トラック世界選手権最終日に行われた女子ケイリンで、敗者復活から決勝に進んだ佐藤水菜が2年連続となる銀メダルを獲得した。日本勢としては男子スクラッチで2位の窪木一茂に続く2つ目のメダル獲得となった。



男子オムニアム表彰台:2位バンジャマン・トマ(フランス)、1位イーサン・ヘイター(イギリス)、3位アーロン・ゲイト(ニュージーランド)男子オムニアム表彰台:2位バンジャマン・トマ(フランス)、1位イーサン・ヘイター(イギリス)、3位アーロン・ゲイト(ニュージーランド) photo:CorVos
フランス・パリ郊外のサンカンタン=アン=イヴリーヌで開催された2022年UCIトラック世界選手権。大会4日目&最終5日目に行われた種目を、日本人選手の活躍を中心に振り返る。

今村がオムニアムのテンポレースで1位と健闘

大会4日目には4つの種目の総合成績で争う男子オムニアムが行われ、日本からは今村駿介がエントリーした。スクラッチを2位という好スタートを切った今村は、次のテンポレースで1位になり総合首位に浮上。続くエリミネーションは10位と粘ったものの、ポイントレースでは振るわず総合6位でレースを終えた。優勝はロードでもイネオス・グレナディアーズで活躍するイーサン・ヘイター(イギリス)だった。

男子オムニアムで総合6位と健闘した今村駿介男子オムニアムで総合6位と健闘した今村駿介 photo:JCF
続く男子スプリントには寺﨑浩平と山崎賢人、太田海也の3名が出場。世界選手権初出場の太田が9秒531の自己ベストを出して2回戦進出を決めた一方で、同じく自己記録(9秒673 )をマークした寺崎や山崎は予選敗退となった。ベスト8を懸けラヤン・エラル(フランス)と対戦した太田は惜しくも敗れ、翌日に行われた決勝ではハリー・ラブレイセン(オランダ)が優勝して世界選手権4連覇を達成している。



佐藤水菜が2連連続の銀メダルを獲得

2年連続の銀メダルを獲得した佐藤水菜2年連続の銀メダルを獲得した佐藤水菜 photo:CorVos
10月16日に迎えた大会最終日は梅川風子と太田りゆ、佐藤水菜が女子ケイリンに出場した。太田が2着で準々決勝へ駒を進め、梅川と佐藤は予選敗退。しかし敗者復活で力を見せた佐藤が1着に入って準々決勝に進むと、太田が敗退するなか佐藤は準決勝を突破し決勝へ。惜しくも昨年と同じリアソフィー・フリードリッヒ(ドイツ)に敗れたものの、佐藤は2年連続の銀メダルを獲得した。

「(金メダルを)獲れるという位置まで行ったのですが、そこで獲れないのが自分の弱さ。何が足りないのかはコーチと一緒に話し合って考えたいです。今年こそ(金メダルを)獲りたかったというのが本音ですが、これからどんどん強くなっていく姿を見てもらいたい。五輪に向けて良い走りができました」と、佐藤は喜びながらも悔しさを表現した。

女子ケイリン表彰台:2位佐藤水菜、1位リアソフィー・フリードリッヒ(ドイツ)、3位ステフィー・ファンデルピート女子ケイリン表彰台:2位佐藤水菜、1位リアソフィー・フリードリッヒ(ドイツ)、3位ステフィー・ファンデルピート photo:CorVos
2日目の男子スクラッチで銀メダルを獲得した窪木一茂が臨んだ男子マディソン。男子チームパシュートでもチームを組んだ今村とのペアで臨んだものの、7位でメダルには届かず。女子ポイントレースでは内野艶和が13位、男子エリミネーションに挑んだ橋本英也は16位だった。

窪木一茂&今村駿介で臨んだ男子マディソンは7位と健闘窪木一茂&今村駿介で臨んだ男子マディソンは7位と健闘 photo:JCF
男子オムニアム結果
1位 イーサン・ヘイター(イギリス)
2位 バンジャマン・トマ(フランス)
3位 アーロン・ゲイト(ニュージーランド)
6位 今村駿介
男子スプリント結果
1位 ハリー・ラブレイセン(オランダ)
2位 マシュー・リチャードソン(オーストラリア)
3位 マシュー・グレーツァー(オーストラリア)
女子ケイリン結果
1位 リアソフィー・フリードリッヒ(ドイツ)
2位 佐藤水菜
3位 ステフィー・ファンデルピート(オランダ)
男子マディソン
1位 フランス(グロンダン&トマ)
2位 イギリス(ヘイター&ウッド)
3位 ベルギー(ファンデンボッシェ&デビルデ)
7位 日本(窪木&今村)
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, JCF

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