2022/12/01(木) - 17:03
11月20日に神奈川県の大磯プリンスホテル特設クリテリウムコースで開催された「大磯クリテリウム第2戦」内でQNリーグ第11戦が行われた。Qリーグで岡本彩那(ブラウ・ブリッツェン)がリーダージャージをキープし、Nリーグでは宇田川瀬那(スミダ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)がリーダージャージを奪還。主催者からのレポートで紹介する。
11月20日(日)、神奈川県の大磯プリンスホテル特設クリテリウムコースにて「大磯クリテリウム第2戦」が開催された。今大会はウォークライドの主催で、大磯プリンスホテルの敷地内に特設した約1kmの周回コースを設定、今シーズン(2022-2023)で開催10周年を迎えた。当日の天気予報によると、午後からの雨の確率が高くなっていたこともあり、朝から曇り空。しかし風は比較的穏やか。地元に密着したレースの2戦目ということもあり、今回も多くのロードレーサーが参戦した。
大磯クリテリウムは、この日のほか12月18日・翌年1月22日、2月19日、3月19日の全6戦の開催が予定され、リーグは10月開催の第1戦と今大会の第2戦、そして年明けの第5戦2月19日がシリーズ戦。対象クラスはQリーグが「女子スポーツ」、Nリーグ中学生男子Nは「中学生男子」、そしてNリーグ中学生女子NWは新設クラス「女子 age10-15」に設定。今回もそれぞれのレースでリーグポイント獲得のため熱いレース展開が繰り広げられた。
まずは11時11分からNリーグ中学生女子NWの対象レースとなっている新設クラス「女子age10-15」が、マトリックスのサイクルロードレース協会東日本とウォークライドが小学生選手の強化と普及を狙いタッグを組み運営している「小学生チャンピオン」クラスと同時スタート。
今回はシリーズ第9戦の「大磯クリテリウム第1戦」でのNリーグ選手達の健闘や表彰式を見て、シリーズ後半戦からにも関わらずリーグ登録をした⻄山千智が出場。シリーズ第10戦の「ツール・ド・はなわ 2022」でも5位に入り、リーグトップポイント28Pを獲得した⻄山。このレースでは、さまざまなロードレースで活躍する皆木海音(AVENTURA)も出走し、スタート直後は皆木選手のリードで大きく離れてしまう。
しかし、5周回でのレース後半、残り2周回目でスタートから同時出走していた小学生チャンピオンに付いて走っていた皆木選手が力尽きたのか失速。一方で脚を温存していた⻄山が盛り返し、大きく離されたリードを徐々に詰めて、ラスト1周で遂に皆木をキャッチ。
ゴールスプリントで先着し、レース初優勝を決めた。これにより、今大会でもリーグトップポイント28Pを獲得し、一気に現リーダーの大矢が持つポイント差を埋めた。この後の残り2戦、もしも連続してリーグトップを果たすとシリーズ最終戦で決定する総合ポイントリーダーの座も見えてくる。これからの活躍に期待をしたい。
「女子 age10-15」クラスは女子の10歳から15歳まで、ちょうど小学5年ぐらいから中学生までが男子と一緒のクラスだと男子のスピードに敵わない状況が多かったためにセパレートし、新しく設けたクラス。
前回は初設定ということもあり参戦が1人と寂しかったが、戦いやすさが広まれば、もっと参戦選手が増えてくるクラスのはずである。この年代の女子選手は将来に繋ぐうえでも非常に重要な人材となるので、次回以降もぜひ、多くの対象女子選手達にチャレンジしていただきたい。
11時24分スタートのNリーグ中学生男子Nの対象レースとなる「中学生男子」。今回は23名のエントリーでNリーグからは現在のポイントリーダーであるブラウ・ブリッツェンの工藤健太をはじめ、そのリーダーの座を僅差のポイント差で狙う面々がスタートラインに出そろった。
8周回のレースの最初の周回はローリング。コントロールラインを越えて2周回目に入った瞬間からレースが動いた。まとまっていた集団から住田悠人(スミダ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)が飛び出し、その後を追う形で集団のスピードも上がる。
そのため、次の周回では再び集団は1つになるも、また次の周回ではNリーグの稲葉恵人と井上湧心が飛び出し、また吸収を繰り返す。そのうちにメインとなる先頭集団は5周回目で9人にまで絞られた。
この集団にはNリーグ登録選手が全員含まれており、そのメンバーはNリーグ・ポイントリーダーの証「バトルマリンジャージ」を着用する工藤を狙う動きとなる。9人の集団となるとお互いを確認できる状態になるためか、しばらく動きが膠着する集団。その状況を打破したのが、ラスト1周回の途中でアタックをした宇田川瀬那(スミダ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)。
そのまま宇田川が先行したままゴールスプリントへ。集団からブリッジをかけた白鳥彰吾(FAST LANE Racing)が宇田川を捉え優勝し、その直ぐ後に続いた宇田川が2位でゴールとなった。これにより宇田川はリーグトップポイント28Pを稼ぎ合計153ポイントで自身初のポイントリーダーとバトルマリンジャージを掴み取ることに成功した。
ゴール直後に宇田川は「アタックした後は、そのまま行けるかな?と思ったけど、(白鳥選手に)捕まってしまったので、その辺りは今後改善したいと思います。ただ(後続の3位争いとなった集団には)追いつかれなかったのは良かったと思いました。やっと目標にしていたリーダージャージを獲れたのでうれしいです!この後のシリーズ戦に向けて高校受験の合間にメチャクチャ練習を積み込んでおきたいと思います」と笑顔でコメントをくれた。
最後まで3位争いの集団に残るもリーグでは4番手のゴールとなってしまい目前でポイントリーダーを奪われたが、トップとは僅か5ポイント差の148ポイントである工藤からもゴール後に「最後の小田原コーナーで、目の前の落車がありストップして立て直すのに手間取り、脚を使ってしまった。ここから2カ月間、リーグシリーズ戦がないので、しっかりと仕上げてリーダージャージを取り返したいを思います!」と力強いコメントをくれた。
インタビュー動画はこちら https://youtu.be/pYjkXE8l0hQ
そして今レースで3位入賞した稲葉恵人は136ポイントでランキング3位、4位が宮嵜博己で128ポイント、5位に井上 湧心が99ポイントと続き、Nリーグのポイントリーダー争いは残り2戦、ますます目が離せない展開となっている。
午後からは高校生以上女子のQリーグ対象レースの「女子スポーツ」。こちらはローリングを含めて15周回のレースが4名の出走でスタート。Qリーグ登録選手の根本香織(Team 一匹狼)と岡本彩那(ブラウ・ブリッツェン)を含む集団は1つのまま、しばらくはレースが進行。
途中で現Qリーグのポイントリーダー岡本が何度か集団を先行したり、仲谷あい(E-WORKS@PINKY)が先行するも、膠着したまま最終周回へ。
とうとう雨が降り出すなか、ゴールに先着し優勝を決めたのは仲谷。その後に続いて岡本が2位でゴールしポイントリーダーの座とアメジストジャージを防衛することに成功した。「なかなか動きづらい展開で、何度か前に出てみたが決まらなくて難しかった。ただリーダーを守れて良かったです。明日から試験で忙しいですが、次のシリーズ戦までしっかりと準備しておきます」と安堵の表情でコメントした。
なお現在、Qリーグは岡本が155ポイントでランキングトップ、その後に根本が144ポイントでランキング2位に続いている。こちらもシリーズ最終戦まで是非ご注目いただきたい。女子スポーツのレーススタート前には、午前開催の各レース表彰式とNリーグのポイントリーダー授与式は実施できたが、途中から雨が激しくなり夕方におこなわれる午後の部の表彰式とQリーグポイントリーダー授与式は残念ながら中止となった。しかしレースは予定通り全て行われ、熱い戦いで会場は盛り上がった。
■お知らせ
来る12月10日(土)、宇都宮ブリッツェン主催「第4回わたらせクリテリウム」と併催で、QNリーグが「スキルアップ!オフロードスクール」を実施します。シクロクロスの乗車スキルをロードレースでも応用するためのスクールでは芝生やパンプトラックも走って、集団走行などスキルアップを目指します。どなたでも、どんな車種でも参加可能!女性や中学生以下、QNリーグ登録選手は参加無料です。
スクール要項・お申込みはこちらから(Google フォーム) https://forms.gle/wdoLBwLTeR9M9cpY7
また、QNリーグシリーズ戦は今後、2月19日(日)に神奈川県中郡の大磯プリンスホテル特設クリテリウムコースにて開催の「大磯クリテリウム」で第12戦が開催される。各リーグのポイントリーダージャージ争いにも注目していきたい。日程など詳しい情報はQNリーグHP内の紹介ページを参照してほしい。
レポートは主催者より
photo:QNリーグ事務局、gg_kasai、k.kazuma
text:須藤むつみ(QNリーグ事務局)
11月20日(日)、神奈川県の大磯プリンスホテル特設クリテリウムコースにて「大磯クリテリウム第2戦」が開催された。今大会はウォークライドの主催で、大磯プリンスホテルの敷地内に特設した約1kmの周回コースを設定、今シーズン(2022-2023)で開催10周年を迎えた。当日の天気予報によると、午後からの雨の確率が高くなっていたこともあり、朝から曇り空。しかし風は比較的穏やか。地元に密着したレースの2戦目ということもあり、今回も多くのロードレーサーが参戦した。
大磯クリテリウムは、この日のほか12月18日・翌年1月22日、2月19日、3月19日の全6戦の開催が予定され、リーグは10月開催の第1戦と今大会の第2戦、そして年明けの第5戦2月19日がシリーズ戦。対象クラスはQリーグが「女子スポーツ」、Nリーグ中学生男子Nは「中学生男子」、そしてNリーグ中学生女子NWは新設クラス「女子 age10-15」に設定。今回もそれぞれのレースでリーグポイント獲得のため熱いレース展開が繰り広げられた。
まずは11時11分からNリーグ中学生女子NWの対象レースとなっている新設クラス「女子age10-15」が、マトリックスのサイクルロードレース協会東日本とウォークライドが小学生選手の強化と普及を狙いタッグを組み運営している「小学生チャンピオン」クラスと同時スタート。
今回はシリーズ第9戦の「大磯クリテリウム第1戦」でのNリーグ選手達の健闘や表彰式を見て、シリーズ後半戦からにも関わらずリーグ登録をした⻄山千智が出場。シリーズ第10戦の「ツール・ド・はなわ 2022」でも5位に入り、リーグトップポイント28Pを獲得した⻄山。このレースでは、さまざまなロードレースで活躍する皆木海音(AVENTURA)も出走し、スタート直後は皆木選手のリードで大きく離れてしまう。
しかし、5周回でのレース後半、残り2周回目でスタートから同時出走していた小学生チャンピオンに付いて走っていた皆木選手が力尽きたのか失速。一方で脚を温存していた⻄山が盛り返し、大きく離されたリードを徐々に詰めて、ラスト1周で遂に皆木をキャッチ。
ゴールスプリントで先着し、レース初優勝を決めた。これにより、今大会でもリーグトップポイント28Pを獲得し、一気に現リーダーの大矢が持つポイント差を埋めた。この後の残り2戦、もしも連続してリーグトップを果たすとシリーズ最終戦で決定する総合ポイントリーダーの座も見えてくる。これからの活躍に期待をしたい。
「女子 age10-15」クラスは女子の10歳から15歳まで、ちょうど小学5年ぐらいから中学生までが男子と一緒のクラスだと男子のスピードに敵わない状況が多かったためにセパレートし、新しく設けたクラス。
前回は初設定ということもあり参戦が1人と寂しかったが、戦いやすさが広まれば、もっと参戦選手が増えてくるクラスのはずである。この年代の女子選手は将来に繋ぐうえでも非常に重要な人材となるので、次回以降もぜひ、多くの対象女子選手達にチャレンジしていただきたい。
11時24分スタートのNリーグ中学生男子Nの対象レースとなる「中学生男子」。今回は23名のエントリーでNリーグからは現在のポイントリーダーであるブラウ・ブリッツェンの工藤健太をはじめ、そのリーダーの座を僅差のポイント差で狙う面々がスタートラインに出そろった。
8周回のレースの最初の周回はローリング。コントロールラインを越えて2周回目に入った瞬間からレースが動いた。まとまっていた集団から住田悠人(スミダ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)が飛び出し、その後を追う形で集団のスピードも上がる。
そのため、次の周回では再び集団は1つになるも、また次の周回ではNリーグの稲葉恵人と井上湧心が飛び出し、また吸収を繰り返す。そのうちにメインとなる先頭集団は5周回目で9人にまで絞られた。
この集団にはNリーグ登録選手が全員含まれており、そのメンバーはNリーグ・ポイントリーダーの証「バトルマリンジャージ」を着用する工藤を狙う動きとなる。9人の集団となるとお互いを確認できる状態になるためか、しばらく動きが膠着する集団。その状況を打破したのが、ラスト1周回の途中でアタックをした宇田川瀬那(スミダ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)。
そのまま宇田川が先行したままゴールスプリントへ。集団からブリッジをかけた白鳥彰吾(FAST LANE Racing)が宇田川を捉え優勝し、その直ぐ後に続いた宇田川が2位でゴールとなった。これにより宇田川はリーグトップポイント28Pを稼ぎ合計153ポイントで自身初のポイントリーダーとバトルマリンジャージを掴み取ることに成功した。
ゴール直後に宇田川は「アタックした後は、そのまま行けるかな?と思ったけど、(白鳥選手に)捕まってしまったので、その辺りは今後改善したいと思います。ただ(後続の3位争いとなった集団には)追いつかれなかったのは良かったと思いました。やっと目標にしていたリーダージャージを獲れたのでうれしいです!この後のシリーズ戦に向けて高校受験の合間にメチャクチャ練習を積み込んでおきたいと思います」と笑顔でコメントをくれた。
最後まで3位争いの集団に残るもリーグでは4番手のゴールとなってしまい目前でポイントリーダーを奪われたが、トップとは僅か5ポイント差の148ポイントである工藤からもゴール後に「最後の小田原コーナーで、目の前の落車がありストップして立て直すのに手間取り、脚を使ってしまった。ここから2カ月間、リーグシリーズ戦がないので、しっかりと仕上げてリーダージャージを取り返したいを思います!」と力強いコメントをくれた。
インタビュー動画はこちら https://youtu.be/pYjkXE8l0hQ
そして今レースで3位入賞した稲葉恵人は136ポイントでランキング3位、4位が宮嵜博己で128ポイント、5位に井上 湧心が99ポイントと続き、Nリーグのポイントリーダー争いは残り2戦、ますます目が離せない展開となっている。
午後からは高校生以上女子のQリーグ対象レースの「女子スポーツ」。こちらはローリングを含めて15周回のレースが4名の出走でスタート。Qリーグ登録選手の根本香織(Team 一匹狼)と岡本彩那(ブラウ・ブリッツェン)を含む集団は1つのまま、しばらくはレースが進行。
途中で現Qリーグのポイントリーダー岡本が何度か集団を先行したり、仲谷あい(E-WORKS@PINKY)が先行するも、膠着したまま最終周回へ。
とうとう雨が降り出すなか、ゴールに先着し優勝を決めたのは仲谷。その後に続いて岡本が2位でゴールしポイントリーダーの座とアメジストジャージを防衛することに成功した。「なかなか動きづらい展開で、何度か前に出てみたが決まらなくて難しかった。ただリーダーを守れて良かったです。明日から試験で忙しいですが、次のシリーズ戦までしっかりと準備しておきます」と安堵の表情でコメントした。
なお現在、Qリーグは岡本が155ポイントでランキングトップ、その後に根本が144ポイントでランキング2位に続いている。こちらもシリーズ最終戦まで是非ご注目いただきたい。女子スポーツのレーススタート前には、午前開催の各レース表彰式とNリーグのポイントリーダー授与式は実施できたが、途中から雨が激しくなり夕方におこなわれる午後の部の表彰式とQリーグポイントリーダー授与式は残念ながら中止となった。しかしレースは予定通り全て行われ、熱い戦いで会場は盛り上がった。
■お知らせ
来る12月10日(土)、宇都宮ブリッツェン主催「第4回わたらせクリテリウム」と併催で、QNリーグが「スキルアップ!オフロードスクール」を実施します。シクロクロスの乗車スキルをロードレースでも応用するためのスクールでは芝生やパンプトラックも走って、集団走行などスキルアップを目指します。どなたでも、どんな車種でも参加可能!女性や中学生以下、QNリーグ登録選手は参加無料です。
スクール要項・お申込みはこちらから(Google フォーム) https://forms.gle/wdoLBwLTeR9M9cpY7
また、QNリーグシリーズ戦は今後、2月19日(日)に神奈川県中郡の大磯プリンスホテル特設クリテリウムコースにて開催の「大磯クリテリウム」で第12戦が開催される。各リーグのポイントリーダージャージ争いにも注目していきたい。日程など詳しい情報はQNリーグHP内の紹介ページを参照してほしい。
レポートは主催者より
photo:QNリーグ事務局、gg_kasai、k.kazuma
text:須藤むつみ(QNリーグ事務局)
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