2023/02/19(日) - 14:27
ジャパンサイクルリーグ(JCL)が主催する「GRAND CYCLE TOKYO丸の内クリテリウム」が、2月18日にJR東京駅の丸の内口前で開催された。レース前に開催されたシンポジウムの模様とあわせてレポートする。
「GRAND CYCLE TOKYO丸の内クリテリウム」は、2022年11月23日にレインボーブリッジで開催された「レインボーライド」と同じく、東京オリンピック・パラリンピックを契機に自転車活用を推進する東京都の「GRAND CYCLE TOKYO」の一環として開催された。
コースは、JR東京駅の丸の内口前から皇居に向けて伸びる「行幸通り」に設定された1周400mの長方形コース。これまで駅前でレースが開催された例はいくつかあるが、東京駅のような大ターミナル駅の近くでの開催は、エキシビジョンとは言え日本国内では初めてのケースだ。
レースのスタート前には、東京駅前にあるツーリストコミュニケーションセンター「Have a Nice TOKYO!」にて、JCLの片山右京チェアマン、元警視総監でJCL顧問の樋口建史氏、自転車活用推進本部の金籠史彦氏、NPO法人の自転車活用推進研究会理事長である小林成基氏、近代ツール・ド・フランス日本人初出場の今中大介氏らを交え、白戸太郎氏の司会進行でシンポジウムが開催された。
第1部では、日本国内における自転車を取り巻く現状と問題点について意見交換がなされた。歩行者と同じ扱いをされる道路交通法上の曖昧さや、取り締まりの是非、近年増えている自転車専用レーンの改善点など、行政や警察などの視点からの問題点と改善点が挙げられた。
第2部では、JCLチーム右京の総監督でもある橋本聖子参議院議員も加わり、スポーツとしての自転車が果たす役割について語られた。橋本議員は「医療、福祉、地場産業など、あらゆるものを結びつけることが出来るのが自転車である」とし、そのシンボリックな存在のひとつとしてJCLなどスポーツとしての自転車が果たす役割を片山チェアマンが語った。
そしてレンガ駅舎のライトアップが映えるようになった午後6時すぎ、8チーム計15名による丸の内クリテリウムがスタート。日中の3月並みの暖かさは日没により消えたものの、1周400mのコース沿いには二重・三重の観客が詰めかけた。
60周24kmのレースは終始ハイスピードの一列棒状で周回。途中35周目、45周目、50周目と3回の周回賞が設定され、それに合わせて数名が飛び出して先行する。しかしその都度後続集団が吸収し、勝負を決定づける逃げにはならないまま進行していく。
残り2周、ひとつにまとまって牽制気味になった集団を、フォン・チュン・カイ(宇都宮ブリッツェン)がペースアップして再び引き伸ばす。フィニッシュに向けてペースの上がった集団は、沢田桂太郎(スパークルおおいたレーシングチーム)、小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)らを先頭にホームストレートでのスプリント勝負へ。「暗くて慣れないコースで距離を見誤った」と言う沢田をかわし、2022年シーズンJCLチャンピオンの小野寺が優勝した。
小野寺は「まさか東京駅の目の前でレース出来ると思っていなかったのですごく楽しかった。ナイトレースは慣れていないので、沢田選手を最後に差せたのはラッキーだった。昨年はJCL本戦で沢田選手になかなか勝てなかったので、今年はガチンコ勝負で勝てるようにしたい」と表彰式でコメント。新たにチームメイトとなったフォンと初めてのレースとなったが「1チーム2名出走という個人戦のようなレースだったが、前半からフォン選手が前で引いてくれたり、最後のペースアップをしてくれたりと動いてくれた。今シーズンが楽しみな展開になった」と語った。
2023年のJCLシリーズ戦は、3月25日の「真岡芳賀ロードレース」で開幕する。
text&photo:Satoru Kato
「GRAND CYCLE TOKYO丸の内クリテリウム」は、2022年11月23日にレインボーブリッジで開催された「レインボーライド」と同じく、東京オリンピック・パラリンピックを契機に自転車活用を推進する東京都の「GRAND CYCLE TOKYO」の一環として開催された。
コースは、JR東京駅の丸の内口前から皇居に向けて伸びる「行幸通り」に設定された1周400mの長方形コース。これまで駅前でレースが開催された例はいくつかあるが、東京駅のような大ターミナル駅の近くでの開催は、エキシビジョンとは言え日本国内では初めてのケースだ。
レースのスタート前には、東京駅前にあるツーリストコミュニケーションセンター「Have a Nice TOKYO!」にて、JCLの片山右京チェアマン、元警視総監でJCL顧問の樋口建史氏、自転車活用推進本部の金籠史彦氏、NPO法人の自転車活用推進研究会理事長である小林成基氏、近代ツール・ド・フランス日本人初出場の今中大介氏らを交え、白戸太郎氏の司会進行でシンポジウムが開催された。
第1部では、日本国内における自転車を取り巻く現状と問題点について意見交換がなされた。歩行者と同じ扱いをされる道路交通法上の曖昧さや、取り締まりの是非、近年増えている自転車専用レーンの改善点など、行政や警察などの視点からの問題点と改善点が挙げられた。
第2部では、JCLチーム右京の総監督でもある橋本聖子参議院議員も加わり、スポーツとしての自転車が果たす役割について語られた。橋本議員は「医療、福祉、地場産業など、あらゆるものを結びつけることが出来るのが自転車である」とし、そのシンボリックな存在のひとつとしてJCLなどスポーツとしての自転車が果たす役割を片山チェアマンが語った。
そしてレンガ駅舎のライトアップが映えるようになった午後6時すぎ、8チーム計15名による丸の内クリテリウムがスタート。日中の3月並みの暖かさは日没により消えたものの、1周400mのコース沿いには二重・三重の観客が詰めかけた。
60周24kmのレースは終始ハイスピードの一列棒状で周回。途中35周目、45周目、50周目と3回の周回賞が設定され、それに合わせて数名が飛び出して先行する。しかしその都度後続集団が吸収し、勝負を決定づける逃げにはならないまま進行していく。
残り2周、ひとつにまとまって牽制気味になった集団を、フォン・チュン・カイ(宇都宮ブリッツェン)がペースアップして再び引き伸ばす。フィニッシュに向けてペースの上がった集団は、沢田桂太郎(スパークルおおいたレーシングチーム)、小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)らを先頭にホームストレートでのスプリント勝負へ。「暗くて慣れないコースで距離を見誤った」と言う沢田をかわし、2022年シーズンJCLチャンピオンの小野寺が優勝した。
小野寺は「まさか東京駅の目の前でレース出来ると思っていなかったのですごく楽しかった。ナイトレースは慣れていないので、沢田選手を最後に差せたのはラッキーだった。昨年はJCL本戦で沢田選手になかなか勝てなかったので、今年はガチンコ勝負で勝てるようにしたい」と表彰式でコメント。新たにチームメイトとなったフォンと初めてのレースとなったが「1チーム2名出走という個人戦のようなレースだったが、前半からフォン選手が前で引いてくれたり、最後のペースアップをしてくれたりと動いてくれた。今シーズンが楽しみな展開になった」と語った。
2023年のJCLシリーズ戦は、3月25日の「真岡芳賀ロードレース」で開幕する。
text&photo:Satoru Kato
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