2023/02/11(土) - 09:00
中東のアラブ首長国連邦で開催中のUAEツアー・ウィメン。2日連続の集団スプリントでロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス)が前日に敗れたシャーロッテ・コール(オランダ、チームDSM)を下し、移籍後初勝利を飾った。
UCIウィメンズワールドツアーとしては史上初の中東開催となったUAEツアー・ウィメン。その2日目はアル・ダフラ城から砂漠に囲まれた内陸を進み、海辺の街アル・ミルファにフィニッシュする133kmだ。起伏の全くないレイアウトのため2日連続の集団スプリントが予想された。
これがワールドツアー初戦となる與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)を含む116名が、現地時間1時10分にスタート。すると選手たちは早くも風の洗礼を受ける事となった。
西に進路を取る選手たちに対し、北側から吹きつける強風に集団は2つに分裂。前日勝者のシャーロッテ・コール(オランダ、チームDSM)やロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス)らスプリンターに加え、エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)やシルヴィア・ペルシコ(イタリア、UAEチームADQ)など総合勢も含む19名の先頭集団が出来上がった。
スタート後わずか15kmで形成された先頭集団に対し、選手を送り込めなかったFDJ・スエズが中心となったプロトンが追走をかける。しかし一時は5分以上の差をつけた先頭集団も、進路が北に変わり向かい風になったことで一気にペースダウン。フィニッシュ手前20kmで追走集団が合流したプロトンは、キャニオン・スラムを先頭にアル・ミルファに突入した。
このまま集団スプリントになだれ込むかと思いきや、残り10kmを切った地点で再び横風分断が発生。チームDSMやSDワークス、UAEチームADQなど前日にスプリントを繰り広げたチームに絞り込まれた集団による、スプリントバトルが幕開けた。
残り300mの最終コーナーで先頭を取ったのはチームDSM。イギリスナショナル選手権のU23TT王者ファイファー・ジョルジの牽引からコールが飛び出し、ほぼ同時に腰を上げたウィーベスが横に並ぶ。しかし世界最速と呼ばれるウィーベスのトップスピードにコールは敵わず、ウィーベスがシーズン初勝利を飾った。
「風の影響を受けるステージとなったが、いるべきところ(先頭集団)で走ることができた。スムーズかつ完璧なリードアウトのおかげで勝つことができた。この勝利がとても嬉しいし、明るい未来をもたらしてくれるだろう」と古巣チームDSMを下し、SDワークスに移籍後初勝利を上げたウィーベスはそう喜んだ。
一方、盤石のリードアウトを敷きながら敗れたコールは「皆が素晴らしい走りを見せてくれたスプリント。完璧なリードアウトだったが、最終コーナーでファイファー(ジョルジ)の背後から外れ、風を受ける位置に出てしまった」とコメント。「せっかくのチームワークを勝利に繋げることができず残念だが、日曜(第4ステージ)のスプリントに向けてモチベーションは高い」と意気込みを語った。
翌日は男子UAEツアーの名物フィニッシュ「ジュベルハフィート」を駆け上がるクイーンステージ。グレース・ブラウン(オーストラリア)とマルタ・カヴァッリ(イタリア)というクライマー2人を揃えるFDJ・スエズや、エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)の走りに注目だ。
UCIウィメンズワールドツアーとしては史上初の中東開催となったUAEツアー・ウィメン。その2日目はアル・ダフラ城から砂漠に囲まれた内陸を進み、海辺の街アル・ミルファにフィニッシュする133kmだ。起伏の全くないレイアウトのため2日連続の集団スプリントが予想された。
これがワールドツアー初戦となる與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)を含む116名が、現地時間1時10分にスタート。すると選手たちは早くも風の洗礼を受ける事となった。
西に進路を取る選手たちに対し、北側から吹きつける強風に集団は2つに分裂。前日勝者のシャーロッテ・コール(オランダ、チームDSM)やロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス)らスプリンターに加え、エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)やシルヴィア・ペルシコ(イタリア、UAEチームADQ)など総合勢も含む19名の先頭集団が出来上がった。
スタート後わずか15kmで形成された先頭集団に対し、選手を送り込めなかったFDJ・スエズが中心となったプロトンが追走をかける。しかし一時は5分以上の差をつけた先頭集団も、進路が北に変わり向かい風になったことで一気にペースダウン。フィニッシュ手前20kmで追走集団が合流したプロトンは、キャニオン・スラムを先頭にアル・ミルファに突入した。
このまま集団スプリントになだれ込むかと思いきや、残り10kmを切った地点で再び横風分断が発生。チームDSMやSDワークス、UAEチームADQなど前日にスプリントを繰り広げたチームに絞り込まれた集団による、スプリントバトルが幕開けた。
残り300mの最終コーナーで先頭を取ったのはチームDSM。イギリスナショナル選手権のU23TT王者ファイファー・ジョルジの牽引からコールが飛び出し、ほぼ同時に腰を上げたウィーベスが横に並ぶ。しかし世界最速と呼ばれるウィーベスのトップスピードにコールは敵わず、ウィーベスがシーズン初勝利を飾った。
「風の影響を受けるステージとなったが、いるべきところ(先頭集団)で走ることができた。スムーズかつ完璧なリードアウトのおかげで勝つことができた。この勝利がとても嬉しいし、明るい未来をもたらしてくれるだろう」と古巣チームDSMを下し、SDワークスに移籍後初勝利を上げたウィーベスはそう喜んだ。
一方、盤石のリードアウトを敷きながら敗れたコールは「皆が素晴らしい走りを見せてくれたスプリント。完璧なリードアウトだったが、最終コーナーでファイファー(ジョルジ)の背後から外れ、風を受ける位置に出てしまった」とコメント。「せっかくのチームワークを勝利に繋げることができず残念だが、日曜(第4ステージ)のスプリントに向けてモチベーションは高い」と意気込みを語った。
翌日は男子UAEツアーの名物フィニッシュ「ジュベルハフィート」を駆け上がるクイーンステージ。グレース・ブラウン(オーストラリア)とマルタ・カヴァッリ(イタリア)というクライマー2人を揃えるFDJ・スエズや、エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)の走りに注目だ。
UAEツアー・ウィメン2023第2ステージ
1位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス) | 3:35:28 |
2位 | シャーロッテ・コール(オランダ、チームDSM) | |
3位 | ファイファー・ジョルジ(イギリス、チームDSM) | |
4位 | マルタ・ラッハ(ポーランド、セラティツィット・WNTプロサイクリング) | |
5位 | キアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ) | |
6位 | ミレーヌ・ドゥゾエテ(オランダ、セラティツィット・WNTプロサイクリング) | |
7位 | ジョージア・ベイカー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | |
8位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | |
9位 | ロクサーヌ・フルニエ(フランス、サンミッシェル・オーベル93) | |
10位 | サラ・ローイ(オーストラリア、キャニオン・スラム) |
個人総合成績
1位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス) | 6:22:26 |
2位 | シャーロッテ・コール(オランダ、チームDSM) | |
3位 | キアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ) | +0:10 |
4位 | リアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター) | 0:13 |
5位 | マルタ・バスティアネッリ(イタリア、UAEチームADQ) | |
6位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | |
7位 | シルヴィア・ペルシコ(イタリア、UAEチームADQ) | +0:14 |
8位 | サラ・ローイ(オーストラリア、キャニオン・スラム) | +0:16 |
9位 | ミレーヌ・ドゥゾエテ(オランダ、セラティツィット・WNTプロサイクリング) | |
10位 | ロクサーヌ・フルニエ(フランス、サンミッシェル・オーベル93) |
その他の特別賞
ポイント賞 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス) |
ヤングライダー賞 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス) |
チーム総合成績 | セラティツィット・WNTプロサイクリング |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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