2022/09/13(火) - 09:30
5日間に渡って行われたセラティジット・チャレンジbyブエルタが閉幕。最終日のスプリントを世界王者エリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード)が圧巻のスピードで制し、アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)がジロ、ツールに続き総合優勝に輝いた。
男子のブエルタ・ア・エスパーニャが3週間の戦いを終える同日、セラティジット・チャレンジbyブエルタも同じマドリードで最終日を迎えた。第5ステージはマドリード市内に設定された5.8kmコースを17周する96km。3つのヘアピンカーブが登場するなどテクニカルなコースだが、ラスト1kmは直線路がフィニッシュまで続くスプリントステージだ。
序盤から単独で飛び出したサラ・ポイデヴィン(カナダ、EFエデュケーション・TIBCO-SVB)に、元スピードスケート選手で五輪金メダリストのカレイン・アクテレークテ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)が合流して4名の逃げを形成した。それを追うメイン集団は、キアラ・コンソンニ(イタリア)で勝負したいバルカー・トラベル&サービスや昨年大会の最終日を制したロッタ・コペッキー(ベルギー)のSDワークスが先頭でペースメイクした。
6周回が終わりメイン集団は第4ステージの勝者シルヴィア・ペルシコ(イタリア、ヴァルカー・トラベル&サービス)のスピードアップによって逃げとのタイム差を削り、残り10kmでキャッチ。同時に集団スプリントに持ち込みたくない選手たちによるアタックが勃発した。
その中からはサラ・マルティン(スペイン、モビスター)やニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス)が飛び出し、リードを拡げることに成功する。しかし前日に山岳賞を確定させたルシンダ・ブラント(オランダ、トレック・セガフレード)が引き戻し、勝負は予想通り集団スプリントに持ち込まれた。
集団前方にいるスプリンターチームが世界王者エリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード)の位置を確認するなか、緩い最終コーナーからそのチームメイトで総合2位につけるエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア)がアーリーアタックを仕掛けた。
強烈な加速を見せるロンゴボルギーニを、アレクサンドラ・マンリー(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)やコペッキーが自ら追走する。そしてその背後で脚を溜めていたバルサモが残り100mでスプリントを開始。コペッキーの追従を許さない圧倒的なスピードを発揮したバルサモが、そのままフィニッシュに飛び込んだ。
「最高の気分。このジャージで走る最後のレースで勝利することができた。今大会は初日のチームタイムトライアルで勝利を挙げる最高の滑り出しができた。実はあのレースがチームで走る初めてのチームTTだった。そして今日、再び勝利が掴むことができた。シーズンを締めくくる最高のエンディング」と、9月24日のロード世界選手権に向けて弾みをつけたバルサモは語った。
そして総合優勝はトップ集団から7秒遅れでフィニッシュしたアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)の手に。「(ツール後)レースから5週間離れていたのでどんな走りができるか不安だった。しかしチームによる素晴らしい走りもあり、総合優勝を掴み取ることができた。これで世界選手権にツール・ド・フランス・ファムの時と同じレベルのコンディションで臨むことができる」とファンフルーテンはマイヨロホの喜び、また自身2度目のロード王者への意気込みを語った。
今大会で復活を印象づけた與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)はファンフルーテンと同じ集団内でフィニッシュ。チーム最上位である総合19位で5日間のレースを終えた。
「昨年はこの大会の最終ステージでチームカーに乗り込み涙を流した。(レースを棄権した)理由は外腸骨動脈の線維化症を患ったため。当時は脚の感覚がなくペダリングさえままならなかったが、それから1年後、ここマドリードで総合19位という結果を掴み取ることができた。ライバルからすると大した結果ではないかもしれないが、逆境と戦ってきた私にとってこの順位が意味するものは大きく、1つの達成と言うことができる」と、與那嶺は自身のSNSに投稿している。
男子のブエルタ・ア・エスパーニャが3週間の戦いを終える同日、セラティジット・チャレンジbyブエルタも同じマドリードで最終日を迎えた。第5ステージはマドリード市内に設定された5.8kmコースを17周する96km。3つのヘアピンカーブが登場するなどテクニカルなコースだが、ラスト1kmは直線路がフィニッシュまで続くスプリントステージだ。
序盤から単独で飛び出したサラ・ポイデヴィン(カナダ、EFエデュケーション・TIBCO-SVB)に、元スピードスケート選手で五輪金メダリストのカレイン・アクテレークテ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)が合流して4名の逃げを形成した。それを追うメイン集団は、キアラ・コンソンニ(イタリア)で勝負したいバルカー・トラベル&サービスや昨年大会の最終日を制したロッタ・コペッキー(ベルギー)のSDワークスが先頭でペースメイクした。
6周回が終わりメイン集団は第4ステージの勝者シルヴィア・ペルシコ(イタリア、ヴァルカー・トラベル&サービス)のスピードアップによって逃げとのタイム差を削り、残り10kmでキャッチ。同時に集団スプリントに持ち込みたくない選手たちによるアタックが勃発した。
その中からはサラ・マルティン(スペイン、モビスター)やニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス)が飛び出し、リードを拡げることに成功する。しかし前日に山岳賞を確定させたルシンダ・ブラント(オランダ、トレック・セガフレード)が引き戻し、勝負は予想通り集団スプリントに持ち込まれた。
集団前方にいるスプリンターチームが世界王者エリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード)の位置を確認するなか、緩い最終コーナーからそのチームメイトで総合2位につけるエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア)がアーリーアタックを仕掛けた。
強烈な加速を見せるロンゴボルギーニを、アレクサンドラ・マンリー(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)やコペッキーが自ら追走する。そしてその背後で脚を溜めていたバルサモが残り100mでスプリントを開始。コペッキーの追従を許さない圧倒的なスピードを発揮したバルサモが、そのままフィニッシュに飛び込んだ。
「最高の気分。このジャージで走る最後のレースで勝利することができた。今大会は初日のチームタイムトライアルで勝利を挙げる最高の滑り出しができた。実はあのレースがチームで走る初めてのチームTTだった。そして今日、再び勝利が掴むことができた。シーズンを締めくくる最高のエンディング」と、9月24日のロード世界選手権に向けて弾みをつけたバルサモは語った。
そして総合優勝はトップ集団から7秒遅れでフィニッシュしたアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)の手に。「(ツール後)レースから5週間離れていたのでどんな走りができるか不安だった。しかしチームによる素晴らしい走りもあり、総合優勝を掴み取ることができた。これで世界選手権にツール・ド・フランス・ファムの時と同じレベルのコンディションで臨むことができる」とファンフルーテンはマイヨロホの喜び、また自身2度目のロード王者への意気込みを語った。
今大会で復活を印象づけた與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)はファンフルーテンと同じ集団内でフィニッシュ。チーム最上位である総合19位で5日間のレースを終えた。
「昨年はこの大会の最終ステージでチームカーに乗り込み涙を流した。(レースを棄権した)理由は外腸骨動脈の線維化症を患ったため。当時は脚の感覚がなくペダリングさえままならなかったが、それから1年後、ここマドリードで総合19位という結果を掴み取ることができた。ライバルからすると大した結果ではないかもしれないが、逆境と戦ってきた私にとってこの順位が意味するものは大きく、1つの達成と言うことができる」と、與那嶺は自身のSNSに投稿している。
セラティジット・チャレンジbyブエルタ2022 第5ステージ結果
1位 | エリーザ・バルサモ(イタリア、トレック・セガフレード) | 2:21:37 |
2位 | ロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス) | |
3位 | マルタ・バスティアネッリ(イタリア、UAEチームADQ) | |
4位 | メーガン・ジャストラブ(アメリカ、チームDSM) | |
5位 | ソフィア・ベルティツォーロ(イタリア、UAEチームADQ) | |
6位 | マリアジュリア・コンファロニエーリ(イタリア、セラティツィット・WNTプロサイクリング) | |
7位 | テレザ・ネウマノバ(チェコ、リブレーシング・エクストラ) | |
8位 | アレクサンドラ・マンリー(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | |
9位 | ユリー・レト(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリングチーム) | |
10位 | ヴィクトリー・ギユマン(フランス、FDJ・スエズ・フチュロスコープ) | |
47位 | 與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス) | 0:07 |
52位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) |
個人総合成績
1位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) | 12:21:46 |
2位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | 1:44 |
3位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス) | 2:11 |
4位 | リアヌ・リッパート(ドイツ、チームDSM) | 2:34 |
5位 | セシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJスエズ・フチュロスコープ) | 2:43 |
6位 | アネ・サンテステバン(スペイン、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | 3:03 |
7位 | アンナ・シャクリー(イギリス、SDワークス) | 3:07 |
8位 | エリーズ・シャベイ(スイス、キャニオン・スラム) | 3:29 |
9位 | ジュリエット・ラブー(フランス、チームDSM) | 3:35 |
10位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | 3:38 |
その他の特別賞
ポイント賞 | シルヴィア・ペルシコ(イタリア、ヴァルカー・トラベル&サービス) |
山岳賞 | ルシンダ・ブラント(オランダ、トレック・セガフレード) |
チーム総合成績 | SDワークス |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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