2023/06/12(月) - 09:00
クリテリウム・デュ・ドーフィネを締めくくる1級山岳ラ・バスティーユで、翌週に結婚を控えるジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)が逃げ切り勝利。7月のツールを見据えるヴィンゲゴーが総合優勝に輝いた。
クリテリウム・デュ・ドーフィネの最終第8ステージもアルプスの峠道がたっぷりと組み込まれた。序盤の2級山岳2つで始まる山岳は、コース後半の超級山岳グラニエ峠(距離9.6km/平均8.6%)から2級、1級と立て続けに登り、最後は最大勾配24%の1級山岳ラ・バスティーユ(距離1.8km/平均14.2%)を駆け上がる。152.8kmと比較的短いコースの獲得標高差は約4,100mと、前日のクイーンステージにも劣らない険しいレイアウトが用意された。
この日は良い結果を手にツール・ド・フランスに臨むべく、総合争いから脱落したリチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト)やダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)らが仕掛けた。しかし逃げに乗ることは叶わず、逃げの嗅覚に優れるマイヨアポワ(山岳賞ジャージ)のヴィクトル・カンペナールツ(ベルギー、ロット・デスティニー)とジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)が飛び出し、それにジュリアン・アラフィリップ(フランス、スーダル・クイックステップ)らも合流して9名の逃げ集団を形成した。
その中にはクレモン・シャンプッサン(フランス、アルケア・サムシック)やダビ・デラクルス(スペイン、アスタナ・カザフスタン)など強力なクライマーが含まれたため、リーダーチームのユンボ・ヴィスマはティシュ・ベノート (ベルギー)を抑え役に送る。そして最初の2つの2級山岳をカンペナールツがトップ通過するなか、メイン集団をコントロールするユンボ・ヴィスマは2分前後のタイム差を保った。
レース後半の超級山岳グラニエ峠(距離9.6km/平均8.6%)に差し掛かるとカンペナールツらが遅れ、先頭集団はアラフィリップとチッコーネ、シャンプッサン、ベノートの4名に絞られる。一方のプロトンからはカラパスやゴデュが早々と脱落し、ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)も遅れを喫する。ツールで総合エースを張る選手たちが一抹の不安を見せる中、ジョナタン・カストロビエホ(スペイン、イネオス・グレナディアーズ)が単独で飛び出し、先頭集団への合流を目指した。
9度目のツール出場を予定しているカストロビエホは約20kmの単独追走を実らせ、2級山岳の山頂直前で逃げグループに合流。しかし最後から2つ目の1級山岳ポルト峠(距離7.4km/平均6.8%)でチッコーネがアタックすると、アラフィリップを除く全員をふるい落とした。その1分後方のプロトンではUAEチームエミレーツのハイスピード牽引が集団を崩壊させ、アダム・イェーツ(イギリス)のアタックにマイヨジョーヌを着るヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ)が唯一追従した。
アラフィリップも引き離したチッコーネは先頭でポルト峠の山頂に達し、単独で5kmのダウンヒルに突入する。遅れたアラフィリップを追い抜いていくイェーツは一度スピードを緩めたため、総合3位のベン・オコーナー(オーストラリア、AG2Rシトロエン)やジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ)が合流し、山頂の手前でアントニオ・ペドレロ(スペイン、モビスター)が飛び出した。
途中ヒヤッとさせるコーナーリングを見せながらチッコーネは下りをこなし、最大勾配24%の激坂が待ち受ける1級山岳ラ・バスティーユ(距離1.8km/平均14.2%)に入る。この時点でペドレロと39秒、マイヨジョーヌグループと56秒の差をつけたチッコーネのペースは最後まで落ちることなく、トップでフィニッシュラインを通過。チッコーネはツールに向け弾みをつける勝利を掴んだと共に、翌週に控える結婚に花を添えた。
「ラスト500mはとても長く、でも素晴らしい観客のおかげで走り切ることができた。予定していたジロはコロナ感染で不出場となったが、10日間の完全休息を経て、100%ではないもののツールに向けて徐々にコンディションは上がっている」と、カンペナールツを逆転して山岳賞ジャージを獲得したチッコーネは言う。また「未来の妻に最高のプレゼントとなった。だが僕の目標は変わらず、ツールでステージ優勝を挙げることだ」とツールに向け意気込みを語った。
一方の総合上位陣を含んだ先鋭集団はベノートの牽引で最終山岳に突入し、ラファウ・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ)のペーシングでペドレロをキャッチ。そのカウンターでヴィンゲゴーがアタックし、イェーツから10秒差をつけて総合優勝を手に入れた。
今大会ステージ2勝を挙げ、昨年のプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)に続いてユンボ・ヴィスマにチーム2連覇をもたらしたヴィンゲゴー。「名誉あるレースで総合優勝できて誇りに思う。だがこの勝利は僕一人のものではない。クライスヴァイクの落車は残念だが、レースを終始コントロールしてくれたチームメイトのものでもある。合宿からここまでの調子はよく、この後数日間休息を取り、ツール・ド・フランスに向けて集中力を高めていく」とヴィンゲゴーはコメントした。
クリテリウム・デュ・ドーフィネの最終第8ステージもアルプスの峠道がたっぷりと組み込まれた。序盤の2級山岳2つで始まる山岳は、コース後半の超級山岳グラニエ峠(距離9.6km/平均8.6%)から2級、1級と立て続けに登り、最後は最大勾配24%の1級山岳ラ・バスティーユ(距離1.8km/平均14.2%)を駆け上がる。152.8kmと比較的短いコースの獲得標高差は約4,100mと、前日のクイーンステージにも劣らない険しいレイアウトが用意された。
この日は良い結果を手にツール・ド・フランスに臨むべく、総合争いから脱落したリチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト)やダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)らが仕掛けた。しかし逃げに乗ることは叶わず、逃げの嗅覚に優れるマイヨアポワ(山岳賞ジャージ)のヴィクトル・カンペナールツ(ベルギー、ロット・デスティニー)とジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)が飛び出し、それにジュリアン・アラフィリップ(フランス、スーダル・クイックステップ)らも合流して9名の逃げ集団を形成した。
その中にはクレモン・シャンプッサン(フランス、アルケア・サムシック)やダビ・デラクルス(スペイン、アスタナ・カザフスタン)など強力なクライマーが含まれたため、リーダーチームのユンボ・ヴィスマはティシュ・ベノート (ベルギー)を抑え役に送る。そして最初の2つの2級山岳をカンペナールツがトップ通過するなか、メイン集団をコントロールするユンボ・ヴィスマは2分前後のタイム差を保った。
レース後半の超級山岳グラニエ峠(距離9.6km/平均8.6%)に差し掛かるとカンペナールツらが遅れ、先頭集団はアラフィリップとチッコーネ、シャンプッサン、ベノートの4名に絞られる。一方のプロトンからはカラパスやゴデュが早々と脱落し、ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)も遅れを喫する。ツールで総合エースを張る選手たちが一抹の不安を見せる中、ジョナタン・カストロビエホ(スペイン、イネオス・グレナディアーズ)が単独で飛び出し、先頭集団への合流を目指した。
9度目のツール出場を予定しているカストロビエホは約20kmの単独追走を実らせ、2級山岳の山頂直前で逃げグループに合流。しかし最後から2つ目の1級山岳ポルト峠(距離7.4km/平均6.8%)でチッコーネがアタックすると、アラフィリップを除く全員をふるい落とした。その1分後方のプロトンではUAEチームエミレーツのハイスピード牽引が集団を崩壊させ、アダム・イェーツ(イギリス)のアタックにマイヨジョーヌを着るヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ)が唯一追従した。
アラフィリップも引き離したチッコーネは先頭でポルト峠の山頂に達し、単独で5kmのダウンヒルに突入する。遅れたアラフィリップを追い抜いていくイェーツは一度スピードを緩めたため、総合3位のベン・オコーナー(オーストラリア、AG2Rシトロエン)やジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ)が合流し、山頂の手前でアントニオ・ペドレロ(スペイン、モビスター)が飛び出した。
途中ヒヤッとさせるコーナーリングを見せながらチッコーネは下りをこなし、最大勾配24%の激坂が待ち受ける1級山岳ラ・バスティーユ(距離1.8km/平均14.2%)に入る。この時点でペドレロと39秒、マイヨジョーヌグループと56秒の差をつけたチッコーネのペースは最後まで落ちることなく、トップでフィニッシュラインを通過。チッコーネはツールに向け弾みをつける勝利を掴んだと共に、翌週に控える結婚に花を添えた。
「ラスト500mはとても長く、でも素晴らしい観客のおかげで走り切ることができた。予定していたジロはコロナ感染で不出場となったが、10日間の完全休息を経て、100%ではないもののツールに向けて徐々にコンディションは上がっている」と、カンペナールツを逆転して山岳賞ジャージを獲得したチッコーネは言う。また「未来の妻に最高のプレゼントとなった。だが僕の目標は変わらず、ツールでステージ優勝を挙げることだ」とツールに向け意気込みを語った。
一方の総合上位陣を含んだ先鋭集団はベノートの牽引で最終山岳に突入し、ラファウ・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ)のペーシングでペドレロをキャッチ。そのカウンターでヴィンゲゴーがアタックし、イェーツから10秒差をつけて総合優勝を手に入れた。
今大会ステージ2勝を挙げ、昨年のプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)に続いてユンボ・ヴィスマにチーム2連覇をもたらしたヴィンゲゴー。「名誉あるレースで総合優勝できて誇りに思う。だがこの勝利は僕一人のものではない。クライスヴァイクの落車は残念だが、レースを終始コントロールしてくれたチームメイトのものでもある。合宿からここまでの調子はよく、この後数日間休息を取り、ツール・ド・フランスに向けて集中力を高めていく」とヴィンゲゴーはコメントした。
クリテリウム・デュ・ドーフィネ2023第8ステージ結果
1位 | ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード) | 4:06:04 |
2位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ) | +0:23 |
3位 | アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ) | +0:33 |
4位 | ベン・オコーナー(オーストラリア、AG2Rシトロエン) | +0:49 |
5位 | ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス) | +0:54 |
6位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) | +0:57 |
7位 | ラファウ・マイカ(ポーランド、UAEチームエミレーツ) | +1:00 |
8位 | ジャック・ヘイグ(オーストラリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
9位 | ルイス・メインチェス(南アフリカ、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ) | |
10位 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | +1:03 |
個人総合成績
1位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ) | 29:28:39 |
2位 | アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ) | +2:23 |
3位 | ベン・オコーナー(オーストラリア、AG2Rシトロエン) | +2:56 |
4位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) | +3:16 |
5位 | ジャック・ヘイグ(オーストラリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +3:47 |
6位 | ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス) | +4:51 |
7位 | ルイス・メインチェス(南アフリカ、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ) | +5:02 |
8位 | トースタイン・トレーエン(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリングチーム) | +5:15 |
9位 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | +5:19 |
10位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、スーダル・クイックステップ) | +5:37 |
その他の特別賞
ポイント賞 | クリストフ・ラポルト(フランス、ユンボ・ヴィスマ) |
山岳賞 | ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード) |
ヤングライダー賞 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) |
チーム総合成績 | イネオス・グレナディアーズ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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