ワールドチームからプロチームへ降格するイスラエル・プレミアテックが2023年シーズンのロースター確定を発表した。活動断念のB&Bホテルズ KTMへの移籍合意から一転、土壇場での加入が決まったスティーブン・ウィリアムズ(イギリス)を含む28名がメンバーだ。



プロチームへ降格するイスラエル・プレミアテックプロチームへ降格するイスラエル・プレミアテック photo:CorVos
クリストファー・フルーム(イギリス)が所属するイスラエル・プレミアテックは、バーレーン・ヴィクトリアスからスティーブン・ウィリアムズ(イギリス)の獲得を発表した。またそれを受け、2023年に臨む28名のロースターが確定したことも合わせて明らかにした。

今年のツール・ド・スイス第1ステージの丘陵ステージで強豪選手らを抑え、プロ3勝目を挙げたウィリアムズは26歳。新城幸也と共に今年のジャパンカップも走ったウィリアムズはB&Bホテルズ KTMへの移籍合意をしていたものの、同チームが来季の活動を断念したことでイスラエルが獲得に名乗りを上げた。なお契約は1年だ。

ウィリアムズはプレスリリースの中で「このような機会を与えてもらい本当に感謝している。来年レースに集中できることを楽しみにしている」とコメント。また「今年ツール・ド・スイスで勝利を挙げ、自分のキャリアが軌道に戻ってきた感覚がある。このジャージでも良い結果を積み重ねていきたい」と、長らく苦しんだ腱障害から復活したウィリアムズは語っている。

今年のツール・ド・スイス第1ステージでスプリント勝利を挙げたスティーブン・ウィリアムズ(イギリス)今年のツール・ド・スイス第1ステージでスプリント勝利を挙げたスティーブン・ウィリアムズ(イギリス) photo:CorVos
爽やかなブルー基調の限定ジャージで登壇したイスラエル・プレミアテック爽やかなブルー基調の限定ジャージで登壇したイスラエル・プレミアテック photo:Makoto AYANO
2015年に発足し、その豊富な資金力で2020年にワールドチーム昇格を果たしたイスラエル・プレミアテック。しかしここ3年に渡るシーズンは成績が振るわず、そのためUCI(国際自転車競技連合)が施行した”2020年から2022年までの3年間にチームが獲得したUCIポイントの合計で上位18チームにワールドチームの資格が与えられる”という施策で20位に甘んじ、ワールドチームからの降格が決定した。

今回の降格を受けてイスラエルは首脳陣を刷新。3名の監督がチームを去る一方で、レース現場で監督を務めていたスティーヴ・バウアーが総監督(ヘッドスポーツディレクター)に就任し、今年バイクエクスチェンジ・ジェイコで現役を引退したサムエル・ビューリー(ニュージーランド)ら2名を監督として迎えた。

イスラエルの来シーズンは1月17〜22日にオーストラリア・アデレードで開催されるサントス・ツアー・ダウンアンダーでシーズン開幕を迎える予定で、チームのエースであるフルームが出場を表明している。

text:Sotaro.Arakawa

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