2023/05/14(日) - 14:30
1級山岳にフィニッシュするツール・ド・ハンガリー第4ステージで、24歳のヤニス・ヴォワザール(スイス、チューダー・プロサイクリングチーム)が独走勝利。ヒルシが区間4位でリーダジャージを守り、総合優勝に王手をかけた。
中央ヨーロッパのハンガリーを舞台に開催されているツール・ド・ハンガリー(UCI.Pro)は第4ステージを迎えた。最終日前日のこの日は4つの2級を越え、最後に1級山岳ドドゴコ(距離10.9km/平均4.3%)にフィニッシュするクイーンステージだ。
総距離206.4kmのレースで逃げグループを形成したのはイヴ・ランパールト(スーダル・クイックステップ)やヤスペル・デブイスト(ロット・デスティニー)、ドリース・デボント(アルペシン・ドゥクーニンク)といった経験豊富なベルギー人たち。最終的に計6名となった選手たちは、UAEチームエミレーツが先導するメイン集団に対し5分弱のリードを積み上げた。
前日にジロ・デ・イタリアで2年振りの勝利を挙げたエオーロ・コメタのダビド・マルティン(スペイン)が、まずは逃げ集団から脱落。すると3分30秒差前後で推移するハイペースにプロチームの選手たちも遅れていき、残り38km地点で先頭はベルギーの3名になった。
総合上位に2名(3位プール、4位オンレー)を入れるチームDSMがプロトンの牽引に加わると、逃げとの差は一気に縮小する。最後から2つ目の2級山岳に入ったメイン集団ではジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)が加速し、総合リーダーのマルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ)にプレッシャーを与える。
先頭集団からデボントが遅れ、残り4kmで1分差を切ったプロトンからナルバエスが再びアタック。これをヒルシをアシストするフィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、UAEチームエミレーツ)が引き戻し、ヤニス・ヴォワザール(スイス、チューダー・プロサイクリングチーム)の加速にエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)が食らいついた。
しかしヴォワザールはベルナルを引き離し、先頭のランパールトとデブイストに合流する。そしてここまで200km近く逃げた2名とヴォワザールとの脚の差は歴然で、再度アタックして単独先頭に躍り出たヴォワザールが1級山岳を制覇。プロ初勝利を飾った。
ヴォワザールはアルケア・サムシックで2021年にプロデビューを果たした24歳。2021年のU23ジロ・デ・イタリアではフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)を退けて区間優勝を果たすなど、スイス注目の若手クライマーだ。
その10秒遅れでフィニッシュラインにやってきたプロトンは、ティボー・ネイス(ベルギー、トレック・セガフレード)が先着して2位を獲得。この集団内の4位でフィニッシュしたヒルシがリーダジャージのキープ。翌日はハンガリーの首都ブタペストを舞台にした平坦の周回コースのため、総合優勝に王手をかけた。
中央ヨーロッパのハンガリーを舞台に開催されているツール・ド・ハンガリー(UCI.Pro)は第4ステージを迎えた。最終日前日のこの日は4つの2級を越え、最後に1級山岳ドドゴコ(距離10.9km/平均4.3%)にフィニッシュするクイーンステージだ。
総距離206.4kmのレースで逃げグループを形成したのはイヴ・ランパールト(スーダル・クイックステップ)やヤスペル・デブイスト(ロット・デスティニー)、ドリース・デボント(アルペシン・ドゥクーニンク)といった経験豊富なベルギー人たち。最終的に計6名となった選手たちは、UAEチームエミレーツが先導するメイン集団に対し5分弱のリードを積み上げた。
前日にジロ・デ・イタリアで2年振りの勝利を挙げたエオーロ・コメタのダビド・マルティン(スペイン)が、まずは逃げ集団から脱落。すると3分30秒差前後で推移するハイペースにプロチームの選手たちも遅れていき、残り38km地点で先頭はベルギーの3名になった。
総合上位に2名(3位プール、4位オンレー)を入れるチームDSMがプロトンの牽引に加わると、逃げとの差は一気に縮小する。最後から2つ目の2級山岳に入ったメイン集団ではジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)が加速し、総合リーダーのマルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ)にプレッシャーを与える。
先頭集団からデボントが遅れ、残り4kmで1分差を切ったプロトンからナルバエスが再びアタック。これをヒルシをアシストするフィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、UAEチームエミレーツ)が引き戻し、ヤニス・ヴォワザール(スイス、チューダー・プロサイクリングチーム)の加速にエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)が食らいついた。
しかしヴォワザールはベルナルを引き離し、先頭のランパールトとデブイストに合流する。そしてここまで200km近く逃げた2名とヴォワザールとの脚の差は歴然で、再度アタックして単独先頭に躍り出たヴォワザールが1級山岳を制覇。プロ初勝利を飾った。
ヴォワザールはアルケア・サムシックで2021年にプロデビューを果たした24歳。2021年のU23ジロ・デ・イタリアではフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)を退けて区間優勝を果たすなど、スイス注目の若手クライマーだ。
その10秒遅れでフィニッシュラインにやってきたプロトンは、ティボー・ネイス(ベルギー、トレック・セガフレード)が先着して2位を獲得。この集団内の4位でフィニッシュしたヒルシがリーダジャージのキープ。翌日はハンガリーの首都ブタペストを舞台にした平坦の周回コースのため、総合優勝に王手をかけた。
ツール・ド・ハンガリー2023第4ステージ結果
1位 | ヤニス・ヴォワザール(スイス、チューダー・プロサイクリングチーム) | 5:04:14 |
2位 | ティボー・ネイス(ベルギー、トレック・セガフレード) | +0:10 |
3位 | シルヴァン・モニケ(ベルギー、ロット・デスティニー) | |
4位 | マルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ) | |
5位 | ベン・トゥレット(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) |
個人総合成績
1位 | マルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ) | 17:19:28 |
2位 | ベン・トゥレット(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +0:10 |
3位 | ヤニス・ヴォワザール(スイス、チューダー・プロサイクリングチーム) | +0:13 |
4位 | マックス・プール(イギリス、チームDSM) | +0:16 |
5位 | シルヴァン・モニケ(ベルギー、ロット・デスティニー) | +0:18 |
その他の特別賞
ポイント賞 | マティアス・ストチェック(スロバキア、ATTイベストメント) |
山岳賞 | セバスティアン・シェーンベルガー(オーストリア、ヒューマンパワードヘルス) |
チーム総合成績 | イネオス・グレナディアーズ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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