2023/03/06(月) - 15:30
男子レースで23kmの独走を決めたピドコックは「現実と思えないほど嬉しい」と喜び、女子優勝者フォレリングは「コペッキーが祝福の言葉を掛けてくれた」と不仲の疑惑を一蹴した。男女ストラーデビアンケを終えた選手たちの言葉を紹介します。男子のレースレポートはこちら、女子はこちらから。
男子レース優勝 トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)
この勝利が現実とわかるまで、しばらく時間が必要だろう。(メイン集団から飛び出したセクター8のアタックは)全く計画していなかった。でもあそこはレースが動く区間だったので脚に力を込めただけ。その後下りで後続と差が生まれたので、そのまま行ったんだ。
今週に入ってからは調子がよく、何か良いことが起きそうな気がしていた。今日は僕の日になる思っており、この素晴らしい勝利という形で現実となった。この勝利をどう捉えていいか分からないぐらい嬉しいよ。
後続に何度も迫られ、その度に「これで終わりだ。早く仕掛けすぎて脚を無駄にしてしまった」と後悔した。だが同時に、今日のレースのように展開の早い日は一度拡がった差を引き戻すのが難しいとも思っていた。近頃のレースでは選手の前にたくさんのモーターバイクがつくのだが、なぜか今日の僕の前には全然いなかった。ずっと待っていたのに(笑)。
主要クラシックでの勝利を欲し、ストラーデで優勝することができた。これでシーズンが終わったとしても満足と言える結果だが、このコンディションのままできるだけたくさんのレースを走りたい。
2位 ヴァランタン・マドゥアス(フランス、グルパマFDJ)
優勝できる脚があっただけに、喜びと悔しさが入り混じった複雑な気持ちだ。表彰台という結果はとても嬉しく、冬のトレーニングの成果が出たのだろう。だが大きな勝利を目前で逃してしまった。
素晴らしい走りで支えてくれたチームメイトに感謝したい。ストラーデビアンケでグルパマFDJが表彰台に上がったのは初めてのこと。この結果を忘れず、来年はより高みを目指し戻ってくる。
3位 ティシュ・ベノート (ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)
タラレバになるが、ピドコックを行かせるべきではなかった。今日はアッティラ(ヴァルテル)と僕の2人が最強であると示すことができた。脚の調子はよく、コンディションが最良にあることを再確認できた。レース前の僕は表彰台という結果に満足しただろうが、いまはより高みを目指せたと後悔している。優勝に足る脚はあったのだからね。
このレースは混沌とした展開になるのが常で、選手間のコミュニケーションや先読みが難しい。だからこそ特別なレースだし、これこそがストラーデビアンケだ。優勝にはあと一歩届かなかったものの、表彰台からの景色を楽しむことができた。
女子レース優勝 デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス)
てっきり2人で互いを祝福しながらフィニッシュラインを通過すると思っていた。だがロッタ(コペッキー)が最終コーナーで加速したので、私は混乱してしまった。「私のためにリードアウトをしくれているのか?」とも思ったが、彼女はそれ以上の加速を見せた。なので私も「わかった。ここからはチームメイトではない純粋な勝負をしよう」と気持ちを切り替え、私も脚に力を込めた。
レース後に着替えをするテントでロッタは「おめでとう。あなたの勝利は私も嬉しい」と祝福の言葉をかけてくれた。彼女に対しネガティブな感情はなく、心から私の勝利を祝福してくれた。
(フィニッシュした瞬間、オランダ語でコペッキーを罵るような言葉を発したことについて)
そんな言葉を発した記憶はない。しかし、仮に言っていたとしてもそれは「なんてことをしてくれたの!」というジョークみたいなもの。様々な感情がごちゃまぜになった結果かもしれないし、フィニッシュ後は多少ハイになるからね。
2位 ロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス)
デミ(フォレリング)は作戦通りの区間でアタックし、私も計画していた登りで合流を果たした。レース前の作戦が完璧にハマった。そして完璧なタイミングでフォークナーを捉えることができた。
フォークナーに追いついた瞬間、「これは私たち2人による勝負になった」と思った。だから2人で争い、勝者を決めることが最高の締めくくりだと思った。なぜなら私たち2人はプロフェッショナルな選手かつ、互いに勝利を欲しているのだからね。だから勝利をかけて戦うことができ、本当に良かったと思っている。
5位 アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)
デミ・フォレリングのアタックには、直前に仕掛けた私はついていくことができなかった。また、チームから追従できるメンバーもいなかった。フォレリングが飛び出したタイミングは完璧で、そこにコペッキーも加われば追走は困難になる。
私たちチームはもっと互いの力を知る必要がある。そうすれば次のレースで活かすことができるし、成長できる。私自身に関しては、優勝できる脚がなかった。だが今日は(トップ選手と)それほど差がないことが確認できたし、何より女子レースのレベルが年々向上していることがわかった。戦いはより激しく、より美しくなっている。
この後はスペインのテネリフェで合宿を行い、力をつけてフランドル・クラシックに臨みたい。
text:Sotaro.Arakawa
男子レース優勝 トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)
この勝利が現実とわかるまで、しばらく時間が必要だろう。(メイン集団から飛び出したセクター8のアタックは)全く計画していなかった。でもあそこはレースが動く区間だったので脚に力を込めただけ。その後下りで後続と差が生まれたので、そのまま行ったんだ。
今週に入ってからは調子がよく、何か良いことが起きそうな気がしていた。今日は僕の日になる思っており、この素晴らしい勝利という形で現実となった。この勝利をどう捉えていいか分からないぐらい嬉しいよ。
後続に何度も迫られ、その度に「これで終わりだ。早く仕掛けすぎて脚を無駄にしてしまった」と後悔した。だが同時に、今日のレースのように展開の早い日は一度拡がった差を引き戻すのが難しいとも思っていた。近頃のレースでは選手の前にたくさんのモーターバイクがつくのだが、なぜか今日の僕の前には全然いなかった。ずっと待っていたのに(笑)。
主要クラシックでの勝利を欲し、ストラーデで優勝することができた。これでシーズンが終わったとしても満足と言える結果だが、このコンディションのままできるだけたくさんのレースを走りたい。
2位 ヴァランタン・マドゥアス(フランス、グルパマFDJ)
優勝できる脚があっただけに、喜びと悔しさが入り混じった複雑な気持ちだ。表彰台という結果はとても嬉しく、冬のトレーニングの成果が出たのだろう。だが大きな勝利を目前で逃してしまった。
素晴らしい走りで支えてくれたチームメイトに感謝したい。ストラーデビアンケでグルパマFDJが表彰台に上がったのは初めてのこと。この結果を忘れず、来年はより高みを目指し戻ってくる。
3位 ティシュ・ベノート (ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)
タラレバになるが、ピドコックを行かせるべきではなかった。今日はアッティラ(ヴァルテル)と僕の2人が最強であると示すことができた。脚の調子はよく、コンディションが最良にあることを再確認できた。レース前の僕は表彰台という結果に満足しただろうが、いまはより高みを目指せたと後悔している。優勝に足る脚はあったのだからね。
このレースは混沌とした展開になるのが常で、選手間のコミュニケーションや先読みが難しい。だからこそ特別なレースだし、これこそがストラーデビアンケだ。優勝にはあと一歩届かなかったものの、表彰台からの景色を楽しむことができた。
女子レース優勝 デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス)
てっきり2人で互いを祝福しながらフィニッシュラインを通過すると思っていた。だがロッタ(コペッキー)が最終コーナーで加速したので、私は混乱してしまった。「私のためにリードアウトをしくれているのか?」とも思ったが、彼女はそれ以上の加速を見せた。なので私も「わかった。ここからはチームメイトではない純粋な勝負をしよう」と気持ちを切り替え、私も脚に力を込めた。
レース後に着替えをするテントでロッタは「おめでとう。あなたの勝利は私も嬉しい」と祝福の言葉をかけてくれた。彼女に対しネガティブな感情はなく、心から私の勝利を祝福してくれた。
(フィニッシュした瞬間、オランダ語でコペッキーを罵るような言葉を発したことについて)
そんな言葉を発した記憶はない。しかし、仮に言っていたとしてもそれは「なんてことをしてくれたの!」というジョークみたいなもの。様々な感情がごちゃまぜになった結果かもしれないし、フィニッシュ後は多少ハイになるからね。
2位 ロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス)
デミ(フォレリング)は作戦通りの区間でアタックし、私も計画していた登りで合流を果たした。レース前の作戦が完璧にハマった。そして完璧なタイミングでフォークナーを捉えることができた。
フォークナーに追いついた瞬間、「これは私たち2人による勝負になった」と思った。だから2人で争い、勝者を決めることが最高の締めくくりだと思った。なぜなら私たち2人はプロフェッショナルな選手かつ、互いに勝利を欲しているのだからね。だから勝利をかけて戦うことができ、本当に良かったと思っている。
5位 アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)
デミ・フォレリングのアタックには、直前に仕掛けた私はついていくことができなかった。また、チームから追従できるメンバーもいなかった。フォレリングが飛び出したタイミングは完璧で、そこにコペッキーも加われば追走は困難になる。
私たちチームはもっと互いの力を知る必要がある。そうすれば次のレースで活かすことができるし、成長できる。私自身に関しては、優勝できる脚がなかった。だが今日は(トップ選手と)それほど差がないことが確認できたし、何より女子レースのレベルが年々向上していることがわかった。戦いはより激しく、より美しくなっている。
この後はスペインのテネリフェで合宿を行い、力をつけてフランドル・クラシックに臨みたい。
text:Sotaro.Arakawa
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