃えるアルペシン・ドゥクーニンクがメイン集団を先導し、残り95km地点で早くも2人を引き戻した。
再び一つになった集団が未舗装路区間に突入し、ミック・ファンダイケ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)とシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)が逃げ打つ。途中ジャンニ・モスコン(イタリア、アスタナ・カザフスタン)などがプロトンから飛び出し、先頭への合流を目指すものの失敗に終わり、先頭ではファンダイケが遅れてキュングが単独先頭となった。
その後もプロトンでは散発的なアタックが繰り返され、ティシュ・ベノート (ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)やマルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ)など7名の集団がキュングに合流。残り5km地点を過ぎ、5名に絞られた先頭集団を強豪スプリンターを含むプロトンが30秒差で追いかけた。なおプロトンにフィリプセンが食らいつく一方で、ファンデルプールは遅れを喫して74位(8分55秒遅れ)でフィニッシュしている。
先頭集団からベノートやヒルシが遅れ、フラムルージュ(1km)を通過した地点でキュングとチームメイトであるヴァランタン・マドゥアス(フランス、グルパマFDJ)、マチュー・ビュルゴドー(フランス、トタルエネルジー)、フェリックス・グロスシャートナー(オーストリア、UAEチームエミレーツ)の4名が先頭をいく。そしてグルパマFDJが数的有利な状況のなか、ワールドツアーでの勝利を懸けた勝負はスプリントに持ち込まれた。
キュングが先頭で後方を窺うなか、フランス王者のマドゥアスが集団最後尾からスプリントを開始。それにビュルゴドーとグロスシャートナーが反応したものの、ダンシングで踏み続けるマドゥアスとの差は縮まらない。そしてトリコロールのジャージを来たマドゥアスが、両手を真横に拡げながらフィニッシュラインを通過した。
「この喜びを表現する言葉が見つからない。(地元ブルターニュの)プルエーで、このジャージを着て掴んだ勝利だ。素晴らしいし感動している。ここで勝利するのが夢だった。それをこのジャージで成し遂げたなんて、これ以上何を望むことができるだろうか」とマドゥアスは喜んだ。
2017年にプロデビューし、それ以来FDJ一筋のマドゥアスは27歳。今年3月のストラーデビアンケでは2位に入り、リエージュ~バストーニュ~リエージュで5位と好調をアピール。そしてフランス選手権を制覇後、キャリアハイとなる勝利を地元ブルターニュで掴み取った。
初開催が1931年と歴史深いワンデーレースこと「ブルターニュクラシック・ウエストフランス(UCIワールドツアー)」が、8月3日(日)に行われた。舞台となったのはフランスでも特に自転車熱の高いブルターニュ地方。コースはプルエーを発着点とする258.3kmで、この地域特有の起伏に富んだアップダウンが登場するため獲得標高差は3,600mに達するタフなレースだ。
スタート地点に並んだのはツール・ド・フランスで世界一のスプリンターであることを証明したヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)やジョナサン・ミラン(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)、アルノー・デリー(ベルギー、ロット・デスティニー)などスピード自慢の選手たち。なかでも注目を集めたのは8月の世界選手権ロードレースを制し、アルカンシエルを初披露したマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)だ。
レース序盤に形成されたのはアレッサンドロ・トネッリ(イタリア、グリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネ)とアーロン・ファンデルベーケン(ベルギー、ビンゴール・パウェルスソースWB)による2人逃げ。これをフィリプセンとファンデルプールを揃えるアルペシン・ドゥクーニンクがメイン集団を先導し、残り95km地点で早くも2人を引き戻した。
再び一つになった集団が未舗装路区間に突入し、ミック・ファンダイケ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)とシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)が逃げ打つ。途中ジャンニ・モスコン(イタリア、アスタナ・カザフスタン)などがプロトンから飛び出し、先頭への合流を目指すものの失敗に終わり、先頭ではファンダイケが遅れてキュングが単独先頭となった。
その後もプロトンでは散発的なアタックが繰り返され、ティシュ・ベノート (ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)やマルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ)など7名の集団がキュングに合流。残り5km地点を過ぎ、5名に絞られた先頭集団を強豪スプリンターを含むプロトンが30秒差で追いかけた。なおプロトンにフィリプセンが食らいつく一方で、ファンデルプールは遅れを喫して74位(8分55秒遅れ)でフィニッシュしている。
先頭集団からベノートやヒルシが遅れ、フラムルージュ(1km)を通過した地点でキュングとチームメイトであるヴァランタン・マドゥアス(フランス、グルパマFDJ)、マチュー・ビュルゴドー(フランス、トタルエネルジー)、フェリックス・グロスシャートナー(オーストリア、UAEチームエミレーツ)の4名が先頭をいく。そしてグルパマFDJが数的有利な状況のなか、ワールドツアーでの勝利を懸けた勝負はスプリントに持ち込まれた。
キュングが先頭で後方を窺うなか、フランス王者のマドゥアスが集団最後尾からスプリントを開始。それにビュルゴドーとグロスシャートナーが反応したものの、ダンシングで踏み続けるマドゥアスとの差は縮まらない。そしてトリコロールのジャージを来たマドゥアスが、両手を真横に拡げながらフィニッシュラインを通過した。
「この喜びを表現する言葉が見つからない。(地元ブルターニュの)プルエーで、このジャージを着て掴んだ勝利だ。素晴らしいし感動している。ここで勝利するのが夢だった。それをこのジャージで成し遂げたなんて、これ以上何を望むことができるだろうか」とマドゥアスは喜んだ。
2017年にプロデビューし、それ以来FDJ一筋のマドゥアスは27歳。今年3月のストラーデビアンケでは2位に入り、リエージュ~バストーニュ~リエージュで5位と好調をアピール。そしてフランス選手権を制覇後、キャリアハイとなる勝利を地元ブルターニュで掴み取った。
ブルターニュクラシック・ウエストフランス2023結果
1位 | ヴァランタン・マドゥアス(フランス、グルパマFDJ) | 6:15:22 |
2位 | マチュー・ビュルゴドー(フランス、トタルエネルジー) | |
3位 | フェリックス・グロスシャートナー(オーストリア、UAEチームエミレーツ) | |
4位 | シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ) | 0:01 |
5位 | ヤスペル・デブイスト(ベルギー、ロット・デスティニー) | 0:17 |
6位 | マルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ) | |
7位 | ティシュ・ベノート (ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) | |
8位 | フレデリク・ワンダール(デンマーク、ボーラ・ハンスグローエ) | |
9位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) | 0:35 |
10位 | サンディ・デュジャルダン(フランス、トタルエネルジー) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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