2023/05/30(火) - 10:00
イギリス・ロンドンを舞台にした「ライド・ロンドンクラシック」が閉幕。バルサモが初日で落車リタイアするなか、シャーロッテ・コール(オランダ、チームDSM)が区間2勝をマークして自身初となる総合優勝に輝いた。
スペインでラ・ブエルタ・フェメニーナを含むステージレース3連戦を終え、女子ワールドツアーの舞台はイギリスへ。5月26日(金)から28日(日)、ロンドンを巡る3日間レースが行われた。
2012年のロンドン五輪の準備大会として初開催され、それ以降は男子レースやブロンプトン世界選手権などと併催。そして2年間の中止を経て昨年から3日間のステージレースとして復活し、同じイギリスで2週間後に行われるウィメンズ・ツアー(今年は資金難で中止)と共に、イギリス最大の女子レースをして開催されてきた。
コースはイギリスの平野を走る平坦路。初日と2日目はロンドン北東にあるエセックス州を舞台とし、最終日はロンドン市内を巡る周回コースとなっている。そのため初日のスタートラインには元世界王者エリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード)やシャーロッテ・コール(オランダ、チームDSM)、キアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ)など有力スプリンターが集結。昨年3戦全勝を挙げたロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス)は出場しなかったものの、過去にロード英国王者に4度輝いているエリザベス・ダイグナン(トレック・セガフレード)など地元の有力選手たちが顔を揃えた。
第1ステージ
序盤に2人が逃げた大会初日は、その後メイン集団からダニエレ・シュロスビー(イギリス、DASハンドスリング)が合流して3名に。それを追うプロトンでは優勝候補筆頭のバルサモが落車でレースを去り、同じく巻き込まれたダイグナンはそのまま続行。逃げを捉えた後もトレック・セガフレードがアタックを繰り返したことでプロトンは人数が絞られ、15名による集団スプリントになだれ込む。
地元イギリスのファイファー・ジョルジ(チームDSM)のリードアウトの後ろにコールの姿はなく、それを利用してクララ・コッポニ(フランス、FDJ・スエズ)が先頭へ。しかし遅れてスプリントを開始したコールのトップスピードは圧倒的で、コッポニに3車身をつけたコールが初日勝者に輝いた。
第2ステージ
大会2日目は高級塩で有名なエセックス地方マルドンを巡る133.1kmで争われた。コーナーが多く、細かなアップダウンを含むコースでエイプリル・テイシー(イギリス、ライフプラス・ワフー)が1人逃げを実行する。しかしこの単独エスケープは長くは続かず、コース中盤で捉まるとアンナ・ヘンダーソン(イギリス、ユンボ・ヴィスマ)が登りでペースを上げ、プロトンの選別にかかる。
30名程度に絞られた集団からマイケ・ファンデルダイン(オランダ、キャニオン・スラム)が残り12km地点で飛び出し、最大38秒のリードを築く。それを追うプロトンでは落車により半数が遅れ、集団復帰したコールやダイグナンがフィニッシュ手前300mでファンデルダインをキャッチ。そして緩斜面のスプリント勝負を、集団で脚を溜めていたキャニオン・スラムのクロエ・ダイガート(アメリカ)が勝利した。
第3ステージ
キャニオン・スラムのチーム力が実った2日目を経て、翌日の第3ステージはロンドン市街地の周回コースを巡る91.2kmの平坦路。ビクトワール・ベルトー(フランス、コフィディス)ら3名が形成した逃げグループをチームDSMやトレック・セガフレードが先頭を固めるプロトンが追いかける形でレースは進行した。
そして最終周回で逃げが捉まり、集団スプリントで有利な状況を作り出したいキャニオン・スラムのサラ・ローイ(オーストラリア)がアタック。しかしローイはフラムルージュ(残り1km地点)を前に引き戻され、集団スプリントが幕開ける。
チームDSMとキャニオン・スラムがトレインを並べ、ダイガートのリードアウトからマイケ・ファンデルダイン(オランダ、キャニオン・スラム)が飛び出す前にコールがスプリントを開始。そしてコールはキャニオン・スラムの2人を力でねじ伏せ、区間2勝目を手に入れた。
絶対的エースだったウィーベスが移籍後、チームDSMのスプリントエースを任されているコール。「本当に嬉しい。チーム一丸となり掴んだ勝利。前日の落車の影響もあり、調子はあまり良くなかった。だが、チームが私を信じてくれ、それに応えようと脚に力を込めた」と、自身初となるステージレースの総合優勝にも輝いたコールは喜んだ。
スペインでラ・ブエルタ・フェメニーナを含むステージレース3連戦を終え、女子ワールドツアーの舞台はイギリスへ。5月26日(金)から28日(日)、ロンドンを巡る3日間レースが行われた。
2012年のロンドン五輪の準備大会として初開催され、それ以降は男子レースやブロンプトン世界選手権などと併催。そして2年間の中止を経て昨年から3日間のステージレースとして復活し、同じイギリスで2週間後に行われるウィメンズ・ツアー(今年は資金難で中止)と共に、イギリス最大の女子レースをして開催されてきた。
コースはイギリスの平野を走る平坦路。初日と2日目はロンドン北東にあるエセックス州を舞台とし、最終日はロンドン市内を巡る周回コースとなっている。そのため初日のスタートラインには元世界王者エリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード)やシャーロッテ・コール(オランダ、チームDSM)、キアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ)など有力スプリンターが集結。昨年3戦全勝を挙げたロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス)は出場しなかったものの、過去にロード英国王者に4度輝いているエリザベス・ダイグナン(トレック・セガフレード)など地元の有力選手たちが顔を揃えた。
第1ステージ
序盤に2人が逃げた大会初日は、その後メイン集団からダニエレ・シュロスビー(イギリス、DASハンドスリング)が合流して3名に。それを追うプロトンでは優勝候補筆頭のバルサモが落車でレースを去り、同じく巻き込まれたダイグナンはそのまま続行。逃げを捉えた後もトレック・セガフレードがアタックを繰り返したことでプロトンは人数が絞られ、15名による集団スプリントになだれ込む。
地元イギリスのファイファー・ジョルジ(チームDSM)のリードアウトの後ろにコールの姿はなく、それを利用してクララ・コッポニ(フランス、FDJ・スエズ)が先頭へ。しかし遅れてスプリントを開始したコールのトップスピードは圧倒的で、コッポニに3車身をつけたコールが初日勝者に輝いた。
第2ステージ
大会2日目は高級塩で有名なエセックス地方マルドンを巡る133.1kmで争われた。コーナーが多く、細かなアップダウンを含むコースでエイプリル・テイシー(イギリス、ライフプラス・ワフー)が1人逃げを実行する。しかしこの単独エスケープは長くは続かず、コース中盤で捉まるとアンナ・ヘンダーソン(イギリス、ユンボ・ヴィスマ)が登りでペースを上げ、プロトンの選別にかかる。
30名程度に絞られた集団からマイケ・ファンデルダイン(オランダ、キャニオン・スラム)が残り12km地点で飛び出し、最大38秒のリードを築く。それを追うプロトンでは落車により半数が遅れ、集団復帰したコールやダイグナンがフィニッシュ手前300mでファンデルダインをキャッチ。そして緩斜面のスプリント勝負を、集団で脚を溜めていたキャニオン・スラムのクロエ・ダイガート(アメリカ)が勝利した。
第3ステージ
キャニオン・スラムのチーム力が実った2日目を経て、翌日の第3ステージはロンドン市街地の周回コースを巡る91.2kmの平坦路。ビクトワール・ベルトー(フランス、コフィディス)ら3名が形成した逃げグループをチームDSMやトレック・セガフレードが先頭を固めるプロトンが追いかける形でレースは進行した。
そして最終周回で逃げが捉まり、集団スプリントで有利な状況を作り出したいキャニオン・スラムのサラ・ローイ(オーストラリア)がアタック。しかしローイはフラムルージュ(残り1km地点)を前に引き戻され、集団スプリントが幕開ける。
チームDSMとキャニオン・スラムがトレインを並べ、ダイガートのリードアウトからマイケ・ファンデルダイン(オランダ、キャニオン・スラム)が飛び出す前にコールがスプリントを開始。そしてコールはキャニオン・スラムの2人を力でねじ伏せ、区間2勝目を手に入れた。
絶対的エースだったウィーベスが移籍後、チームDSMのスプリントエースを任されているコール。「本当に嬉しい。チーム一丸となり掴んだ勝利。前日の落車の影響もあり、調子はあまり良くなかった。だが、チームが私を信じてくれ、それに応えようと脚に力を込めた」と、自身初となるステージレースの総合優勝にも輝いたコールは喜んだ。
第1ステージ(5月26日)結果
1位 | シャーロッテ・コール(オランダ、チームDSM) | 3:56:35 |
2位 | クララ・コッポニ(フランス、FDJ・スエズ) | |
3位 | エリザベス・ダイグナン(トレック・セガフレード) |
第2ステージ(5月27日)結果
1位 | クロエ・ダイガート(アメリカ、キャニオン・スラム) | 3:26:33 |
2位 | エリザベス・ダイグナン(トレック・セガフレード) | |
3位 | ソラヤ・パラディン(イタリア、キャニオン・スラム) |
第3ステージ(5月28日)結果
1位 | シャーロッテ・コール(オランダ、チームDSM) | 2:11:58 |
2位 | クロエ・ダイガート(アメリカ、キャニオン・スラム) | |
3位 | マイケ・ファンデルダイン(オランダ、キャニオン・スラム) |
個人総合成績
1位 | シャーロッテ・コール(オランダ、チームDSM) | 9:34:41 |
2位 | クロエ・ダイガート(アメリカ、キャニオン・スラム) | +0:11 |
3位 | エリザベス・ダイグナン(トレック・セガフレード) | +0:15 |
その他の特別賞
ポイント賞 | シャーロッテ・コール(オランダ、チームDSM) |
山岳賞 | ハンナ・ヨハンソン(スウェーデン、トレッリ) |
ヤングライダー賞 | エレオノラ・ガスパリーニ(イタリア、UAEチームADQ) |
チーム総合成績 | ユンボ・ヴィスマ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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