4iiii Precision 3+　アップルの「探す」やウォッチ対応に進化した新型パワーメーター

UCIのプロチームにもパワーメーターを供給する4iiiiが、フラッグシップモデルPrecision 3をアップデート。アップルのFind My（探す）とApple Watchのアプリに対応することで、トレーニング以外にもパワーメーターが活用可能となった新型を紹介しよう。

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ライダーの出力を計測するパワーメーターがプロだけではなくホビーサイクリストにまで波及し、その存在は定着したと言っても過言ではないだろう。効率よくパフォーマンスを高めるためには必須なデバイスとなり、非常に多くのブランドがパワーメーターをラインアップするに至っている。

ロット・デスティニーやEFエデュケーション・ティブコSVBらプロチームにもサポートを行う4iiii（フォー・アイ）も数多あるパワーメーターブランドの一つだ。各コンポーネントブランドが用意するクランクセットに後付けでアセンブルするタイプを用意しており、出荷状態からパワーメーター搭載はもちろんのこと、ユーザーが所有する物を工場で装着するサービスまで展開することが特徴。

歪みセンサーでクランクの変化を検出するパワーメーターにおいて重要なポイントは精度が高いかどうか。4iiiiでは特許を取得した3D歪ゲージ技術を活用することでペダルストロークによる歪みを3方向（曲げ、引き、捻れ）から測定することで、パワーメーターとしての信頼性を高めている。

精度はコロラド州のボルダー大学とのテストによって検証が行われており、+/-1％の精度を実現していることを確認しているという。左側のみパワーメーターを搭載するモデルであっても4iiiiのアプリでスケール係数を調整することで、左右の不均衡を補正することが可能。また温度補正機能も備えており、ライド前に校正することで、当日のシチュエーションに合わせた補正を行ってくれるため、どのような状況でも一貫したデータを提供してくれる。

そんな4iiiiのフラッグシップモデル"Precision"は昨年モデルチェンジを果たし、Precision 3となったばかりだが、今夏早くもアップデートが重ねられた。Precision 3の特徴は最大800時間使うことができるバッテリー寿命で、充電機器が多くなる現代においてその手間を少なくしてくれる仕様は非常にありがたい。

またセンサーのスリム化が行われており、これまで以上に薄く作ることでフレームとの干渉リスクを低減。数多くのフレームで使用できるパワーメーターとなっている。また、小型化の恩恵は重量にも影響しており、左側のセンサーはわずか9g、両側で22gという軽さを実現している。LEDライトも装備されているため、センサーのステータスも一目でわかるのはありがたい。

そのPrecision 3をアップデートさせたモデルが今回紹介するPrecision 3＋だ。ハードウェア面で大きな違いは無いが、アップルのFind My「探す」に対応するという大きな変更がソフトウェアに加えられたことがニュース。Find MyはiPhoneなどではお馴染みのデバイスの位置情報特定機能だ。

つまりiPhoneで表示させるFind Myの一覧にアップルデバイスと並び、Precision 3も表示されることになる。Precision 3の位置を特定するためには近くにアップルデバイスが存在する必要があるものの、人の往来がある場所で見失ってしまった場合でも見つけられる可能性が高くなるのはありがたい。

さらにアップルとの連携はFind Myにとどまらず、Apple Watchアプリとのペアリングも可能となっている。サイクルコンピューターと同じようにライドログ（パワー、GPSデータを含む）を記録することができ、アップルヘルスケアでの確認が可能。これは高価なサイクルコンピューターを導入していないサイクリストでも、Apple Watchさえ持っていればパワーや心拍をもとにした消費エネルギー計算などリッチな機能を使いこなせるようになるはずだ。

ラインアップは両側にパワーメーターが搭載されたPrecision 3＋PROと左側のみのPrecision 3＋だ。PROはシマノDURA-ACE（R9200系）とULTEGRA（R8100系）の2種類が揃い、左側のみはDURA-ACE、ULTEGRA、105、XTR、XT、GRX RX810が用意されている。サイズラインアップや価格は以下の一覧をチェックしてもらいたい。