UCIレースとなった関西シクロクロスJCXシリーズ第5戦琵琶湖グランプリ。キャンバーが名物のコースで織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)と與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)がそれぞれ男女エリートレースを制した。



UCI男子ジュニアレースがスタートUCI男子ジュニアレースがスタート photo:AJOCC/Satoshi ODA Kasukabe Vision FILMz
先頭を走る高橋壮(サガミレーシング)先頭を走る高橋壮(サガミレーシング) photo:AJOCC/Satoshi ODA Kasukabe Vision FILMz関西シクロクロス UCI琵琶湖GP男子ジュニア表彰台関西シクロクロス UCI琵琶湖GP男子ジュニア表彰台 photo:AJOCC/Satoshi ODA Kasukabe Vision FILMz


重要レースが続く国内シクロクロスシーズン。今シーズン2戦目のUCIレースとなったのは、11月20日、滋賀県草津市烏丸半島で開催された関西シクロクロス。MTB全日本選手権と会期を重ねた「JCXシリーズ第5戦琵琶湖グランプリ」だったが、UCIポイント獲得のため国内トップ選手が勢揃いした。

キャンバーが名物のコースは深夜から明け方まで降った雨によって、ややスリッピーなコンディション。男子ジュニア(MJ)、女子エリート(WE)、男子エリート(ME)の3カテゴリーがUCIレースとして開催され、その皮切りとなるジュニアレースは野辺山2日目の同カテゴリー3位だった高橋壮(サガミレーシング)が制している。

女子エリートレースがスタート。小川咲絵(AX cyclocross team)がダッシュを決める女子エリートレースがスタート。小川咲絵(AX cyclocross team)がダッシュを決める photo:AJOCC/Satoshi ODA Kasukabe Vision FILMz
キャンバー区間を独走する與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)キャンバー区間を独走する與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス) photo:AJOCC/Satoshi ODA Kasukabe Vision FILMz
2番手を走る石田唯(早稲田大学)2番手を走る石田唯(早稲田大学) photo:AJOCC/Satoshi ODA Kasukabe Vision FILMz小川咲絵(AX cyclocross team)と渡部春雅(明治大学)小川咲絵(AX cyclocross team)と渡部春雅(明治大学) photo:AJOCC/Satoshi ODA Kasukabe Vision FILMz

関西シクロクロス UCI琵琶湖GP女子エリート表彰台関西シクロクロス UCI琵琶湖GP女子エリート表彰台 photo:AJOCC/Satoshi ODA Kasukabe Vision FILMz
女子エリートレースで圧倒的なスピードを披露し、独走したのは與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)だった。野辺山で2日連続優勝した小川咲絵(AX cyclocross team)は2位走行中にメカトラに見舞われ、ピットまでの長いランニングを強いられて後退。昨年大会で女子エリート初優勝と相性の良いコースだったが、ピットまでたどり着く間に石田唯(早稲田大学)にもパスされてしまった。

與那嶺が2018年以来となる国内シクロクロスレース優勝を挙げ、石田が2位、小川は3位。全日本チャンピオンジャージを着る渡部春雅(明治大学)は「前半からキツく結果は良くなかったですが、また頑張ろうという気持ちになった」と4位でレースを終えている。

男子エリートのスタート。沢田時(TEAM BRIDGESTONE Cycling)がホールショット男子エリートのスタート。沢田時(TEAM BRIDGESTONE Cycling)がホールショット photo:AJOCC/Satoshi ODA Kasukabe Vision FILMz
キャンバー区間を先頭で抜ける沢田時(TEAM BRIDGESTONE Cycling)キャンバー区間を先頭で抜ける沢田時(TEAM BRIDGESTONE Cycling) photo:AJOCC/Satoshi ODA Kasukabe Vision FILMz
男子エリートレースには鎖骨骨折の回復途上のため2連覇がかかった全日本MTBを欠場し、CX全日本選手権に目標を定める沢田時(TEAM BRIDGESTONE Cycling)が出場。しかしこの日抜きん出た強さを見せたのは、全勝優勝中の織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)だった。

織田は2周目にトップに立ち、沢田がミスで遅れたことを確認すると猛然とアタック。「序盤から身体がキツく2位をキープするので精一杯でした」と振り返る沢田に対して5〜10秒ほど速くラップを刻み、最終的に1分半近い差をつけて勝利。前半戦で織田と沢田と絡んだ小坂光(宇都宮ブリッツェン)は3位となり、「イマイチ身体の動きにキレがなくて終始苦しいレースになってしまいました。しっかり回復して12月以降のレースに向けてまた調子を上げていきたい」と振り返っている。

全日本王者小坂光(宇都宮ブリッツェン)は3位全日本王者小坂光(宇都宮ブリッツェン)は3位 photo:AJOCC/Satoshi ODA Kasukabe Vision FILMz選手引退した(?)前田公平は7位でUCIポイントを獲得選手引退した(?)前田公平は7位でUCIポイントを獲得 photo:AJOCC/Satoshi ODA Kasukabe Vision FILMz

独走体制に持ち込んだ織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)独走体制に持ち込んだ織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) photo:AJOCC/Satoshi ODA Kasukabe Vision FILMz
再び優勝を挙げた織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)再び優勝を挙げた織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) photo:AJOCC/Satoshi ODA Kasukabe Vision FILMz
その後ろは堀川滉太(NEBcycling)が4位、加藤健悟(臼杵レーシング)が5位。今シーズンUCI/JCXレース初参戦となる横山航太(シマノレーシング)が6位で、1週間前の東海CXで優勝した前田公平が7位に入り、プロ引退を感じさせないフィジカルを披露した。
関西シクロクロス UCI琵琶湖GP男子エリート結果
1位 織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) 1:00:14
2位 沢田時(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +1:26
3位 小坂光(宇都宮ブリッツェン) +1:56
4位 堀川滉太(NEBcycling) +2:47
5位 加藤健悟(臼杵レーシング) +3:39
6位 横山航太(シマノレーシング) +4:00
7位 前田公平 +4:20
8位 丸山厚(BOMA/ROND CX TEAM) +4:31
9位 島田真琴(ペダル) +5:14
10位 山田誉史輝(PAXPROJECT) +5:41
関西シクロクロス UCI琵琶湖GP女子エリート結果
1位 與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス) 44:15
2位 小川咲絵(AX cyclocross team) +2:28
3位 石田唯(早稲田大学) +4:23
4位 渡部春雅(明治大学) +5:23
5位 鵜飼知春(and more) +6:09
6位 伊藤あすみ(マッディワカヤマ) +7:47
7位 安藤沙弥(SHIDO-WORKS) +8:26
8位 水谷有紀子(BUCYO COFFEE/CLT Cycling Team) +8:58
9位 竹村舞葉(SHIDO-WORKS) -1Lap
10位 小田恵利花(PAXPROJECT) -1Lap
関西シクロクロス UCI琵琶湖GP男子ジュニア結果
1位 高橋壮(サガミレーシング) 35:51
2位 吉中美空(小城高校) +1:13
3位 福島愛都(TCKR) +5:19
text:So.Isobe
photo:Satoshi ODA Kasukabe Vision FILMz

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