2023/08/28(月) - 14:27
コースの危険性を訴えた選手たちが、一時レースを中断したレネウィ・ツアー5日目。マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)がトレンティンをスプリントで退け、ウェレンスが自身3度目となる総合優勝に輝いた。
ベルギーとオランダの二国を跨ぎ行われるレネウィ・ツアー(UCIワールドツアー)も最終第5ステージを迎えた。この日はリエムストから周辺を巡り、ビルゼンにフィニッシュする187.3km。総合リーダーのティム・ウェレンス(ベルギー、UAEチームエミレーツ)を先頭にスタートを切った選手たちは、約100kmを消化した時点で突然レースを中断した。
ウェレンスが中心となりレース主催者と話し合ったのはコース終盤の安全性について。マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)がレース後「落車のリスクを冒してまでフィニッシュに向けて争うか考えてしまうほどフィニッシュ手前のコースはテクニカルだった」と語るように、特に残り5km地点からのコースが危険と判断した選手たちが抗議。議論の末、レース主催者は総合タイムの計測地点をフィニッシュ手前5km地点と定め、ボーナスタイムが与えられるグリーンKMも撤廃。全面的に選手側の主張が認められる形となった。
レース再開後、デレク・ジー(カナダ、イスラエル・プレミアテック)やオーストラリア王者ルーク・プラップ(イネオス・グレナディアーズ)ら9名の逃げが形成される。しかしステージ優勝の欲しいロット・デスティニーやスーダル・クイックステップがペースアップを実行し、メイン集団から飛び出した20名程度の精鋭集団が残り30km地点で逃げを捉えた。
この動きにスプリンターのオラフ・コーイ(オランダ)を擁するユンボ・ヴィスマやモビスターが遅れ、先頭では残り17kmの短い登りでモホリッチがアタック。総合8位(33秒遅れ)につけるモホリッチの動きはマッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ)が潰し、ウェレンスが先頭集団残り5km地点を通過して総合優勝を決めた。
その後は勝利を狙うアタックが繰り返され、残り2.6km地点で飛び出したセーアン・クラーウアナスン(デンマーク、アルペシン・ドゥクーニンク)も、20名弱まで減った集団に捉えられる。先頭にいる選手たちはスプリンターであるアルノー・デリー(ベルギー、ロット・デスティニー)を警戒し、残り1kmでクラーウアナスンによる加速をきっかけに、モホリッチやトレンティンら5名の先鋭集団が形成された。
そして最後はモホリッチとトレンティンのスプリント勝負に持ち込まれ、モホリッチが今年4つ目となる勝利を手に入れた。
「勝つことができて最高の気分だ。コンディションが最高潮と呼べるほど良く、この調子を最大限楽しめている。今日は最高のレースとなったよ」と総合優勝には届かなかったものの、プロ通算22勝目を手に入れたモホリッチは喜んだ。
そして総合優勝はウェレンスの手に。ロット・スーダル所属時の2014年と15年に総合2連覇を達成し、大会史上最多の3度目となる栄冠を得たウェレンスは「完璧なレースをすることができた。ワールドツアーであるこのレースは僕自身、またチームとして重要なもの。この調子のままシーズン最後の目標に向けて頑張っていきたい」と語った。
総合2位にはフロリアン・フェルミールス(ベルギー、ロット・デスティニー)、3位にはイヴ・ランパールト(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が入り、ポイントとヤングライダー賞は21歳のデリーが獲得している。
ベルギーとオランダの二国を跨ぎ行われるレネウィ・ツアー(UCIワールドツアー)も最終第5ステージを迎えた。この日はリエムストから周辺を巡り、ビルゼンにフィニッシュする187.3km。総合リーダーのティム・ウェレンス(ベルギー、UAEチームエミレーツ)を先頭にスタートを切った選手たちは、約100kmを消化した時点で突然レースを中断した。
ウェレンスが中心となりレース主催者と話し合ったのはコース終盤の安全性について。マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)がレース後「落車のリスクを冒してまでフィニッシュに向けて争うか考えてしまうほどフィニッシュ手前のコースはテクニカルだった」と語るように、特に残り5km地点からのコースが危険と判断した選手たちが抗議。議論の末、レース主催者は総合タイムの計測地点をフィニッシュ手前5km地点と定め、ボーナスタイムが与えられるグリーンKMも撤廃。全面的に選手側の主張が認められる形となった。
レース再開後、デレク・ジー(カナダ、イスラエル・プレミアテック)やオーストラリア王者ルーク・プラップ(イネオス・グレナディアーズ)ら9名の逃げが形成される。しかしステージ優勝の欲しいロット・デスティニーやスーダル・クイックステップがペースアップを実行し、メイン集団から飛び出した20名程度の精鋭集団が残り30km地点で逃げを捉えた。
この動きにスプリンターのオラフ・コーイ(オランダ)を擁するユンボ・ヴィスマやモビスターが遅れ、先頭では残り17kmの短い登りでモホリッチがアタック。総合8位(33秒遅れ)につけるモホリッチの動きはマッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ)が潰し、ウェレンスが先頭集団残り5km地点を通過して総合優勝を決めた。
その後は勝利を狙うアタックが繰り返され、残り2.6km地点で飛び出したセーアン・クラーウアナスン(デンマーク、アルペシン・ドゥクーニンク)も、20名弱まで減った集団に捉えられる。先頭にいる選手たちはスプリンターであるアルノー・デリー(ベルギー、ロット・デスティニー)を警戒し、残り1kmでクラーウアナスンによる加速をきっかけに、モホリッチやトレンティンら5名の先鋭集団が形成された。
そして最後はモホリッチとトレンティンのスプリント勝負に持ち込まれ、モホリッチが今年4つ目となる勝利を手に入れた。
「勝つことができて最高の気分だ。コンディションが最高潮と呼べるほど良く、この調子を最大限楽しめている。今日は最高のレースとなったよ」と総合優勝には届かなかったものの、プロ通算22勝目を手に入れたモホリッチは喜んだ。
そして総合優勝はウェレンスの手に。ロット・スーダル所属時の2014年と15年に総合2連覇を達成し、大会史上最多の3度目となる栄冠を得たウェレンスは「完璧なレースをすることができた。ワールドツアーであるこのレースは僕自身、またチームとして重要なもの。この調子のままシーズン最後の目標に向けて頑張っていきたい」と語った。
総合2位にはフロリアン・フェルミールス(ベルギー、ロット・デスティニー)、3位にはイヴ・ランパールト(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が入り、ポイントとヤングライダー賞は21歳のデリーが獲得している。
レネウィ・ツアー2023第5ステージ結果
1位 | マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 4:07:00 |
2位 | マッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
3位 | セーアン・クラーウアナスン(デンマーク、アルペシン・ドゥクーニンク) | |
4位 | ヤスペル・デブイスト(ベルギー、ロット・デスティニー) | |
5位 | アルノー・デリー(ベルギー、ロット・デスティニー) |
個人総合成績
1位 | ティム・ウェレンス(ベルギー、UAEチームエミレーツ) | 15:51:52 |
2位 | フロリアン・フェルミールス(ベルギー、ロット・デスティニー) | +0:23 |
3位 | イヴ・ランパールト(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | |
4位 | ヤスペル・ストゥイヴェン(ベルギー、リドル・トレック) | +0:30 |
5位 | マイク・トゥーニッセン(オランダ、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ) | +0:31 |
その他の特別賞
ポイント賞 | アルノー・デリー(ベルギー、ロット・デスティニー) |
ヤングライダー賞 | アルノー・デリー(ベルギー、ロット・デスティニー) |
チーム総合成績 | UAEチームエミレーツ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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