2023/06/05(月) - 12:00
急坂と6箇所の石畳を越えるブリュッセルクラシック。第103回を迎えた歴史深いワンデーレースをアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)が勝利し、ツール・ド・フランスに向けて弾みをつけた。
クリテリウム・デュ・ドーフィネの初日と時を同じく、ベルギーの首都ブリュッセルで「ブリュッセル・サイクリングクラシック(UCI1.Pro)」が行われた。初開催が1893年と歴史深いワンデーレースは、中盤に「ミュール・カペルミュール」「ボスベルグ」「コンゴベルグ」を含む周回コースを2周することが特徴。しかしそれ以降はフィニッシュまで平坦路が続くため、スプリンター向きのレースとなっている。
オールラウンダーがドーフィネに集結する一方で、ツール・ド・フランスを目指すスプリンターたちはツール・ド・スイスを前に本大会に集結。そのためスタート地点にはアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)や怪我明けのビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)、ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)などトップスプリンターが集結した。
207kmレースで逃げを打ったのは地元ベルギー出身のイェンス・レインデルス(イスラエル・プレミアテック)ら4名。それをアンテルマルシェ・サーカス・ワンティが牽引するメイン集団が追い、1度目のミュール・カペルミュールを含む急坂区間で20名の先鋭集団が誕生した。
デマールやギルマイ、ヨルディ・メーウス(ベルギー、ボーラ・ハンスグローエ)など有力スプリンターが入った集団に対し、メルリールが遅れたためスーダル・クイックステップはジェイコ・アルウラーと共に追走する。しかし最後まで追いつくことは叶わず、途中ギルマイによる虚を突くアタックを抑え込んだ第1追走集団が、2度目の急坂を前に逃げ集団を捉えた。
先頭集団で単騎のケランド・オブライアン(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)が何度もアタックを仕掛けるものの、その度にアシストを残すアンテルマルシェやグルパマFDJが潰す。そしてオブライアンの思惑に反し、勝負は集団スプリントに持ち込まれた。
ウノエックス・プロサイクリングチームの牽引からトビアスルンド・アンドレースン(デンマーク、チームDSM)が先んじてスプリントを開始。そのスピードにギルマイが伸び悩むなか、冷静に踏み込んだデマールがアンドレースンに並び、ハンドルを投げて勝利した。
「厳しい勝負になると分かっていたので、ギリギリまでスプリントするタイミングを図っていた。だからギルマイの背後につき、残り200mで彼が腰を上げたので僕も同時にスプリントした。今シーズン2勝目となった今日は、丘と石畳を越えるタフなレースだったよ」とデマールは言う。
シーズン序盤こそ勝利から遠かったものの、5月27日のブックル・ドゥ・ラ・マイエンヌ第2ステージで今季初勝利。そしてこの2勝目と、ツールに向けて弾みをつけた。
クリテリウム・デュ・ドーフィネの初日と時を同じく、ベルギーの首都ブリュッセルで「ブリュッセル・サイクリングクラシック(UCI1.Pro)」が行われた。初開催が1893年と歴史深いワンデーレースは、中盤に「ミュール・カペルミュール」「ボスベルグ」「コンゴベルグ」を含む周回コースを2周することが特徴。しかしそれ以降はフィニッシュまで平坦路が続くため、スプリンター向きのレースとなっている。
オールラウンダーがドーフィネに集結する一方で、ツール・ド・フランスを目指すスプリンターたちはツール・ド・スイスを前に本大会に集結。そのためスタート地点にはアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)や怪我明けのビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)、ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)などトップスプリンターが集結した。
207kmレースで逃げを打ったのは地元ベルギー出身のイェンス・レインデルス(イスラエル・プレミアテック)ら4名。それをアンテルマルシェ・サーカス・ワンティが牽引するメイン集団が追い、1度目のミュール・カペルミュールを含む急坂区間で20名の先鋭集団が誕生した。
デマールやギルマイ、ヨルディ・メーウス(ベルギー、ボーラ・ハンスグローエ)など有力スプリンターが入った集団に対し、メルリールが遅れたためスーダル・クイックステップはジェイコ・アルウラーと共に追走する。しかし最後まで追いつくことは叶わず、途中ギルマイによる虚を突くアタックを抑え込んだ第1追走集団が、2度目の急坂を前に逃げ集団を捉えた。
先頭集団で単騎のケランド・オブライアン(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)が何度もアタックを仕掛けるものの、その度にアシストを残すアンテルマルシェやグルパマFDJが潰す。そしてオブライアンの思惑に反し、勝負は集団スプリントに持ち込まれた。
ウノエックス・プロサイクリングチームの牽引からトビアスルンド・アンドレースン(デンマーク、チームDSM)が先んじてスプリントを開始。そのスピードにギルマイが伸び悩むなか、冷静に踏み込んだデマールがアンドレースンに並び、ハンドルを投げて勝利した。
「厳しい勝負になると分かっていたので、ギリギリまでスプリントするタイミングを図っていた。だからギルマイの背後につき、残り200mで彼が腰を上げたので僕も同時にスプリントした。今シーズン2勝目となった今日は、丘と石畳を越えるタフなレースだったよ」とデマールは言う。
シーズン序盤こそ勝利から遠かったものの、5月27日のブックル・ドゥ・ラ・マイエンヌ第2ステージで今季初勝利。そしてこの2勝目と、ツールに向けて弾みをつけた。
ブリュッセル・サイクリングクラシック2023結果
1位 | アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ) | 4:41:51 |
2位 | トビアスルンド・アンドレースン(デンマーク、チームDSM) | |
3位 | ヨルディ・メーウス(ベルギー、ボーラ・ハンスグローエ) | |
4位 | ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ) | |
5位 | ドリス・ファンヘステル(ベルギー、トタルエネルジー) | |
6位 | クレマン・ヴァントゥリーニ(フランス、AG2Rシトロエン) | |
7位 | マティス・ルーヴェル(フランス、アルケア・サムシック) | |
8位 | トム・ファンアスブルック(ベルギー、イスラエル・プレミアテック) | |
9位 | セドリック・ビューレンス(ベルギー、ロット・デスティニー) | |
10位 | デレク・ジー(カナダ、イスラエル・プレミアテック) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp