2023/04/28(金) - 09:00
前日に続き、パンチャーとクライマーによる集団スプリントとなったツール・ド・ロマンディ第2ステージ。ユンボの高速牽引を耐えたイーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が圧巻のスプリント勝利を挙げた。
ジロ・デ・イタリアやツール・ド・フランスを見据えたオールラウンダーやクライマーが集った第76回ツール・ド・ロマンディ(UCIワールドツアー)。その3日目、第2ステージはレース後半に2つの3級山岳と3つの2級山岳が詰め込まれた丘陵ステージだ。
スイスのモルト―を出発して山間部を駆けるこの日は、前日も逃げたジュリアン・ベルナール(フランス、トレック・セガフレード)とグレブ・ブルセンスキー(カザフスタン、アスタナ・カザフスタン)、今年コフィディスからチューダー・プロサイクリングチームに加入したトム・ボーリ(スイス)の3名がエスケープ。山岳賞ジャージを着るベルナールがカテゴリー山岳を連続でトップ通過し、順調に山岳ポイントを加算していった。
リエージュ~バストーニュ~リエージュこそ制したものの、昨年に続き低調な春となったスーダル・クイックステップがチーム3連勝を目指し、メイン集団をコントロールする。レース後半からユンボ・ヴィスマに集団先頭が代わると、逃げとのタイム差が一気に縮小。特にジロに出場するロベルト・ヘーシンク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)の牽引は強烈で、残り42kmでボーリを、残り30km地点でベルナールとブルセンスキーを捉えた。
後半に詰め込まれた山岳とユンボによるスピードアップにより、ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、イスラエル・プレミアテック)やエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)などのピュアスプリンターたちは、この日もメイン集団から脱落する。そして60名程度まで絞られたプロトンから、最後の3級山岳ル・コミュナル(残り13km地点)でマイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック)がアタックした。
これにトーマス・グローグ(イギリス、ユンボ・ヴィスマ)とグレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、モビスター)が追従したが、共にエースが後続にいるため先頭交代を拒否。そのためペースが上がらず、アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ)が自らブリッジを掛けて集団はひと塊に戻った。
フィニッシュまで続く下りや平坦路でマッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ、モビスター)やフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)、ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)が仕掛けるものの決まらない。そして勝負は前日に続き集団スプリントに持ち込まれ、パンチャーとクライマーによる争いをスピードに長けるイーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が制した。
「スプリントは余裕を持って勝利できたが、その直前の登りが厳しかった。ユンボがハイペースに持ち込み、いくつかのアタックが生まれた。そんな展開を集団前方で完璧に耐えることができた」とヘイターはレースを振り返った。
2位には怪我によりこれがシーズン開幕レースとなったフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)が入り、3位はロマン・バルデ(フランス、チームDSM)。総合首位にはボーナスタイム-10秒を加算したヘイターが立ち、2位には6秒差でトビアス・フォス(ノルウェー、ユンボ・ヴィスマ)とレミ・カヴァニャ(フランス、スーダル・クイックステップ)がつけている。
翌日はシャテル・サン・ドニを舞台にした18.75kmの個人タイムトライアル。スタートして6kmまでは平坦で、コースの真ん中に距離4.3km/平均勾配5.7%の登りが登場。フィニッシュはそこから約8kmの平坦、下り坂の先にある。
ジロ・デ・イタリアやツール・ド・フランスを見据えたオールラウンダーやクライマーが集った第76回ツール・ド・ロマンディ(UCIワールドツアー)。その3日目、第2ステージはレース後半に2つの3級山岳と3つの2級山岳が詰め込まれた丘陵ステージだ。
スイスのモルト―を出発して山間部を駆けるこの日は、前日も逃げたジュリアン・ベルナール(フランス、トレック・セガフレード)とグレブ・ブルセンスキー(カザフスタン、アスタナ・カザフスタン)、今年コフィディスからチューダー・プロサイクリングチームに加入したトム・ボーリ(スイス)の3名がエスケープ。山岳賞ジャージを着るベルナールがカテゴリー山岳を連続でトップ通過し、順調に山岳ポイントを加算していった。
リエージュ~バストーニュ~リエージュこそ制したものの、昨年に続き低調な春となったスーダル・クイックステップがチーム3連勝を目指し、メイン集団をコントロールする。レース後半からユンボ・ヴィスマに集団先頭が代わると、逃げとのタイム差が一気に縮小。特にジロに出場するロベルト・ヘーシンク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)の牽引は強烈で、残り42kmでボーリを、残り30km地点でベルナールとブルセンスキーを捉えた。
後半に詰め込まれた山岳とユンボによるスピードアップにより、ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、イスラエル・プレミアテック)やエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)などのピュアスプリンターたちは、この日もメイン集団から脱落する。そして60名程度まで絞られたプロトンから、最後の3級山岳ル・コミュナル(残り13km地点)でマイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック)がアタックした。
これにトーマス・グローグ(イギリス、ユンボ・ヴィスマ)とグレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、モビスター)が追従したが、共にエースが後続にいるため先頭交代を拒否。そのためペースが上がらず、アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ)が自らブリッジを掛けて集団はひと塊に戻った。
フィニッシュまで続く下りや平坦路でマッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ、モビスター)やフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)、ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)が仕掛けるものの決まらない。そして勝負は前日に続き集団スプリントに持ち込まれ、パンチャーとクライマーによる争いをスピードに長けるイーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が制した。
「スプリントは余裕を持って勝利できたが、その直前の登りが厳しかった。ユンボがハイペースに持ち込み、いくつかのアタックが生まれた。そんな展開を集団前方で完璧に耐えることができた」とヘイターはレースを振り返った。
2位には怪我によりこれがシーズン開幕レースとなったフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)が入り、3位はロマン・バルデ(フランス、チームDSM)。総合首位にはボーナスタイム-10秒を加算したヘイターが立ち、2位には6秒差でトビアス・フォス(ノルウェー、ユンボ・ヴィスマ)とレミ・カヴァニャ(フランス、スーダル・クイックステップ)がつけている。
翌日はシャテル・サン・ドニを舞台にした18.75kmの個人タイムトライアル。スタートして6kmまでは平坦で、コースの真ん中に距離4.3km/平均勾配5.7%の登りが登場。フィニッシュはそこから約8kmの平坦、下り坂の先にある。
ツアー・オブ・ジ・アルプス2023第2ステージ結果
1位 | イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | 3:55:20 |
2位 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) | |
3位 | ロマン・バルデ(フランス、チームDSM) | |
4位 | マッテオ・ソブレロ(イタリア、ジェイコ・アルウラー) | |
5位 | オスカー・オンレー(イギリス、チームDSM) | |
6位 | ハリー・スウェニー(オーストラリア、ロット・デスティニー) | |
7位 | コーブ・ホーセンス(ベルギー、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ) | |
8位 | マグナス・コルト(デンマーク、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
9位 | フィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、UAEチームエミレーツ) | |
10位 | ニック・シュルツ(オーストラリア、イスラエル・プレミアテック) |
個人総合成績
1位 | イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | 8:08:14 |
2位 | トビアス・フォス(ノルウェー、ユンボ・ヴィスマ) | +0:06 |
3位 | レミ・カヴァニャ(フランス、スーダル・クイックステップ) | |
4位 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) | +0:11 |
5位 | マッテオ・ソブレロ(イタリア、ジェイコ・アルウラー) | +0:14 |
6位 | ネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル、モビスター) | +0:15 |
7位 | ロマン・バルデ(フランス、チームDSM) | +0:17 |
8位 | ジョナタン・カストロビエホ(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | |
9位 | フィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、UAEチームエミレーツ) | |
10位 | ライナー・ケップリンガー(オーストリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:18 |
その他の特別賞
ポイント賞 | イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) |
山岳賞 | ジュリアン・ベルナール(フランス、トレック・セガフレード) |
ヤングライダー賞 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) |
チーム総合成績 | UAEチームエミレーツ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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