2023/07/27(木) - 09:30
ツール・ファム第4ステージは元シクロクロス欧州王者のヤラ・カステレイン(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)が逃げ切り勝利。総合勢による激しいアタック合戦の末、ロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム)がマイヨジョーヌをキープした。
カオールからロデズに向かうツール・ド・フランス・ファム・アヴェク・ズイフト4日目は、コース終盤に3つのカテゴリー山岳が連続して設定されたアルデンヌクラシックのような丘陵ステージ。そのためスプリンターには厳しく、クラシックレーサーによるステージ優勝争いやマイヨジョーヌが動くレースとも予想された。
今大会最長である177.1kmレースは序盤に14名が飛び出し、逃げグループを形成する。その中にSDワークス・プロタイムはクリスティーヌ・マジュラス(ルクセンブルク)を入れ、ライバルチームであるモビスターはシェイラ・グティエレス(スペイン)を乗せた。
また、ベテランのルシンダ・ブラント(オランダ、リドル・トレック)やフェニックス・ドゥクーニンクとリブレーシング・テックファインドがそれぞれ2名を入れたため、順調にローテーションを回す逃げグループはそのタイム差を拡大。スタートから100kmに達する頃に10分のリードを得て、アヌースカ・コステル(オランダ、ウノエックス・プロサイクリングチーム)が最初の2つのカテゴリー山岳をトップ通過した。
タイム差が9分を切った残り45km地点からようやくプロトン先頭でSDワークス・プロタイムが牽引に本腰を入れる。そして3連続で登場する山岳の最初である3級山岳コロンビ峠(距離6.5km/平均4.2%)に突入すると、タイム差を縮めマイヨジョーヌを守りたいロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム)がアタック。しかしこれにカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)が反応して引き戻した。
逃げ集団ではコステルがコロンビ峠も先頭で通過してマイヨアポワ(山岳賞ジャージ)を射止め、続くボーナスタイムポイント(残り28km地点)はフランスの前ロード&TT王者のオードリー・コードンラゴ(フランス、ヒューマンパワードヘルス)がトップ通過。そのまま飛び出したコードンラゴにヤラ・カステレイン(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)が追従して先頭に立ったものの、すぐに逃げ集団が2人を捉えた。
プロトンではマーレン・ローセル(スイス、SDワークス・プロタイム)の高速牽引に、前日勝者のロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)やマリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)らスプリンターが遅れていく。そしてリードがメイン集団とのタイム差が3分まで縮まるなか、最後から2つ目の2級山岳モイラゼ(距離4.6km/平均7.1%)カステレインが加速。単独先頭に立った。
2019年のシクロクロス欧州選手権を制したカステレインは、平均7.1%の最終3級山岳ラヴェルヌ(距離2.2km)も単独で登頂する。コペッキーのアタックを捉え、ペースが一気に上がったプロトンとの差をキープしたカステレインは、そのままフィニッシュ地点に到達。そしてオランダ南部ネールカント出身の25歳が、プロ初勝利をツール・ファムという大舞台で手に入れた。
「まるで夢のようで信じられない。逃げグループの中で何もしなくてよかった(チームメイトのトルイアンが牽引してくれた)ので、これはチームで掴み取った勝利。おそらく逃げ集団にいた他のチームの選手たちは私たちに怒っていたかも。でも監督が”ここには友だちを作るために来たのではない”と言われ、最後までその走りを実行した。勝利を目指しここに来たので、それが達成できて嬉しい」とカステレインは喜んだ。
一方のメイン集団ではデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム)とアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)によるアタック合戦が勃発する。しかしお互い決め手に欠き、牽制する2人にコペッキーや総合上位勢がジョイン。フィニッシュ手前の登りでファンフルーテンを引き離したフォレリングが、逃げていたコステルを抜きフィニッシュ。カステレインの勝利を知らずガッツポーズを作ったフォレリングは「先頭に選手がいた事を知らなかった。自分が勝ったと思った」と語っている。
そしてフォレリングから16秒遅れでフィニッシュしたコペッキーはマイヨジョーヌを堅守。また、総合ではボーナスタイム-6秒得たフォレリングが2位に順位を上げている。
カオールからロデズに向かうツール・ド・フランス・ファム・アヴェク・ズイフト4日目は、コース終盤に3つのカテゴリー山岳が連続して設定されたアルデンヌクラシックのような丘陵ステージ。そのためスプリンターには厳しく、クラシックレーサーによるステージ優勝争いやマイヨジョーヌが動くレースとも予想された。
今大会最長である177.1kmレースは序盤に14名が飛び出し、逃げグループを形成する。その中にSDワークス・プロタイムはクリスティーヌ・マジュラス(ルクセンブルク)を入れ、ライバルチームであるモビスターはシェイラ・グティエレス(スペイン)を乗せた。
また、ベテランのルシンダ・ブラント(オランダ、リドル・トレック)やフェニックス・ドゥクーニンクとリブレーシング・テックファインドがそれぞれ2名を入れたため、順調にローテーションを回す逃げグループはそのタイム差を拡大。スタートから100kmに達する頃に10分のリードを得て、アヌースカ・コステル(オランダ、ウノエックス・プロサイクリングチーム)が最初の2つのカテゴリー山岳をトップ通過した。
タイム差が9分を切った残り45km地点からようやくプロトン先頭でSDワークス・プロタイムが牽引に本腰を入れる。そして3連続で登場する山岳の最初である3級山岳コロンビ峠(距離6.5km/平均4.2%)に突入すると、タイム差を縮めマイヨジョーヌを守りたいロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム)がアタック。しかしこれにカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)が反応して引き戻した。
逃げ集団ではコステルがコロンビ峠も先頭で通過してマイヨアポワ(山岳賞ジャージ)を射止め、続くボーナスタイムポイント(残り28km地点)はフランスの前ロード&TT王者のオードリー・コードンラゴ(フランス、ヒューマンパワードヘルス)がトップ通過。そのまま飛び出したコードンラゴにヤラ・カステレイン(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)が追従して先頭に立ったものの、すぐに逃げ集団が2人を捉えた。
プロトンではマーレン・ローセル(スイス、SDワークス・プロタイム)の高速牽引に、前日勝者のロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)やマリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)らスプリンターが遅れていく。そしてリードがメイン集団とのタイム差が3分まで縮まるなか、最後から2つ目の2級山岳モイラゼ(距離4.6km/平均7.1%)カステレインが加速。単独先頭に立った。
2019年のシクロクロス欧州選手権を制したカステレインは、平均7.1%の最終3級山岳ラヴェルヌ(距離2.2km)も単独で登頂する。コペッキーのアタックを捉え、ペースが一気に上がったプロトンとの差をキープしたカステレインは、そのままフィニッシュ地点に到達。そしてオランダ南部ネールカント出身の25歳が、プロ初勝利をツール・ファムという大舞台で手に入れた。
「まるで夢のようで信じられない。逃げグループの中で何もしなくてよかった(チームメイトのトルイアンが牽引してくれた)ので、これはチームで掴み取った勝利。おそらく逃げ集団にいた他のチームの選手たちは私たちに怒っていたかも。でも監督が”ここには友だちを作るために来たのではない”と言われ、最後までその走りを実行した。勝利を目指しここに来たので、それが達成できて嬉しい」とカステレインは喜んだ。
一方のメイン集団ではデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム)とアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)によるアタック合戦が勃発する。しかしお互い決め手に欠き、牽制する2人にコペッキーや総合上位勢がジョイン。フィニッシュ手前の登りでファンフルーテンを引き離したフォレリングが、逃げていたコステルを抜きフィニッシュ。カステレインの勝利を知らずガッツポーズを作ったフォレリングは「先頭に選手がいた事を知らなかった。自分が勝ったと思った」と語っている。
そしてフォレリングから16秒遅れでフィニッシュしたコペッキーはマイヨジョーヌを堅守。また、総合ではボーナスタイム-6秒得たフォレリングが2位に順位を上げている。
ツール・ド・フランス ファム2023第4ステージ結果
1位 | ヤラ・カステレイン(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | 4:38:39 |
2位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム) | +1:11 |
3位 | アヌースカ・コステル(オランダ、ウノエックス・プロサイクリングチーム) | 1:12 |
4位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) | +1:13 |
5位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック) | |
6位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | |
7位 | アシュリー・モールマン(南アフリカ、AGインシュランス・スーダル・クイックステップ) | |
8位 | セリア・ルムーエル(フランス、サンミッシェル・オーベル93) | |
9位 | カトリン・ハンメス(ドイツ、EFエデュケーション・TIBCO-SVB) | +1:23 |
10位 | アリス・アルズッフィ(イタリア、セラティツィット・WNTプロサイクリング) | |
14位 | ロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) | +1:27 |
81位 | 與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス) | +12:19 |
個人総合成績
1位 | ロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) | 15:47:25 |
2位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム) | +0:43 |
3位 | アシュリー・モールマン(南アフリカ、AGインシュランス・スーダル・クイックステップ) | +0:51 |
4位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | |
5位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック) | |
6位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) | |
7位 | ヤラ・カステレイン(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +1:00 |
8位 | リアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター) | +1:39 |
9位 | ジュリエット・ラブー(フランス、DSM・フィルメニッヒ) | +1:48 |
10位 | セシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJ・スエズ) | +1:49 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) |
山岳賞 | アヌースカ・コステル(オランダ、ウノエックス・プロサイクリングチーム) |
ヤングライダー賞 | セドリーヌ・ケルバオール(フランス、セラティツィット・WNTプロサイクリング) |
チーム総合成績 | SDワークス・プロタイム |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp