2010/07/17(土) - 14:27
終盤の「ローラン・ジャラベール山」で総合上位陣が動いたツール・ド・フランス第12ステージ。アルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)を破ってステージ初優勝を飾ったホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)を始め、有力選手たちのコメント。
ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)ステージ優勝
「アルベルト(コンタドール)とは個人的に良い友情関係を築いている。2003年にオンセチームで一緒に走っていたし、僕の弟とアルベルトは同世代で同じレースを走っていた。でも今日のゴール前で彼に協力するわけにはいかなかった。アルベルトにトップスピードで勝るという自信があったよ。このツールにはステージ優勝という明確な目標をもって出場していた。ステージ優勝と同時に、総合上位というもう一つの目標も達成出来て本当に嬉しい」
「アルベルトとシュレクの闘いについて、これからの山岳ステージはアルベルト向きだと感じている。シュレクはレース前半にエネルギーを使いすぎたような印象を受ける。個人的な見解としてはアルベルトが総合優勝候補の筆頭だ」
アレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン、アスタナ)ステージ3位
「プロデビューしたての頃に出場したGPミディ・リブレというレースで、この上り(クロワ・ヌーヴ峠)で勝利したことがあるんだ。2005年のツールでこの上りが登場したときのことも覚えている。(総合争いにおいて)アンディとのタイムを挽回するチャンスだと思っていた」
「ステージ優勝には残念ながら手が届かなかったけど、総合順位を上げることが出来て良かったと思う(総合14位→総合12位)。今日はアルベルトか自分でステージ優勝を狙っていたけど、周りの状況がそれを許さなかった。まだチャンスは残されている。アルベルトには絶大な信頼を置いている」
アンドレアス・クレーデン(ドイツ、レディオシャック)ステージ7位
「厳しい一日だった。逃げグループに総合上位のヴィノとヘジダルが入っていたおかげで、メイン集団は3分以上のリードを与えてくれなかった」
「ラスト40kmで先頭グループが4名に絞られたとき、逃げ切りの可能性があると思った。でもタイム差が刻々と縮まっていて、メイン集団が後ろから迫っているのは明らかだった。最後の上りに入った時点でリードは50秒しかなかったんだ。淡々とペースを作って上るのが好きなので、爆発的に加速するヴィノに付いていけなかった」
アンディ・シュレク(ルクセンブルク、サクソバンク)マイヨジョーヌキープ
「今日最後の上り(クロワ・ヌーヴ峠)はブラックリストに入っているほど嫌いな上り(前日のインタビューでは『好き』と言っていた)。距離が短いくせに勾配がキツくて、リズムを掴みにくいんだ。アルベルトから数秒遅れると思っていたよ。今日のプランは彼のホイールに付いていくことだったけど、彼は一度も前に出なかった。自分はクールぶって上っていたけど、アルベルトはずっと付き位置をキープ。そして後ろから一気に飛び出したんだ。付いていけなかった。『大丈夫、急勾配区間は自分のリズムを保てば良い』と落ち着いて自分に言い聞かせ、頂上が近づいて加速したんだ。最終的に彼が奪ったリードは10秒。僕がモルジヌ・アヴォリアズで彼から奪ったのと同じタイムだ」
「今日のステージから学ぶことなんて無い。もっと良い走りが出来たとは思えない。サクソバンクの走りは今日も素晴らしかった。スタート直後からハイスピードな展開で、逃げグループには総合で危険な選手が入っていた。チームメイトには『集団をコントロールして一定のタイム差に抑え込もう。でも逃げているのはピレネーで僕がタイムを取り返すことの出来る選手ばかり。仮にマイヨジョーヌを失っても構わないから』と話した。逃げていた選手が総合リーダーの座を奪っても構わなかった。自分の目標はパリでマイヨジョーヌを着ることだから」
トル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ・テストチーム)マイヨヴェール奪回
「マイヨヴェール争いにおける最大のライバルは、僅差の2位につけているペタッキだ。プロトン最速のカヴェンディッシュとは少しポイント差がある。パリで決着するような僅差の闘いになると思う。今日は序盤からハイスピードな展開だった。調子が良かったので、アタックが掛かっているときに決定的になりそうな動きをずっと監視していた。上りの連続だったけど、付いていく力はあった。そうして2つ目の山岳の頂上で逃げグループに入ったんだ。出来る限り多くのポイントを稼ぐ必要があった。今日は10ポイントも獲得出来て良かったよ。予想以上の成果だ」
アントニー・シャルトー(フランス、Bboxブイグテレコム)マイヨアポワ奪回
「今日はマイヨアポワ狙いというよりステージ優勝狙いだった。今日は逃げ切りのチャンスがあっただけに、序盤から49km/hを超えるようなハイスピードな展開でタフだったよ。2つ目の上りで、ヴォクレールにアシストされて逃げグループに入ったんだ。これからの山岳ステージでも逃げに乗ってポイントを稼ぐ必要がある。上りには自信があるんだ。このジャージをパリまで着続けたい」
選手コメントはレース公式サイト、ならびにチーム公式サイトより。
text:Kei Tsuji
ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)ステージ優勝
「アルベルト(コンタドール)とは個人的に良い友情関係を築いている。2003年にオンセチームで一緒に走っていたし、僕の弟とアルベルトは同世代で同じレースを走っていた。でも今日のゴール前で彼に協力するわけにはいかなかった。アルベルトにトップスピードで勝るという自信があったよ。このツールにはステージ優勝という明確な目標をもって出場していた。ステージ優勝と同時に、総合上位というもう一つの目標も達成出来て本当に嬉しい」
「アルベルトとシュレクの闘いについて、これからの山岳ステージはアルベルト向きだと感じている。シュレクはレース前半にエネルギーを使いすぎたような印象を受ける。個人的な見解としてはアルベルトが総合優勝候補の筆頭だ」
アレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン、アスタナ)ステージ3位
「プロデビューしたての頃に出場したGPミディ・リブレというレースで、この上り(クロワ・ヌーヴ峠)で勝利したことがあるんだ。2005年のツールでこの上りが登場したときのことも覚えている。(総合争いにおいて)アンディとのタイムを挽回するチャンスだと思っていた」
「ステージ優勝には残念ながら手が届かなかったけど、総合順位を上げることが出来て良かったと思う(総合14位→総合12位)。今日はアルベルトか自分でステージ優勝を狙っていたけど、周りの状況がそれを許さなかった。まだチャンスは残されている。アルベルトには絶大な信頼を置いている」
アンドレアス・クレーデン(ドイツ、レディオシャック)ステージ7位
「厳しい一日だった。逃げグループに総合上位のヴィノとヘジダルが入っていたおかげで、メイン集団は3分以上のリードを与えてくれなかった」
「ラスト40kmで先頭グループが4名に絞られたとき、逃げ切りの可能性があると思った。でもタイム差が刻々と縮まっていて、メイン集団が後ろから迫っているのは明らかだった。最後の上りに入った時点でリードは50秒しかなかったんだ。淡々とペースを作って上るのが好きなので、爆発的に加速するヴィノに付いていけなかった」
アンディ・シュレク(ルクセンブルク、サクソバンク)マイヨジョーヌキープ
「今日最後の上り(クロワ・ヌーヴ峠)はブラックリストに入っているほど嫌いな上り(前日のインタビューでは『好き』と言っていた)。距離が短いくせに勾配がキツくて、リズムを掴みにくいんだ。アルベルトから数秒遅れると思っていたよ。今日のプランは彼のホイールに付いていくことだったけど、彼は一度も前に出なかった。自分はクールぶって上っていたけど、アルベルトはずっと付き位置をキープ。そして後ろから一気に飛び出したんだ。付いていけなかった。『大丈夫、急勾配区間は自分のリズムを保てば良い』と落ち着いて自分に言い聞かせ、頂上が近づいて加速したんだ。最終的に彼が奪ったリードは10秒。僕がモルジヌ・アヴォリアズで彼から奪ったのと同じタイムだ」
「今日のステージから学ぶことなんて無い。もっと良い走りが出来たとは思えない。サクソバンクの走りは今日も素晴らしかった。スタート直後からハイスピードな展開で、逃げグループには総合で危険な選手が入っていた。チームメイトには『集団をコントロールして一定のタイム差に抑え込もう。でも逃げているのはピレネーで僕がタイムを取り返すことの出来る選手ばかり。仮にマイヨジョーヌを失っても構わないから』と話した。逃げていた選手が総合リーダーの座を奪っても構わなかった。自分の目標はパリでマイヨジョーヌを着ることだから」
トル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ・テストチーム)マイヨヴェール奪回
「マイヨヴェール争いにおける最大のライバルは、僅差の2位につけているペタッキだ。プロトン最速のカヴェンディッシュとは少しポイント差がある。パリで決着するような僅差の闘いになると思う。今日は序盤からハイスピードな展開だった。調子が良かったので、アタックが掛かっているときに決定的になりそうな動きをずっと監視していた。上りの連続だったけど、付いていく力はあった。そうして2つ目の山岳の頂上で逃げグループに入ったんだ。出来る限り多くのポイントを稼ぐ必要があった。今日は10ポイントも獲得出来て良かったよ。予想以上の成果だ」
アントニー・シャルトー(フランス、Bboxブイグテレコム)マイヨアポワ奪回
「今日はマイヨアポワ狙いというよりステージ優勝狙いだった。今日は逃げ切りのチャンスがあっただけに、序盤から49km/hを超えるようなハイスピードな展開でタフだったよ。2つ目の上りで、ヴォクレールにアシストされて逃げグループに入ったんだ。これからの山岳ステージでも逃げに乗ってポイントを稼ぐ必要がある。上りには自信があるんだ。このジャージをパリまで着続けたい」
選手コメントはレース公式サイト、ならびにチーム公式サイトより。
text:Kei Tsuji
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