2023/08/19(土) - 12:45
集団スプリントで決着したアークティックレース・オブ・ノルウェー第2ステージで、アスタナ・カザフスタンがワンツーフィニッシュ。下部チームに所属するミケーレ・ガッツォーリ(イタリア)が勝利を挙げ、ノア・ボッブス(イギリス、エキップコンチネンタル・グルパマFDJ)が総合首位に立った。
北欧ノルウェーのフィヨルドを巡るアークティックレース・オブ・ノルウェー(UCI.2.Pro)は第2ステージを迎えた。153.4kmコースは序盤に3つのカテゴリー山岳を越え、その後は100km以上に渡り平坦路が続くため集団スプリントが大方の予想。フィニッシュ手前2〜1kmに平均4.1%の登りが勝負の鍵となった。
選手たちがロングスリーブのジャージを着込むほど気温が低かったこの日は、19〜22歳と若手中心の6名が逃げグループを形成する。序盤のカテゴリー山岳を山岳賞ジャージを着るヴィンセント・ファンヘーメレン(ベルギー、フランダース・バロワーズ)が連続でトップ通過するなか、5分以上のタイム差を許さないペースで地元ノルウェー籍のウノエックス・プロサイクリングチームがメイン集団を先導した。
残り92km地点で横風による集団分断が発生し、ペースアップしたプロトンに逃げ集団が早くも吸収される。この動きに遅れを取った追走集団も残り42kmで合流し、再びひと塊に戻った集団がフィニッシュ地点のハンメルフェストへと向かうクバルスンド橋を通過。渡りきった直後に集団前方に人数を固めていたウノエックスがそのまま後続を引き離した。
しかしアスタナ・カザフスタンやエキポ・ケルンファルマが引き戻し、中間スプリントをノア・ホッブス(イギリス、エキップコンチネンタル・グルパマFDJ)が先頭通過してボーナスタイム-3秒を獲得。1つ前の中間スプリントでもホッブスは2位通過で-2秒を加算したため、アルベルト・ダイネーゼ(イタリア、DSM・フィルメニッヒ)を抜きバーチャルで総合首位に立った。
フィニッシュ手前の登りでダイネーゼが集団に食らいつくなか、最終ストレートに入りクリスティアン・スカローニ(イタリア、アスタナ・カザフスタン)のリードアウトから下部チーム所属のミケーレ・ガッツォーリ(イタリア)がスプリントを開始する。そのスピードにはダイネーゼやヨナタン・ラストラ(スペイン、コフィディス)も届かず、ガッツォーリが勝利。リードアウトを務めたスカローニもそのまま踏み込んで2位に入ったため、アスタナはワンツーフィニッシュを達成した。
勝利したガッツォーリは2022年にアスタナ・カザフスタンでプロデビューした24歳。順調にプロ1年目のシーズンを送っていったものの、昨年8月、2月に採取された検体からWADA(世界アンチドーピング機構)が定める禁止薬物ツアミノヘプタンが検出される。しかしガッツォーリ自ら薬局で購入した鼻炎用の点鼻薬によるものだという主張が認められ、1年間の出場停止処分となった。
直後にアスタナはガッツォーリとの契約を解除したものの、今年8月12日に下部チームであるアスタナ・カザフスタン・ディベロップメントチームで契約を結ぶ。そしてガッツォーリの復帰レースとなった本大会にて見事プロ初勝利を飾ってみせた。
総合ではダイネーゼをホッブスが逆転し、19歳にしてリーダージャージに袖を通している。
北欧ノルウェーのフィヨルドを巡るアークティックレース・オブ・ノルウェー(UCI.2.Pro)は第2ステージを迎えた。153.4kmコースは序盤に3つのカテゴリー山岳を越え、その後は100km以上に渡り平坦路が続くため集団スプリントが大方の予想。フィニッシュ手前2〜1kmに平均4.1%の登りが勝負の鍵となった。
選手たちがロングスリーブのジャージを着込むほど気温が低かったこの日は、19〜22歳と若手中心の6名が逃げグループを形成する。序盤のカテゴリー山岳を山岳賞ジャージを着るヴィンセント・ファンヘーメレン(ベルギー、フランダース・バロワーズ)が連続でトップ通過するなか、5分以上のタイム差を許さないペースで地元ノルウェー籍のウノエックス・プロサイクリングチームがメイン集団を先導した。
残り92km地点で横風による集団分断が発生し、ペースアップしたプロトンに逃げ集団が早くも吸収される。この動きに遅れを取った追走集団も残り42kmで合流し、再びひと塊に戻った集団がフィニッシュ地点のハンメルフェストへと向かうクバルスンド橋を通過。渡りきった直後に集団前方に人数を固めていたウノエックスがそのまま後続を引き離した。
しかしアスタナ・カザフスタンやエキポ・ケルンファルマが引き戻し、中間スプリントをノア・ホッブス(イギリス、エキップコンチネンタル・グルパマFDJ)が先頭通過してボーナスタイム-3秒を獲得。1つ前の中間スプリントでもホッブスは2位通過で-2秒を加算したため、アルベルト・ダイネーゼ(イタリア、DSM・フィルメニッヒ)を抜きバーチャルで総合首位に立った。
フィニッシュ手前の登りでダイネーゼが集団に食らいつくなか、最終ストレートに入りクリスティアン・スカローニ(イタリア、アスタナ・カザフスタン)のリードアウトから下部チーム所属のミケーレ・ガッツォーリ(イタリア)がスプリントを開始する。そのスピードにはダイネーゼやヨナタン・ラストラ(スペイン、コフィディス)も届かず、ガッツォーリが勝利。リードアウトを務めたスカローニもそのまま踏み込んで2位に入ったため、アスタナはワンツーフィニッシュを達成した。
勝利したガッツォーリは2022年にアスタナ・カザフスタンでプロデビューした24歳。順調にプロ1年目のシーズンを送っていったものの、昨年8月、2月に採取された検体からWADA(世界アンチドーピング機構)が定める禁止薬物ツアミノヘプタンが検出される。しかしガッツォーリ自ら薬局で購入した鼻炎用の点鼻薬によるものだという主張が認められ、1年間の出場停止処分となった。
直後にアスタナはガッツォーリとの契約を解除したものの、今年8月12日に下部チームであるアスタナ・カザフスタン・ディベロップメントチームで契約を結ぶ。そしてガッツォーリの復帰レースとなった本大会にて見事プロ初勝利を飾ってみせた。
総合ではダイネーゼをホッブスが逆転し、19歳にしてリーダージャージに袖を通している。
アークティックレース・オブ・ノルウェー2023第2ステージ結果
1位 | ミケーレ・ガッツォーリ(イタリア、アスタナ・カザフスタン) | 3:28:35 |
2位 | クリスティアン・スカローニ(イタリア、アスタナ・カザフスタン) | |
3位 | ヨナタン・ラストラ(スペイン、コフィディス) | |
4位 | ティボー・グリュエル(フランス、エキップコンチネンタル・グルパマFDJ) | |
5位 | ミラン・フレティン(ベルギー、フランダース・バロワーズ) |
個人総合成績
1位 | ノア・ホッブス(イギリス、エキップコンチネンタル・グルパマFDJ) | 7:34:31 |
2位 | アルベルト・ダイネーゼ(イタリア、DSM・フィルメニッヒ) | +0:01 |
3位 | ミケーレ・ガッツォーリ(イタリア、アスタナ・カザフスタン) | |
4位 | ルイス・ボーワー(ニュージーランド、エキップコンチネンタル・グルパマFDJ) | +0:03 |
5位 | クリスティアン・スカローニ(イタリア、アスタナ・カザフスタン) | +0:04 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ノア・ホッブス(イギリス、エキップコンチネンタル・グルパマFDJ) |
山岳賞 | ヴィンセント・ファンヘーメレン(ベルギー、フランダース・バロワーズ) |
ヤングライダー賞 | ノア・ホッブス(イギリス、エキップコンチネンタル・グルパマFDJ) |
チーム総合成績 | アスタナ・カザフスタン |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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