キナンレーシングチームは11月9日、エースクライマーであるマルコス・ガルシア(スペイン)の退団を発表した。「7年間応援してくださった日本のファンに”ありがとう”と伝えたい」と語ったガルシアは、2016年にチームに加入しツール・ド・北海道やツアー・オブ・ジャパンなどで総合優勝を挙げた。



キナンレーシングチームからの退団を発表したマルコス・ガルシア(スペイン)キナンレーシングチームからの退団を発表したマルコス・ガルシア(スペイン) photo:Satoru Kato
「7シーズンにわたるKINAN Racing Teamとの旅を終え、私たちはそれぞれに新しい目標を探す時がやってきました。スポンサー企業各社・チームメートからの長年にわたるサポートに、心から感謝しています。そして何より、7年間すべてのレースで絶えず応援してくださった日本のファンのみなさまに“ありがとう”と告げたいと思います」と、マルコス・ガルシア(スペイン)はキナンレーシングチームのプレスリリースで語った。

ガルシアはスペインの首都マドリード出身の35歳。2008年にシャコベオ・ガリシアでプロデビューを果たした後、ブエルタ・ア・エスパーニャに3度出場。2016年にキナンレーシングチームに加入したガルシアは、翌年のツール・ド・北海道や2018年のツアー・オブ・ジャパン、2019年のツアー・オブ・ペニンシュラ(マレーシア)で総合優勝を挙げるなど活躍した。

2018年のツアー・オブ・ジャパンで総合優勝に輝いたマルコス・ガルシア(キナンサイクリングチーム)2018年のツアー・オブ・ジャパンで総合優勝に輝いたマルコス・ガルシア(キナンサイクリングチーム) photo:Satoru Kato
コロナ禍の影響で3年振りのフルシーズン参戦となった2022年は、10月のツール・ド・台湾で総合3位に入るなど衰えぬ力を発揮したガルシア。次の所属先などは明らかになっておらず、チームは「7季にわたるチームへの大きな貢献と、チームメート・関係者・ファンなど誰からも愛された人柄に多大な感謝をするとともに、次の目標へ向けて動き出すマルコス選手をKINAN Racing Teamは応援していきます」と感謝するコメントでリリースを締めくくった。

今年のキナンは中島康晴の引退をはじめ山本大喜がJCL TEAM UKYOへ移籍し、現U23日本王者である仮屋和駿や小出樹といった若手選手が退団するなど、主要メンバーの離脱が続いている。

text:Sotaro.Arakawa