2023/07/05(水) - 15:22
超級山岳を越え、フィニッシュ手前に2つの3級山岳が登場したジロ・ドンネ5日目。精鋭集団から飛び出した20歳のアントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム)が独走勝利を決め、2位のファンフルーテンはマリアローザを保持。落車したロンゴボルギーニは無事完走している。
全9ステージで行われる第34回ジロ・デ・イタリア・ドンネ(UCIワールドツアー)は折返しの5日目を迎えた。ピエモンテ州サラッサからチェレスに向かう105.6kmには3つのカテゴリー山岳が登場。序盤の超級山岳ルポ峠(距離9.8km/平均8.6%)をクリアし、下りとカテゴリーのない山岳を経て、終盤に2つの3級山岳を越えるレイアウトだ。
山岳フィニッシュではないものの、大会唯一の超級山岳が登場するためクイーンステージと呼ばれたこの日は、そのルポ峠の麓からアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)自らペースを作った。マリアローザの登坂スピードに集団からは次々と選手が遅れていくなか、ラ・ブエルタ・フェメニーナでファンフルーテン相手に区間1勝を挙げ、総合3位に入ったガイア・レアリーニ(イタリア、リドル・トレック)だけが唯一食らいついた。
前日勝者で総合2位(49秒遅れ)のエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック)も遅れていき、ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス)と共に追走集団を形成。その更に後方では総合上位につけるセシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク)やクライマーのマルタ・カヴァッリ(イタリア、共にFDJ・スエズ)やシルヴィア・ペルシコ(イタリア、UAEチームADQ)などがペースで頂上を目指した。
大会最標高地点であるチーマ・コッピ(1,408m)の頂上をファンフルーテンが先頭で通過し、下りで先頭の2人にロンゴボルギーニとフィッシャーブラックが合流する。更に最後から2つ目の3級山岳を前にルドヴィグがジョインし、9名の先頭集団が出来上がった。
しかし9名のローテーションが上手く回ることはなく、緩んだペースにファンフルーテンがアタック。これにより一時4名の先頭集団が形成されたものの再び集団はひと塊となり、そのカウンターでペルシコが飛び出し、ジュリエット・ラブー(フランス、DSM・フィルメニッヒ)が追従。そしてここまで集団で脚を溜めていたアントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム)が矢のようなスピードで飛び出した。
総合14位(2分18秒遅れ)のニーダーマイヤーによるアタックをファンフルーテンは静観し、フィッシャーブラックはそのスピードについて行けない。最終3級山岳に突入し、ファンフルーテンとロンゴボルギーニが追走に本腰を入れる。しかし、その下りでファンフルーテンがコースアウトし、続いてロンゴボルギーニはコーナーを曲がり切れず低い崖下に落ちてしまう。幸いロンゴボルギーニに大きな怪我はなく、再びバイクに戻り完走を果たしている。
そしてニーダーマイヤーは9秒まで差を詰めたファンフルーテンを振り切り、キャリアハイとなる勝利を掴み取った。
ニーダーマイヤーはキャニオン・スラムの下部チームから今年昇格した20歳。ドイツTT選手権のU20で優勝した若きオールラウンダーにとって、これがワールドツアー初勝利となった。「初めてのジロ・ドンネで勝利を掴み、これ以上ないほど嬉しい。最後まで全力で踏み込んだ結果。途中不安に襲われたものの、勝利を掴むことができ、素晴らしい気持ち」と、総合でも2位にジャンプアップしたニーダーマイヤーは喜んだ。
また、区間2位のファンフルーテンはマリアローザの保持に成功している。
全9ステージで行われる第34回ジロ・デ・イタリア・ドンネ(UCIワールドツアー)は折返しの5日目を迎えた。ピエモンテ州サラッサからチェレスに向かう105.6kmには3つのカテゴリー山岳が登場。序盤の超級山岳ルポ峠(距離9.8km/平均8.6%)をクリアし、下りとカテゴリーのない山岳を経て、終盤に2つの3級山岳を越えるレイアウトだ。
山岳フィニッシュではないものの、大会唯一の超級山岳が登場するためクイーンステージと呼ばれたこの日は、そのルポ峠の麓からアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)自らペースを作った。マリアローザの登坂スピードに集団からは次々と選手が遅れていくなか、ラ・ブエルタ・フェメニーナでファンフルーテン相手に区間1勝を挙げ、総合3位に入ったガイア・レアリーニ(イタリア、リドル・トレック)だけが唯一食らいついた。
前日勝者で総合2位(49秒遅れ)のエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック)も遅れていき、ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス)と共に追走集団を形成。その更に後方では総合上位につけるセシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク)やクライマーのマルタ・カヴァッリ(イタリア、共にFDJ・スエズ)やシルヴィア・ペルシコ(イタリア、UAEチームADQ)などがペースで頂上を目指した。
大会最標高地点であるチーマ・コッピ(1,408m)の頂上をファンフルーテンが先頭で通過し、下りで先頭の2人にロンゴボルギーニとフィッシャーブラックが合流する。更に最後から2つ目の3級山岳を前にルドヴィグがジョインし、9名の先頭集団が出来上がった。
しかし9名のローテーションが上手く回ることはなく、緩んだペースにファンフルーテンがアタック。これにより一時4名の先頭集団が形成されたものの再び集団はひと塊となり、そのカウンターでペルシコが飛び出し、ジュリエット・ラブー(フランス、DSM・フィルメニッヒ)が追従。そしてここまで集団で脚を溜めていたアントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム)が矢のようなスピードで飛び出した。
総合14位(2分18秒遅れ)のニーダーマイヤーによるアタックをファンフルーテンは静観し、フィッシャーブラックはそのスピードについて行けない。最終3級山岳に突入し、ファンフルーテンとロンゴボルギーニが追走に本腰を入れる。しかし、その下りでファンフルーテンがコースアウトし、続いてロンゴボルギーニはコーナーを曲がり切れず低い崖下に落ちてしまう。幸いロンゴボルギーニに大きな怪我はなく、再びバイクに戻り完走を果たしている。
そしてニーダーマイヤーは9秒まで差を詰めたファンフルーテンを振り切り、キャリアハイとなる勝利を掴み取った。
ニーダーマイヤーはキャニオン・スラムの下部チームから今年昇格した20歳。ドイツTT選手権のU20で優勝した若きオールラウンダーにとって、これがワールドツアー初勝利となった。「初めてのジロ・ドンネで勝利を掴み、これ以上ないほど嬉しい。最後まで全力で踏み込んだ結果。途中不安に襲われたものの、勝利を掴むことができ、素晴らしい気持ち」と、総合でも2位にジャンプアップしたニーダーマイヤーは喜んだ。
また、区間2位のファンフルーテンはマリアローザの保持に成功している。
ジロ・デ・イタリア・ドンネ2023第5ステージ
1位 | アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム) | 3:14:02 |
2位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) | +0:09 |
3位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス) | +1:26 |
4位 | ジュリエット・ラブー(フランス、DSM・フィルメニッヒ) | |
5位 | ヴェロニカ・エワーズ(アメリカ、EFエデュケーション・TIBCO-SVB) | |
6位 | ガイア・レアリーニ(イタリア、リドル・トレック) | +1:32 |
7位 | マビ・ガルシア(スペイン、リブレーシング・テックファインド) | +2:01 |
8位 | エリカ・マニャルディ(イタリア、UAEチームADQ) | |
9位 | フェム・ファンエンペル(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | +2:54 |
10位 | シルヴィア・ペルシコ(イタリア、UAEチームADQ) | |
19位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック) | +7:33 |
個人総合成績
1位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) | 12:19:36 |
2位 | アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム) | +2:07 |
3位 | ヴェロニカ・エワーズ(アメリカ、EFエデュケーション・TIBCO-SVB) | +2:18 |
4位 | ジュリエット・ラブー(フランス、DSM・フィルメニッヒ) | +3:00 |
5位 | ガイア・レアリーニ(イタリア、リドル・トレック) | +3:14 |
6位 | マビ・ガルシア(スペイン、リブレーシング・テックファインド) | +3:39 |
7位 | エリカ・マニャルディ(イタリア、UAEチームADQ) | |
8位 | セシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJ・スエズ) | +4:29 |
9位 | アネ・サンテステバン(スペイン、ジェイコ・アルウラー) | +4:57 |
10位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス) | +5:03 |
その他の特別賞
ポイント賞 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) |
山岳賞 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) |
ヤングライダー賞 | アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム) |
チーム総合成績 | リドル・トレック |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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