2023/03/17(金) - 16:30
5日間に及ぶツール・ド・台湾が閉幕し、最終日の集団スプリントで岡本隼(愛三工業レーシングチーム)が2位に入った。総合ではベンジャミ・プラデス(スペイン、JCL TEAM UKYO)が3位入賞を果たしている。初日、2日目のレースレポートはこちらから。
台湾の首都である台北市をスタートし、5日間をかけて南の高雄市を目指すツール・ド・台湾(UCI2.1)。アジアでも主要のステージレースである大会には日本からは愛三工業レーシングチームとJCL TEAM UKYO、キナンレーシングチーム、ヴィクトワール広島の4チームが出場した。
第3ステージ
レイモンド・クレダー(オランダ、JCL TEAM UKYO)が総合首位で迎えた第3ステージは、新竹市から山岳地帯を通って新竹市に至る154.5km。コース中盤に1級山岳が登場するものの、それ以外は平坦基調のため集団スプリントが予想された。
MTB選手でもあるカミロ・ゴメス(コロンビア、トリニティレーシング)の飛び出しをきっかけに成立した逃げは4名。メイン集団はリーダーチームであるJCL TEAM UKYOがコントロールし、残り50km地点で早くも逃げを吸収する。その後ライアン・カバナ(オーストラリア、キナンレーシングチーム)や小石祐馬(JCL TEAM UKYO)の入った先頭集団が形成された。
しかしこの逃げも長くは続かず、残り19km地点でプロトンは三度ひと塊となる。アスタナ・カザフスタン・デベロップメントチームやグリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネが集団前方に人数を集めながら集団スプリントへ。草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)のアシストから岡本隼が飛び出したものの、圧倒的なスピードを披露したティジル・デデッカー(ベルギー、ロット・デスティニー)が勝利した。
第4ステージ
大会4日目は総合優勝の行方を決定づけるクイーンステージ。南投県を巡るステージは165.5kmで、フィニッシュ地点は2級山岳(距離18.9km/平均3.1%)を登って細かなアップダウンを越えた先にある。10名による逃げグループが成立したこの日も、リーダーチームのJCL TEAM UKYOがバルディアーニCSFなどの協力を得ながらプロトンの牽引を担当した。
一時は6分まで拡がったリードはなかなかゼロになることはなく、先頭とメイン集団は残り17km地点に頂上のある2級山岳をクリア。逃げから粘った3名によるスプリントと思われた勝負は、残り200mでプロトンが3名をキャッチ。そして混沌の集団スプリントをイエロン・メイヤース (オランダ、トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム)が制した。
ベンジャミ・プラデス(スペイン、JCL TEAM UKYO)が区間3位に入った一方で、メイン集団からクレダーが遅れたことにより、ボーナスタイム-10秒を加算したメイヤースが総合首位浮上を叶えた。
第5ステージ
大会最終日は台湾第3の都市である高雄市を巡る146.4kmのステージ。レース中盤に現れる2級山岳を越えてからは、なだらかな下りがフィニッシュまで続いていくスプリントステージとなった。序盤からアタックと吸収を繰り返しながら、山本大喜(JCL TEAM UKYO)やカバナを含む9名の逃げグループが形成された。
しかし新しくリーダーチームとなったトレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチームがタイトにメイン集団のペースをコントロール。その思惑通り残り7km地点に最後まで粘ったカバナら2名が吸収し、勝負は大会4度目となる集団スプリントに持ち込まれた。
バルディアーニCSFのトレインを先頭に最終ストレートに突入し、残り250mから早くも初日を制したマロヤ・プスビカースが先頭に立つ。しかしエースであるロイ・イーフティング(オランダ)が集団に埋もれ、加速したエンリーコ・ザノンチェッロ(イタリア、グリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネ)が迫る岡本を抑えて勝利した。
2位で最終日を終えた岡本は「ツールド台湾5日間たくさんの応援ありがとうございました!一戦一戦目標を持ち、チームとして出来るレースをして戦えたと思います。トライアンドエラーで見えてきた課題もあり、スプリントに関しても得たものの多い遠征になりました!また頑張ります」と自身のSNSに綴っている。
総合優勝には4日目の勝者であるメイヤースが輝き、レイモンド・クレダー(オランダ、JCL TEAM UKYO)が総合3位で5日間のレースを終えている。
台湾の首都である台北市をスタートし、5日間をかけて南の高雄市を目指すツール・ド・台湾(UCI2.1)。アジアでも主要のステージレースである大会には日本からは愛三工業レーシングチームとJCL TEAM UKYO、キナンレーシングチーム、ヴィクトワール広島の4チームが出場した。
第3ステージ
レイモンド・クレダー(オランダ、JCL TEAM UKYO)が総合首位で迎えた第3ステージは、新竹市から山岳地帯を通って新竹市に至る154.5km。コース中盤に1級山岳が登場するものの、それ以外は平坦基調のため集団スプリントが予想された。
MTB選手でもあるカミロ・ゴメス(コロンビア、トリニティレーシング)の飛び出しをきっかけに成立した逃げは4名。メイン集団はリーダーチームであるJCL TEAM UKYOがコントロールし、残り50km地点で早くも逃げを吸収する。その後ライアン・カバナ(オーストラリア、キナンレーシングチーム)や小石祐馬(JCL TEAM UKYO)の入った先頭集団が形成された。
しかしこの逃げも長くは続かず、残り19km地点でプロトンは三度ひと塊となる。アスタナ・カザフスタン・デベロップメントチームやグリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネが集団前方に人数を集めながら集団スプリントへ。草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)のアシストから岡本隼が飛び出したものの、圧倒的なスピードを披露したティジル・デデッカー(ベルギー、ロット・デスティニー)が勝利した。
第4ステージ
大会4日目は総合優勝の行方を決定づけるクイーンステージ。南投県を巡るステージは165.5kmで、フィニッシュ地点は2級山岳(距離18.9km/平均3.1%)を登って細かなアップダウンを越えた先にある。10名による逃げグループが成立したこの日も、リーダーチームのJCL TEAM UKYOがバルディアーニCSFなどの協力を得ながらプロトンの牽引を担当した。
一時は6分まで拡がったリードはなかなかゼロになることはなく、先頭とメイン集団は残り17km地点に頂上のある2級山岳をクリア。逃げから粘った3名によるスプリントと思われた勝負は、残り200mでプロトンが3名をキャッチ。そして混沌の集団スプリントをイエロン・メイヤース (オランダ、トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム)が制した。
ベンジャミ・プラデス(スペイン、JCL TEAM UKYO)が区間3位に入った一方で、メイン集団からクレダーが遅れたことにより、ボーナスタイム-10秒を加算したメイヤースが総合首位浮上を叶えた。
第5ステージ
大会最終日は台湾第3の都市である高雄市を巡る146.4kmのステージ。レース中盤に現れる2級山岳を越えてからは、なだらかな下りがフィニッシュまで続いていくスプリントステージとなった。序盤からアタックと吸収を繰り返しながら、山本大喜(JCL TEAM UKYO)やカバナを含む9名の逃げグループが形成された。
しかし新しくリーダーチームとなったトレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチームがタイトにメイン集団のペースをコントロール。その思惑通り残り7km地点に最後まで粘ったカバナら2名が吸収し、勝負は大会4度目となる集団スプリントに持ち込まれた。
バルディアーニCSFのトレインを先頭に最終ストレートに突入し、残り250mから早くも初日を制したマロヤ・プスビカースが先頭に立つ。しかしエースであるロイ・イーフティング(オランダ)が集団に埋もれ、加速したエンリーコ・ザノンチェッロ(イタリア、グリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネ)が迫る岡本を抑えて勝利した。
2位で最終日を終えた岡本は「ツールド台湾5日間たくさんの応援ありがとうございました!一戦一戦目標を持ち、チームとして出来るレースをして戦えたと思います。トライアンドエラーで見えてきた課題もあり、スプリントに関しても得たものの多い遠征になりました!また頑張ります」と自身のSNSに綴っている。
総合優勝には4日目の勝者であるメイヤースが輝き、レイモンド・クレダー(オランダ、JCL TEAM UKYO)が総合3位で5日間のレースを終えている。
第3ステージ結果
1位 | ティジル・デデッカー(ベルギー、ロット・デスティニー) | 3:46:18 |
2位 | エンリーコ・ザノンチェッロ(イタリア、グリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネ) | |
3位 | レイモンド・クレダー(オランダ、JCL TEAM UKYO) | |
7位 | 岡本隼(愛三工業レーシングチーム) |
第4ステージ結果
1位 | イエロン・メイヤース (オランダ、トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム) | 4:00:25 |
2位 | ジョルディ・ロペス(スペイン、エキポ・ケルンファルマ) | |
3位 | ベンジャミ・プラデス(スペイン、JCL TEAM UKYO) |
第5ステージ結果
1位 | エンリーコ・ザノンチェッロ(イタリア、グリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネ) | 3:13:20 |
2位 | 岡本隼(愛三工業レーシングチーム) | |
3位 | ステファン・コーバー(オーストリア、チームフリンコウ・アドヴァリックス) |
個人総合成績
1位 | イエロン・メイヤース (オランダ、トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム) | 15:39:49 |
2位 | ジョルディ・ロペス(スペイン、エキポ・ケルンファルマ) | +0:01 |
3位 | レイモンド・クレダー(オランダ、JCL TEAM UKYO) | +0:07 |
その他の特別賞
ポイント賞 | エンリーコ・ザノンチェッロ(イタリア、グリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネ) |
山岳賞 | ジャック・エイトケン(ニュージーランド、セントジョージ・コンチネンタルサイクリング) |
チーム総合成績 | トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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