シクロクロス世界選手権男子U23レースでティボー・ネイス(ベルギー)が圧勝し、ジュニアに続く2枚目のアルカンシエルを獲得。柚木伸元(朝明高校)は39位、副島達海(大阪産業大学)は40位でフルラップ完走を果たした。



優勝候補のティボー・ネイス(ベルギー)がスタートを待つ photo:Nobuhiko Tanabe

柚木伸元(朝明高校)がスタートを待つ photo:Nobuhiko Tanabe
集中する副島達海(大阪産業大学) photo:Nobuhiko Tanabe


18カ国51名の選手たちがスタート photo:Nobuhiko Tanabe

次世代を担う男子選手ナンバーワンを決める、シクロクロス世界選手権男子U23レース。日本ナショナルチームの副島達海(大阪産業大学)と柚木伸元(朝明高校)を含む、18カ国51名の若き選手たちがグリーンシグナルと共に1周3.2kmのホーヘルハイデ特設コースへと駆け出した。

シクロクロスの二大強国であるオランダvsベルギーの様相を呈するU23カテゴリー。この世界選手権でも序盤から両国が主導権争いを繰り広げ、オランダのチームリレー(初日開催)金メダルに貢献したティボー・デルグロッソをティボー・ネイス(ベルギー)が退けリードを奪う。偉大なる父を持つネイスが、2位グループを引き離すまでそう時間は要さなかった。

ティボー・ネイス(ベルギー)がキャンバーを駆け降りる photo:Nobuhiko Tanabe

2番手グループはデルグロッソvsベルギー勢の戦いに photo:Nobuhiko Tanabe

パック内でレースを進める副島達海(大阪産業大学)と柚木伸元(朝明高校) photo:Nobuhiko Tanabe

「スタートは完璧だった。オランダのライバル勢がノーマルトレッドのタイヤを選択していたけれど、僕は絶対にマッドタイヤがいいと思っていた」と、ネイスはタイヤ選択の成功を振り返る。「テクニカルセクションに1番に入る必要があって、そこですぐに4〜5秒を稼ぐことができたんだ。一方高速セクションでは走りが重たかったけれど、今日の僕にはそれを覆す力があった」とも。2周目に独走に持ち込んで以降、最後までそのリードは揺るがなかった。

ライバル国オランダ開催の世界選手権で会心の勝利。2位グループに甘んじざるを得なかったデルグロッソはスプリントで2位を確保したものの、以降3位から8位までをベルギーが独占。ワンマンショーを披露したネイスが表彰式でベルギー国歌を轟かせた。

誰も寄せ付けない強さで勝利したティボー・ネイス(ベルギー) photo:Nobuhiko Tanabe

ティボー・ネイス(ベルギー)を父スヴェンが迎える photo:Nobuhiko Tanabe

三船監督に迎えられる柚木伸元(朝明高校)。39位でレースを終えた photo:Nobuhiko Tanabe

40位でフィニッシュした副島達海(大阪産業大学) photo:Nobuhiko Tanabe

3年前のジュニアタイトルに続く、U23で1度目、そして人生2度目のアルカンシエルをネイスが獲得。勝利した息子を迎えた父スヴェンは26年前にU23選手権を制しており、親子で同階級制覇を成し遂げたこととなる。

また、副島、そしてスタートで失敗するも巻き返しに成功した柚木は徐々にポジションを上げ、柚木が39位(5分13秒遅れ)、副島が40位(5分24秒遅れ)で連続フィニッシュを果たしている。

キャリア2枚目のアルカンシエルを手にしたティボー・ネイス(ベルギー) photo:Nobuhiko Tanabe
シクロクロス世界選手権2023 男子U23結果
1位 ティボー・ネイス(ベルギー) 50:42
2位 ティボー・デルグロッソ(オランダ) +0:04
3位 ワイツ・メーウセン(ベルギー)
4位 ヨラン・ウィズーレ(ベルギー) +0:05
5位 イェンテ・マイケルズ(ベルギー) +0:59
6位 エミエル・フェルストリング(ベルギー) +1:05
7位 レナール・ベルマンス(ベルギー) +1:06
8位 ヴィクトール・ファンデプッテ(ベルギー)
9位 ルーカス・ヤンセン(オランダ)
10位 ジョセフ・ブラックモア(イギリス) +1:08
39位 柚木伸元(朝明高校) +5:13
40位 副島達海(大阪産業大学) +5:24
Text:So.Isobe
Photo:Nobuhiko.Tanabe

最新ニュース(全ジャンル)